熊林演出版「パンドラの鐘」

2021-05-25 23:23:09 | 舞台
熊林さん、天才やわ!!

(笑)

いやー、野田作品の中で最高傑作だと思っていた「パンドラの鐘」を、

良くもマー、古代と現代の登場人物を同じ役者で演じさせるなんて!!!

めちゃくちゃ輪廻転生もんやんかいさ!!!

発想が素晴らしい!!

三島由紀夫も愛した輪廻転生の世界。

ワタクシも大好き!!

(笑)

パンドラの鐘を上演してくれただけでも嬉しかったのに、なんと、使われた曲が!

ワタクシの大好きな、ベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章とマーラーのアダージェット!

所々おちょやん風似非関西弁(笑)

大好きなたまきさんがめちゃ美味しい役!

そして、まさかの野田さんが声でご出演!!

まるで、

ワタクシのために演出して下さったんですか???いや〜申し訳ないですね〜(笑)

と言わんばかりの演出に

興奮!興奮!!

感動しかありません!

ま、ぶっちゃけ書くとね、

シアターイーストで観たかった…。

っていうか、ワタクシ、シアターイーストで観る予定だったんですよ!夜は、仁左衛門さんと玉三郎さんの桜姫東文章も!

なのに!なのに!

緊急事態宣言で公演中止!!

滋賀、兵庫公演は、仕事で観れない。

望みは、千秋楽の名古屋公演のみ。たまたま仕事休みでチケットも販売中だったから良かったものの、もし観れなかったらこれ以上の不幸はない!

誰よりもパンドラの鐘を愛しているワタクシが観れないなんてあってはなりません!藁

との思いで、せめて昼公演だったら…と思いながらも、使いたくない新幹線を使って名古屋往復してきました。

あ、ちゃんと感染対策してますから!

ちなみに1回目のワクチンも接種してます。

は、いいとして、

あー、もっと小さい空間で観たかった…。

でも、このご時世、生で観劇できただけでも有難く思わないとね!

ということで、

やっとやっと観ることができました!

嬉しくて嬉しくて仕方ありません!

NHKで放送された野田版と蜷川版を録画して何度も何度も観ていたので、懐かしい野田語録の数々に何度も何度も頷きながら観てました。隣の席の人、間違いなく変な奴やと思ってたはず!

それくらい頷いてました(笑)

っていうか、これって熊林さんの演出ですよね???

これまたぶっちゃけ書くと、所々ギャグ要素が散りばめられていて、あれ??野田さんの演出?助言してる?と思ってしまった。

似非関西弁もしかり、熊林演出で笑うなんて!上品な笑いの要素ではなく、めちゃ下ネタで(笑)

もう一つ正直に書くと、ミズヲがヒメ女にオッパイタッチした時のヒメ女は、「奇跡の人」のヘレンが井戸水に触れた時の奇跡の瞬間のような電流が欲しかった!

本来なら、ミズヲはあそこで死ぬ運命にあったのに、オッパイタッチで生かされるわけやん??ヒメ女がミズヲに得体のしれない感情を抱くわけやん??電流が欲しかった!

ラスト、鐘がヒメ女の頭上に落ちる(降りる)瞬間を、鐘なしでどう表現するのかと思ったら完全に暗転!

熊林さん、天才!

役者も大道具も最小限に抑えた演出が本当に素晴らしい!

ま、私みたいにオリジナル初演を知ってる者には、1人二役の絶妙な配役に唸りまくってますが、今回初観劇の方には、分かりづらかったのでは?とは思いました。

特に兄王と教授。キーワードは狂人です。あ、これはオリジナル版も1人2役でした。

この作品を輪廻転生もんだと思って観たら、鐘の音、魂、成仏が生きてくる!しかも、戦争、原爆、天皇制も大きな意味を成す。

だからこそ、シアターイーストで観たかった!せめて兵芸で。琵琶湖でもいい。大きい劇場だとそこが空間負けしてメッセージ性がぼやけるんよね。実に勿体ない。あー、シアターイーストで観られた方が羨ましい!

キャスト陣は、本当に良かった!野田演出と思わすくらいのはっちゃけた演技。2役のメリハリがあってないような匙加減。あまりにも露骨な演じ分けだと輪廻転生にならないからね。

超久々の門脇麦ちゃん、めちゃくちゃ上手くなってた!女王に君臨する覚悟の声が最高でした!

金子大地君は、まるで藤原君のような台詞回しだったり声だったし、全然悪くないよ!ええ声でした!

大好きな緒川たまきさんが、めちゃくちゃ素晴らしい存在感でした!決してオババにも麦ちゃんのお母さんに見えない若さ&美しさではありますが、その美貌を最大限に活かした役作りが本当に良かったです!

関西出身の松尾諭さん、松下優也君をはじめ、皆さん
いい存在感でした!名古屋公演なのに関西公演を観てる不思議な感覚でした。

何故に関西弁??えっ、ワタクシのため?藁

初演オリジナル版を観た時は、天皇制に反対してるんだ〜と思ってましたが、熊林版を観たら、天皇は日本の父として君臨すべきだと思いました。

ということで、毎度ながら感想らしき感想になってませんが、

「パンドラの鐘」が観れて本当に最高!






おちょやん

2021-05-14 17:27:19 | ドラマ
とうとう最終回を迎えました。

NHKアプリのお陰で(TVないのに受信料払ってたバカ者)、今までの人生で始めてNHK朝のテレビ小説を最初から最後まで観ました。

さゆみ氏が出なければ絶対に観ることはなかったよ、ぶっちゃけね(笑)

途切れ途切れでも最後まで観たのは、「はね駒」と「ちゅらさん」くらい。あ、「おんなは度胸」も。後は、途中離脱。

いやー、それにしても脚本が…。

実在の人物をモデルにしてるのに、取って付けた展開、シチュエーション、台詞、登場人物に、びっくりするくらいわざとらしくて、リアリティーがなくて、綺麗ごとすぎて、1週間ごとにタブタイトルが回収される展開で、

こんな脚本でいいの??!と思ってしまった。

が!!

脚本は、イマイチでも、

キャストが素晴らしい!!!

杉咲花、アンタは凄い!!!

関西人じゃないのに、リアル関西人より関西弁が上手い!これは最初からビックリした。

いやいやいやいや、それ以上に演技が素晴らしい!!

取って付けた台詞、取ってつけたシチュエーションなのに、何度も何度も花ちゃんの演技に泣かされました。

わざとらしい台詞が、花ちゃんが発するとめちゃ説得力が出る!

役と本人が同化した数々の名演、名場面に何度も何度も泣かされました。

特に、花ちゃんと板谷由夏さんのシーンは、歴史に残る名場面です!

花ちゃんのリアルな演技、いや、あれは演技ではない!花ちゃん自身の感情が爆発した最高のシーンです。演技とは書きません。リアルな感情なので。

あれは、時たま巷で見かける姿。所構わず感情を露わに泣き叫ぶ女性。あのシーンはまさに巷でしか見れないリアルな姿でした。まさか映像の世界で観れるなんて思ってもみませんでした。

間違いなく、多くの女優さんや俳優さんが度肝を抜かれたと思います。そして、負けたと思ったと思いますよ!

あの花ちゃんの剥き出しの感情は、板谷さんが相手だったから、だけでなく、なにより、

成田凌君の存在があったればこその、花ちゃんのリアルな感情を引き出した要因だと分析しております。これは、役者冥利に、男冥利に尽きる!

ほんま、紫の薔薇モドキも取ってつけた展開なのに、泣かされてしまうのは、役者陣の演技力と映像編集だと思ってます。決して脚本が良い!とは書きませんよ!

ですが、

取って付けた台詞、取ってつけたシチュエーションや登場人物って、

それこそ、松竹新喜劇や吉本新喜劇での定番でもあるので、関西人にとってはある意味馴染み深いと言えます。

正直、竹井千代の物語としては、あれで終わりでいいかもしれないけど、モデルとなった浪花千栄子さんの物語としては、全くの全くの物足りなさがある!

だから、

続編を、朝のテレビ小説は無理だと思うので、夜のテレビ小説?でやるべきだと思います!!!

もちろん、同じ脚本家、同じキャスト、同じスタッフで!!!もちろん、さゆみ氏再登場で!ユリちゃんも次は写真だけじゃなく台詞付で!(笑)

ぶっちゃけ、あんな終わり方じゃ消化不良起こす!!!

もっと納得出来る結末を見させて下さい!!!

TVがなくてもずっとNHK受信料払ってたんだから!これくらい言わせて下さい!!


m(__)m



エリザベートガラコンサート 千秋楽

2021-05-05 14:26:33 | TAKARAZUKA
ねねちゃん、凄い!!!

最初に詩を読む時の、少女エリザベートではなく、既に昇天して魂になったかのようなトーンで読むエリザベート、

初めて死を意識する瞬間、

自分の美貌が武器になると気付いた瞬間、

フランツは自分の味方ではないと悟り落胆する瞬間、

私は誰にも束縛されず自由に生きる決心をしたラストの鏡の間、

瞬間瞬間の演技がもう!

さすが、女優・夢咲ねね!!!

でございました!

♪私だけに♪

ねねちゃん、素んばらしい!!!

マジ泣けたわ!

アッパレじゃ!!!

ヴンダバー!!!

エリザベートを演じてくれて、引き受けてくれて、

本当に本当にありがとうございます!

東宝版も観たい!

駄目かな???


そして、

ダイモンのトートは、完全に死神!

ねねちゃんもそうだけど、マイクを持って歌っているのに、絶対絶対マイクが演技の邪魔になってるはずなのに、

ちゃんとトートとして、エリザベートとして演じていて

ホンマに凄い!!

下級生のPちゃんがフランツを演じたことで、ダイモントートが全能の神ゼウスのような、宇宙を支配する神に見えた。これは新しい発見です。

トシ君のルキーニもなりきり具合が素晴らしくて、プロローグから引き込まれました。

そしてそして、アンサンブルの皆さんが、めちゃくちゃ良かった!

ダイモンルキーニ初日を観たときはバラツキがあるな〜と思ってましたが、

いやいやいやいや、めちゃくちゃ団結力と迫力があり、本当に本当に素晴らしかったです!

はい、ここまでが、第1幕の感想。

そして、第2幕。

サユミエリザベートが、めちゃ女だった!

当たり前だけど(笑)

まさか!まさか!裏声とファルセットが出ると思ってなかったから、♪私が踊るとき♪の第一声にマジ驚いた!

いやいやいやいや、ついこの間まで低音でトートを演じ、その前もエドガーを演じたばかりなのに、かつて「宝塚幻想曲」でも高音にチャレンジしていたが、台湾公演では地声で歌っていたのに!

めちゃくちゃ素晴らしい!!!

めちゃくちゃエリザベートでした!美しい!!!

ビックリするくらい無理なく高音が出ていたし、なにより、サユミ氏も完全にエリザベートに化けていて、眼福耳福でございました!

ねねちゃんと対象的な魅力があって、2人のシシィと絡むダイモン、超贅沢過ぎ!

というか、こちらも1度で二度美味しく拝見させて頂きました!!

カーテンコールの挨拶を聞いて改めて感じたけど、89期めちゃバケモノだらけやな!あ、最上級の褒め言葉ですから!

ねねちゃんもセーコちゃんも天然な挨拶が嘘なくらい、二人とも役に入った時の表現力が凄い!

もちろん、サユミ氏もダイモンもカイちゃんも!

カーテンコールには、小池先生と小柳先生も壇上され、無観客ではありましたが、千秋楽まで上演できたこと、それを拝見できたこと、

本当に本当に皆さんの情熱と執念がコロナを吹き飛ばしてくれたと思ってます!

本当に本当に素晴らしい千秋楽でした!

皆さん、ありがとうございました!

そして、お疲れ様でした!

追記:
今日は残念ながら、真風君と潤花のプレお披露目は観れません…。

潤花、トップおめでとう!