去年からずーーーーーーと引っ張りつづけている実験の
一環。以前作ったこのソリッドウクレレ↓
コイツにおいら謹製のエレウケ専用ピックアップ(試作)
を取り付けて、FFTを掛けてみようって寸法。
まぁ、FFTのアセンブラ用ライブラリはまだ未着手
なので、使うのは秋月で買ってきたpico scopeだけど。
で、実際に弾いてみた波形はというと…
まずは4弦=Gの音。
うん。おおよそ「基音」+「整数倍音」の構成になってて
good!
他の弦も大体同じ。以下それぞれ3弦(C)、2弦(E)、1弦(A)
…うん。大体イイカンジ。
Gの音が基音より倍音のほうがちょっと大きい感じなのが
気になるところだけど、まぁその辺は実験の条件にも
因る気がするし、いざとなればソフト処理でなんとか
できるでしょ。
今回は、ピックアップのアンプ回路にNJM072を使っちゃった
ので、前回と単純比較はできないんだけど、まぁだいたい
okでしょう。ねらい通り。
さて、周波数成分じゃなくて”実際の波形”はと言うと…
まずは弦を弾いた直後の波形。
こんな風に、サリーちゃんのパパが横にたくさん並んで
いる状態。
弾いた直後は倍音成分(整数倍音、非整数倍音)がいっぱい
出ているんだと思うんだけど、何回弾いても大体こんな波形。
こんなもんなの?
弾いてからワンテンポ遅らせたところの波形は…
こんな風にサリーちゃんのパパの髪型が丸くなって…
もうちょっと経つと
こんな風に海ボウズに変わってく感じ。
正弦波に近づいていく感じと考えると、倍音成分が
先に抜けてって、明るい音から丸い音に変わっていく
感じと捉えればいいのかな…
さて、波形や周波数成分のグラフを眺めてニマニマ
したいわけじゃなくて、何しろタイムラグが問題なのが
電子楽器。そのへんに関する懸念事項洗い出しってわけ。
タイムラグを生じさせる原因として考えられることは…
(1)midi音源自体のレスポンス
(2)FFT入力用の全サンプルをAD変換完了までの時間
(3)FFTの処理時間
(4)弦の振動のうち基音成分が安定するまでの時間
このうち、今回の波形で見てみたかったのは(4)に
関すること。
実物のウクレレなら、弾いた直後の複雑な倍音成分
(含む:非整数倍音)も音として耳に届く訳だけど、
エレウケというとFFT掛けて周波数成分を抜き出して、
さらにそこからmidi信号を生成して、midi音源側で
またアタマから音を創り出す処理を行う…みたいな処理を
やらないといけないので、どうしてもタイムラグは
避け様が無いわけ。
特に、サリーちゃんのパパ状態の時にどんな周波数成分
が混じるのか、基音だけが旨く取り出せるのか。そこが
見えればある程度目処が立つんじゃないかと。
で、やってみた感想ですが…なるようにしかならない…
かな。
そんなもんです。
あとは、実際にアセンブラ用ライブラリとそれをドライブ
するテストプログラムを適当に組み上げてみて、色々な
条件設定して、実機テストやってみてから考えよう…
まぁ、ちゃんと倍音成分が分離できるって判っただけで
安心したな。目下のところ、めでたしめでたし。
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