星組「ロミオ&ジュリエット」

2010-07-24 19:40:59 | ミュージカル
ここ数日ノイローゼになってましたね。前三つのblogを消してしまおうかなって思うくらい、恥ずかしい文章を書いていました。本当お恥ずかしい…。やはり人と会話しないで家で篭りきりなるのは危険です。…反省。皆様もお気をつけて。

今、本当に我に返った気分です。

前のblogは未来の自分のためにあえて残しておいて、星組「ロミオ&ジュリエット」の感想を書きたいと思います。

前以て、いつも上から目線でごめんなさい。

この作品、一言で言うならば、「柚希礼音こそ恐るべしタカラジェンヌ、必見!」

この一言に尽きます。

本当に素晴らしいです!

実は、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」の話は全く興味ないんです。「ロミジュリ」より「ウエスト・サイド・ストーリー」の脚色の方がリアリテイもあるしメッセージ性も強くて好きなんです。

じゃあ何故観たの?って聞かれたら、ただ単純に、
星組の柚希君の作品はまだ生で観たことないから。
小池先生の新作海外ミュージカルだから。

の理由だけなんです。

正直言うと、脚本的にはやっぱりシェークスピア「ロミジュリ」だったので、作品にどっぷり浸かることはなく最後まで客観的に観てましたが、作品の内容に関係なく、

柚希礼音が凄い!

この選抜メンバーのパワーは生半可じゃなく超HOT!熱いっ!!!スカイステージのトークを見ていた時は、正直言って私ナメてました。今はそのことも反省しています。

熱いのは、ただ単に海外ミュージカル作品だからではありません。星組いや日本初演に恥じない作品を作ろうという星組選抜メンバーの熱い情熱、熱気が伝わって来るんです!

まさか、こんな情熱に溢れた舞台を観ることが出来るなんて夢にも思いませんでした。

こんなこと言うのも失礼のこととは承知の上で申し上げますが、

他の組の生徒が観に来て、誰もが負けたと思ったと思いますよ。

それくらいのパワーがあるんです。

しかも芸術性が高い!衣装、舞台装置、音楽、演出、振り付け、そして役者が六位一体、それ以上の要素が一体となったパーフェクトな出来になっているんです。

はっきり言って、こんな作品今までない!と言っても過言じゃないです。誰もが感じると思います。

別に、正塚先生の作品に納得出来なかったから、小池先生を立てている訳ではないです。

ご覧頂けたら分かります。

柚希君だけでなく、個々の登場人物の存在感が本当に素晴らしいんです。

私は柚希君に、役作り関してに一つ聞きたいことがあります。

あの潤んだ瞳の引き出し、どこから引き出してきたん?

間違いなくあの瞳で客のハートを掴んみましたよ!。これが私が言いたかった技なんです!客を騙すための技じゃないんです。柚希君がこの作品の中でロミオになるための技なんです。

この公演が終わって、次に「愛と青春の旅立ち」が来ますよね。その次がもし「エリザベート」なら、間違いなく歴代のトートを演じられたトップさんより、想像を絶するようなトートが生まれるに違いありません。柚希君にはどんな引き出しを持っているか分からない怖さがあるんです。これぞ恐るべしタカラジェンヌの理由です。

まだ、博多座は席が空いているようなので、私の言葉を信じて下さるならチケットを買って是非観て下さい。高い交通費を払ってまで観て損はない!です。

今日のまとめ:ありません。

雪組「ロジェ」&「ロック・オン」

2010-07-20 22:41:17 | TAKARAZUKA
観てきました。

水さんと愛原さんのサヨナラ公演。

まず初めに「ロジェ」。

正塚舞台炸裂。盆は回るわ、迫り上がるわ、回りながら迫り上がるわ。幕を使わない舞台転換お見事です。

内容は正塚先生のお得分野の秘密結社&捜査官絡みのダークなお話。

なんとなく内容にはついていけたかな…?って感じ。

ただでなくても正塚先生のお話は人間関係がややこしいのに、整形して名前を変えた云々なんて盛り込まれたら余計頭の中が混乱しました。

でも最後には整理出来たかな…?多分。

水さん、カッコ良かった!男役集大成に相応しい役柄だったと思う。
あれだけスーツをかっこよく着こなせる方はいないですね。目がいい!お化粧が上手いもあって、水さんの表情や仕草についつい魅入ってしまう。

ひそかに復讐に燃え、最後は許す…。
感情の変化を上手く表現していたと思います。

愛原さん、本当落ち着いてますね。全くお父様の死を引きずっていない気丈な演技に感服です。
つかさんも安心して観てたことでしょう。

最後の幕切れがいい!サヨナラに相応しい演出に正塚先生の愛を感じました。

ですが、この作品の唯一のダメ出しは…。早霧さんが捕まるシーン全体。
早霧さんはたった三場面しか出てこないにも関わらず、しかも最初の二場面は、「ダヴィンチ・コード」に出て来る暗殺者似た魅力的な存在だったのに、あの捕まり方はなんですか!あのシーン全体に漂うグダグダ感に不満です。

あのシーンだけ臨場感がない。なんであんなに呆気なく捕まらせるんですかね。早霧さんの扱い方に、そしてそのシーン全体が残念でなりません。

それにマヤさんのあの倒れ方もヌルイです。次のシーンに繋げるためなのは分かりますが、もう少し工夫して臨場感+スピード感を出してもらえたら最高な舞台になったのに。そのシーンだけが残念です。

「ロック・オン」

これまたカッコいいショーでした。最初から最後までノリがロックでしたね。

宝塚では珍しく爆音でしたし。思った以上に組子に統一感があって感動しました。娘役も大人の雰囲気を持った方が多かったことのに驚きました。そして黒燕尾の群舞もロック調でカッコ良かった。

1番の見所は水さんのホリゾントいっぱいの空間の中で一人で踊るシーン。大概、一人で踊ると空間が余計広く感じるんですが、水さんはあの空間を独り占めにしていたので驚きました。1番のお勧めのシーンです。

で、今日のヒット人物は、舞羽美海さん!私ならこの方を音月さんの相手役にさせますね。綺麗なオーラがある!ショーも存在感あったし。以外と大人の役も出来そうですよね。なんせ清楚なビジュアルの方なので新鮮です。落ち着きもあるし。娘役1で文句ないと思うんですが…。

次が美穂圭子さん。専科さんではありますが、元雪組ということもあり、とても組に馴染んでいましたね。ここだけの話ですが、マヤさんが雪組に溶け込んでいない感ありましたね。そう思ったのはきっと私だけでしょうが…。

それはさておき、圭子さんは歌も演技も上手い!存在感がある!圭子さんを見ていたら、どうしても「エリザベート」のゾフィが浮かんでくるんですよね。宙組でするのか、星組でするのか、果たして雪組でするのかは分かりませんが、是非とも圭子さんでゾフィをお願いします。

早霧さんもいいですね!お芝居では三場面だけしか出てないのに、あれだけの存在感があれば、二番手文句なしです。あのクールさはいいですね!

緒月さんもいい!お芝居ではラストにしか出てこないのに、過去を背負うシュミット役を丁寧に感情を込めて演じていたので驚きました。雰囲気的には、早霧さんとイメージが逆のようにも思いましたが、そのギャップが逆に良かったんだと思います。

雪組もなんだかんだでお芝居上手いですよね。今回改めて感じました。

まだ水さんが退団されてない内にこんなこと書くのもなんですが、

音月さんを見て「ウエスト・サイド・ストーリー」が浮かびました。歌も安定しているし、色んなキャラも演じられているので問題ないと思いました。

緒月さんがベルナルド、早霧さんがアニタ、沙央さんがリフ。彩那さんがチノ。番手がごちゃごちゃしていますが…。ついつい役柄を当て嵌めながら観てしまいました。

キムさんがトニーにしか見えないんですよ。是非とも雪組で上演お願いします!っていうか、やりそうじゃないですか???

今日のまとめ:水さん、9月の最後の日まで男役を満喫して頂き、退団後は女優さん兼ダンサー(兼振り付け師)として活躍を希待しています。

愛原さんも娘役を満喫して頂き、退団後はお父様の意思を引き継いで女優さんとして活躍される姿を今から楽しみしています。


蒲田行進曲

2010-07-12 23:46:33 | 日記
私が、初めて観たつかこうへいさんの舞台作品が、錦織一清さんと草剪剛君主演で、ヒロインを小西真奈美さんがまだテレビでブレイクする前に出られたこの「蒲田行進曲」でした。もう10年も前になります。今は無き大阪の近鉄劇場で。

風間杜夫さん、松坂慶子さんが出られた映画が本当に素晴らしくて、舞台でどうやって、1番の見せ場の「階段落ち」を見せてくれるんだろうかと、当日券の長い列に並んで立見で観た覚えがあります。映画とかなり違ってヒロインが逞しかった…。

草剪君はヤス役で映画みたいな階段落ちはしてなかったですよね…たしか…。ジャニーズが主演だから怪我をさせられないんだ…と思った記憶があります。

内容はいかんせん、ブレイク前の小西さんの舞台を観れたことに今は嬉しく思っています。映画と違って男っぽい役だったし。たんか切ってたし…。

今朝、つかさんの訃報を聞いて、大変驚きました。62歳なんて若すぎです。
まさか、9月の宙組公演「銀ちゃんの恋」が追悼公演になるとは思ってもみませんでした。

つかさんの作品は映画も舞台も「蒲田行進曲」しか観たことないので、「銀ちゃんの恋」は私も追悼の念で観させて頂きます。

そして今、大劇場で娘さんの愛原実花さんが公演中されています。

役者は親の死に目に会えないと言われますが、こんな辛い別れはないですよ。

愛原さんも覚悟の上で舞台に立たれたことでしょうが、東京と兵庫は、公演が終了してから駆け付けて戻ってくるには時間がなさすぎです。亡くなられた日が一日二公演。次の日も二公演、水曜日まで休みなし。

せめて、つかさんの死が東京公演中なら、長くそばに付き添ってさしあげられたのに。こんな運命は辛いです。

愛原さんにとって、この公演はトップ娘役として退団公演になります。簡単に穴を空けられない立場にいます。つかさんの娘である前に女優でいないといけないんなんて…。舞台に立つことを選んだ愛原さんの複雑な気持ちが想像できます。彼女が普通のOLさんだったら娘のままでいれたのに…。こればかりは運命としか言いようがないのが、本当辛いです。

こんなとき、美輪さんや江原さんなら、「お父様は客席であなたのお芝居、歌とダンス、そして客席に振り撒いているあなたの笑顔を楽しんで観てますよ!」って言って下さるでしょう。私もそう思います。

私もあなたのタカラジェンヌ最後の舞台を、つかさんと一緒に観させて頂きますね!

今日のまとめ:この場で申し上げるのもなんですが、草剪君の「蒲田行進曲」を観にいった日、水さんも観劇されていたんです。ロビーで見かけました。

今思うと、水さんと愛原さん、そしてつか作品、(プラス私も)、そしてこの時期(スカイステージに加入してなかったら、思い出すこともなかったし、書かなかったです)…本当、不思議な縁を感じます。飽くまで私の妄想に過ぎませんけどね…。

つかさんのご冥福を心からお祈り申し上げます。