いやいやいやいやいや、
生田先生、なかなかやるやん!?←お前、何様や!?
いやいやいやいやいや、
めちゃくちゃミュージカルやん!?
これは、宝塚の舞台じゃなく、完全に海外ミュージカルやで!?
これ、絶対輸入出できるよ!
ハンガリー大使館の方に観てもらって、ハンガリーで上演してもらいましょうよ!
と素直に思えた作品でした。私なら賞あげる!
ついこの前までチケットが余っていたのに、もう完売やん!?
当たり前やわな。
めちゃくちゃ良かったからな!
ということで、
花組公演を観てきました。
噂には聞いていましたが、ホンマに良かった!
ここまで完成されたミュージカル作品になっているとは思ってなかった!
しかも、ワタクシの大好物のテーマ!
めちゃくちゃええやんかいさ!!
もちろん、生田先生の脚本演出が素晴らしいのは言うまでもないですが、
やはり、レイ君率いる今の花組にしか出せないエネルギーの放出力が凄まじかった!
組子皆が、生田先生が創り上げたい世界観を咀嚼して理解し、一体となって伝えようとしていたので、
誰かを演じている演技じゃなくて、生きた人物がまさにその舞台で呼吸している、役じゃないリアルな人物が舞台上で生きていた。
ぶっちゃけ、90分だからある程度は端折らないといけないのは仕方ないけど、人間の深層心理が上手く描けていたし、人間ってそうやねん!?像を丁寧にリアルに表現されてました。
リストにとって音楽とは何か?これをメインテーマとして、
まるで魂の片割れともいうべきマリーとの出愛(会い)。
魂が求めている深層心理の欲求と、意識上で求める名声や地位。
やはり、意識上の表面欲求が深層欲求を支配することは、この資本主義社会では当然。だってお金があれば、何でも買えるからね。
でも、深層心理が求めているものは、そんなお金で買えるものではない。
まさに、魂が安らぐ場所。
ま、深層心理にフォーカスして生きている人なんて基本いないけどね。
せっかく魂が安らぐ場所であるマリーに出会えたのに、いとも簡単に表面欲求に転がってしまう。
めちゃくちゃよく描けてる!!
生田先生、天才!
表面欲求に負けてしまったリストの学びも描けていたし、その学びに気づかせる役割として天才ショパンの存在。
天才は短命。リストが望む天才の姿。
天才だから短命なのではない。役目を終えたから短命なだけ。
リストが本来学ぶべきことは、なぜ音楽を必要としているのか、深層心理の欲求。地位や名声やお金じゃない。
リストとマリーは、一旦別れたが、長い?年月が経ち再会。その時のリストの描き方が素晴らしい!
たった90分の中で、リストの表面心理や深層心理だけでなく気づきと学びも描いていて、
しかも、魂の片割れが出会う時は必ず障害があるんよ。人生は上手くいかない。2人は、それを乗り越えることができたのに…結果…も描けていたし、
生田先生、マジ天才!!
ジョルジュ・サンドを恋多き小悪魔ちゃんみたいに描けているけど、彼女の生き方はまさに現代の象徴。誰かを陥れようとしているのではなく、純粋に自分に素直に生きている人。
ショパンは、リストが羨む天才として描けているようで、実は逆。ショパンの方が達観しているけど、リストこそショパンが羨む存在。才能もあるし、人気もある、何より長く生きられる。多くの作品を残すことが出来る。そして何より、愛する人と長くいられる。
リストのパトロンであるラプリュナレド伯爵夫人とマリーの夫であるダグー伯爵は、まさにリストとマリーの2人の魂を解放の障害となる人物。その描き方も見せ方も上手かった!
演出の見せ場として、もちろん、リストを異端児のようにジョースターに見せる演出もさることながら、革命シーンがスペキュタルな演出で良かった!
これ、ホンマに90分なん??と疑いたくなるくらい、テンポがよく無駄がなく派手さもあり、なにより、音楽のセンスがピカイチ!
見せ方は、正直さ、フレンチミュージカルのロックオペラみたいな感触はあったけど、ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、「カサノバ」より数倍も素晴らしかったよ!
ぶっちゃけ書いて申し訳ないけど、「カサノバ」は、それこそ太田健先生が音楽担当したら印象はだいぶ変わったと思うよ。
ま、それはさておき、
レイ君のリストがマジ素晴らしい!レイ君も憑依型の役者さんではありますが、
レイ君はやはり狂気めいた演技がピカイチ!めちゃくちゃヤンさんの狂気演技がちらついたわ!意外と花組、お芝居の組やで!の伝統が継承されてる!
リストの心の闇も上手く表現したし、プロローグのピアノ表現も素晴らしかったし、ジョルジュ・サンドとのラブシーンはエロかったし、
めちゃくちゃ感情表現が真に迫っていて本当に素晴らしかった!
まどかちゃんのマリーは、とても落ち着いた存在感で、マリー自身も自分の居場所がなくて息苦しかった中、リストと出会い安らぐ場所を見つけるわけやん。マリーもマリーで自分に正直に生きようとしているのに、リストに振り回されてしまう。その静かな葛藤表現がリアルだった。
レイ君とまどかちゃんの2人のシーンは、噂どおり、「うたかたの恋」「エリザベート」「モーツァルト」要素があり、来年の1月公演が楽しみでしかない!
来年こそ、「エリザベート」お願いします!
マイティーのショパンは、病いがちなので元気がないのは役柄上しかたないですが、マイティーの優しさがショパンに反映されていたと思う。これは当て書きやね。ラストのリストへの一芝居が泣ける!
ひとこちゃんのジョルジュ・サンドも自然な存在でした!めちゃくちゃ美味しい役でしたね!
くり寿ちゃんも憑依型であり演技センスがピカイチの娘役さんだから、早すぎる退団が残念で仕方ないですが、
ラプリュナレド伯爵夫人は、リストのパトロンでもあるけど、実はリストを本当に愛している人だと思うんよね。もちろん、お金で世間を動かす力はあるし、リストに裏切られて腹いせをしたくなる気持ちも分かるけど、やはり、ただの金持ち意地悪マダムではなく、恋多き純粋な女性でもあると思うので、リストとタールベルクのビアノバトルでの真に迫る演技が本当に素晴らしかった!
くり寿ちゃんの透明感がある声が好きだったので、本当に残念で仕方ないです。
飛龍つかさ君もだけど、次の作品には、くり寿ちゃんもつかさ君もいない。今の組子だからこその、今の組子じゃないと観れない作品に仕上がってました。
コーラスも良かったし、今の花組の充実度を感じる素晴らしい作品でした!
ショーは、もうダンス、ダンス、ダンス!
レイ君✖まどかちゃん、マイティー✖くり寿ちゃんのシンクロリフトが凄かった!
タイミングが最後まで同じだったね!さすが男役も娘役も同期同士!
くり寿ちゃんにもつかさ君にも見せ場や餞シーンも用意されていて、退団者への愛を感じられる素晴らしいショーでした。
くり寿ちゃん、つかさ君、若草萌香ちゃん、芹尚英君の第二の人生も素晴らしきことを祈ってます!
お芝居もショーもこんなに素晴らしいなら、もう一回観たかったけどチケット完売。
これは、本当に必見ですぞ!!
っていうか、いつになったらガラかめ50巻出るんや!?
あ、大事なことを書き忘れてました!
マイティー、二番手羽おめでとうございます!!!
そうそう、ショーでマイティーが冴羽獠にしか見えなかったのは私だけ??
(笑)