いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

宜野湾市の真意。 real intention of ginowan city

2016-01-25 19:46:03 | 日記
 (1)今年最初のハイライト選挙の普天間飛行場のある宜野湾市長選は、辺野古移設に反対を特に表明しない(選挙では言及を避けたー報道)政府、与党が推す現職市長が再選された。

 市街地の危険な基地として普天間飛行場の早期移設を求める宜野湾市としては、辺野古移設反対では普天間飛行場の使用が継続されて危険とさらに向き合わなければならないことから、辺野古移設に反対する翁長知事が全面支援した新人候補ではなくてこれに特に反対を表明(言及)しない現職市長が有利な結果になることは大方予想できた。

 (2)焦点は両者の得票差がどうなるかだった。結果は再選した現職市長が27668票で敗れた新人が21811票(報道)で現職市長の得票率が55%、新人が45%と一定の差はあったが、宜野湾市の置かれた現状環境から見れば完勝といえるほどのものではなかった。

 辺野古移設反対が大勢を占める沖縄県で唯一勝つことができる、予想された政府、与党が推す現職市長が勝ったからといって「この勝利は大きい」(安倍首相談ー報道)というほどのものではない。

 (3)これまで辺野古のある名護市長選、地方選、県知事選でことごとく辺野古移設に反対する政治勢力が勝利してきたのだから、特殊事情のある宜野湾市長選「ひとつ」を勝利したからといって「大きい勝利」などと見栄を切るようなものではないことは、安倍首相が一番よくわかっているのだからこの勝利のポーズはみっともないものだ。

 むしろ宜野湾市長選でも45%の政府、与党の推す現職市長に対する反対票があった事実について正当な分析評価を考えるべきことだ。

 (4)同選挙に合わせて実施されたメディアの出口調査では辺野古移設に反対する有権者が56%(賛成33%)と選挙結果以上に逆転開いていたことのこの「敗北」の方が政府、与党には重い分析評価、宜野湾市民(有権者)の判断であることを認識しなければならない。

 安倍首相、政府、与党にとっては勝利してなお「苦い」宜野湾市長選だったということだ。もちろんあちらを立てればこちらが立たずの沖縄県内基地たらい回し問題であるから、沖縄のジレンマ(dilemma)は続く。

 (5)折しも北朝鮮の発表した予期せぬ水爆実験実施で朝鮮半島の危険度は増しており米軍はグアム基地からの韓国軍支援を展開しているが、沖縄の米軍基地の存在、役割は米軍内では重要度を増しているのは間違いない。

 なかなか沖縄米軍基地の県外、国外移設が実現する可能性は少ない環境になっている。

 (6)しかしこれはあくまで「国内問題」なので、米軍の意向とはかかわりなく国、国民全体で解決策を考えなければならないし、沖縄の総意もそういうところだ。
 安倍首相、政府は国防、防衛問題は国民の意思以上に国策としての政治判断が大切で重要だとの立場から、米国、米軍の意向、日米合意を優先した辺野古移設を譲らずに辺野古埋め立て工事を強行、継続する姿勢を崩していないのは、問題の取り上げ方に意図的な錯誤がある。

 (7)現在この問題は国、政府と沖縄県がいくつもの訴訟で争っているが、司法が国の重要政策に踏み込んだ判断をすることは考えにくいので、一度国民全体で意思確認(今夏の参院選に合わせた国民投票とか)をして米国政府、米軍と協議することも大切な方法論(methodology)だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする