観はじめてから、ロビーでの拍手まで、胸にずっと何かが燠火のように
残り続けています。
それがなんなのかは、残念ながら、うまくことばにできないのですが、いい夢をみたあと、
目が覚めて夢の外にいることを感じていながらも、夢の残した香りがまだ消えずに
漂っている、離れてもなお余計にきつく香るにおいに酔っている、といった感じです。
たいがい好きで好きでしょうがないか、よかった、と思えば思うほど、ことばがなくなります。
大森博史も小日向文世も串田和美も吉田日出子も笹野高史も、みんなみんなとにかく素敵でした。
笹野高史はバンドマスターとして指揮を振るう手が何よりも格好良かったです。
串田和美は楽器を持っていないとき、一人になったときに舞台に重みを与えてくれました。
大森博史の立ち姿は真摯で心をひかれます。
小日向文世、素直になれない男の意地と見栄がよいです。
楽器を手にした後の誰もが、そのままの自分で吹いていた音楽の勢いはすばらしかった。
そして、吉田日出子の声はやっぱり、芝居全体の脊髄となって流れていました。
彼女の声があってこそ、この劇をもう一度やろうと言ってやれたのだと思います。
からだが衰え、音こそ低めでしたが、悲しいことも辛いことも受け入れてくれるような
やさしさがあるくせにどこか距離を置くような色っぽさは、戦争に巻き込まれた人々を
描いたある部分では重々しい舞台を包み込んでいました。
ああこの声に惹かれて私はあそこに行ったのだ、上海バンスキングに行ったのだ!
観れてほんとうにほんとうによかったです。
観劇を共にしてくれた友達、吉田日出子の歌を教えてくれた叔父、
何より吉田日出子が好きだった祖父に、今日はありがとうございました。
残り続けています。
それがなんなのかは、残念ながら、うまくことばにできないのですが、いい夢をみたあと、
目が覚めて夢の外にいることを感じていながらも、夢の残した香りがまだ消えずに
漂っている、離れてもなお余計にきつく香るにおいに酔っている、といった感じです。
たいがい好きで好きでしょうがないか、よかった、と思えば思うほど、ことばがなくなります。
大森博史も小日向文世も串田和美も吉田日出子も笹野高史も、みんなみんなとにかく素敵でした。
笹野高史はバンドマスターとして指揮を振るう手が何よりも格好良かったです。
串田和美は楽器を持っていないとき、一人になったときに舞台に重みを与えてくれました。
大森博史の立ち姿は真摯で心をひかれます。
小日向文世、素直になれない男の意地と見栄がよいです。
楽器を手にした後の誰もが、そのままの自分で吹いていた音楽の勢いはすばらしかった。
そして、吉田日出子の声はやっぱり、芝居全体の脊髄となって流れていました。
彼女の声があってこそ、この劇をもう一度やろうと言ってやれたのだと思います。
からだが衰え、音こそ低めでしたが、悲しいことも辛いことも受け入れてくれるような
やさしさがあるくせにどこか距離を置くような色っぽさは、戦争に巻き込まれた人々を
描いたある部分では重々しい舞台を包み込んでいました。
ああこの声に惹かれて私はあそこに行ったのだ、上海バンスキングに行ったのだ!
観れてほんとうにほんとうによかったです。
観劇を共にしてくれた友達、吉田日出子の歌を教えてくれた叔父、
何より吉田日出子が好きだった祖父に、今日はありがとうございました。