天保十二年のシェイクスピア @ 梅芸

2025-01-05 21:30:51 | うらけん
三世次が極悪人になればなるほど、浦井氏が狂気に染まれば染まるほど、

悲劇要素が際立つ!

東京ではウルッとこなかったのに、

佐吉と浮舟太夫の心中?シーン(←これは三世次とは直接関係ないが…)、

おさちが、お光が三世次に殺されたことを直感?夢?で悟るシーン、

隊長が、代官になった三世次の悪行三昧に怒り浸透で啖呵切るシーンや三世次に切られるシーン、

3階席だったのに、キャスト陣の熱演にウルッきた。

お冬を演じたあやなちゃん(綾凰華さん)も、出番は僅かなのに大熱演で感動した!

あと、やさぐれたふうかお光と麻子お文の啖呵の切り合い、眼の飛ばし合いが最高だった!

やはり、女優さん同士の火花の散らし合いは、五社英雄監督作品に登場する岩下志麻さん、かたせ梨乃さん、夏目雅子さん、池上季実子さん、浅野温子さん、名取裕子さん、西川峰子さん、藤真利子さんなどなど、体当たりシーンもさることながら、美しさとカッコ良さの両方を兼ね備えていて見応えがあって好き!

麻子さんもふうかちゃんも、もちろん、ケイトさんも、五社英雄監督作品に登場するようなキャラクターなので最高に好き!

ぶっちゃけ、この作品って任侠もんやん!?高尚な作品を上演する文学座では絶対やらない演目やん!?

いかにも蜷川さんが好きそうな演目やん!?人間の業が渦巻くドロドロした内容やん!?

マジ大好きになったよ!藁

平日休みが取れたら千秋楽観に行きたかった!

日本酒より手拭いが欲しかった!

アフタートークも聞きたかった!

(笑)

ということで、大阪公演初日に行ってきました!

初演は大阪公演が全て中止になったので、DVDでしか拝見出来ませんでしたが、

奇跡のリベンジ再演&大阪初上陸、そして、

なによりも主演の三世次役が浦井氏ということで、

正月公演ということもあり、

マジでめでたい!


日生劇場の時ほ中二階席だったので、それなりに観やすい席でしたが、

今回は、日生劇場よりも広い梅芸のしかも3階席だったので、2回目ということもありより俯瞰して観ると思っていたら、

めちゃくちゃストーリーに入り込んで観ていた。

日生劇場の時は、シェークスピア作品の登場人物たちが亡霊のようにフラッシュバックされまくっていたのに、

今回は、シェークスピアの登場人物の亡霊はほとんど感じることなく、人間の業が渦巻く物語として面白く拝見させて頂きました。

なので、自分でもビックリするくらい感情移入して観ていたた。

ウルッてくるなんて思ってもみなかったよ。3階席なのに!←しつこい!

それだけ、キャストの皆さんの熱量が半端なかった証拠です!

それにしても、やっぱ、浦井氏凄いわ!

3階席まで三世次の熱量がビンビン伝わってくる。

浦井氏の三世次に限らず、その他の登場人物の業や、怒りや愛情もリアルに伝わっきて、

改めて、キャスト陣の素晴らしさ、井上ひさしさんの脚本の素晴らしさに唸った!それを音楽劇として構築した藤田さんの演出力にも唸った!

ミュージカル「NINE」の時も舞台装置や美術が立体的で見応えありましたが、

今作も同様に、舞台美術が素晴らしかった!

3階まである建物を2分割にして、それぞれ回転させたり、捌けさせたりすることで様々な空間に変化させる演出はマジであっぱれ!

あの建物だけ組み立てれば、どの劇場でも可能やわな。最初は、めちゃ大掛かりな装置と思ったが、「NINE」よりはマシなのかな?と思った。

梅芸の方が日生劇場よりも大きいのに、あの広い梅芸でも伝わってくる臨場感は、マジでキャスト陣の熱量の賜物だと言えます!

高尚な演劇がお好きなご婦人方にはオススメは出来ませんが、

ドロドロした人間ドラマがお好きな方には超オススメします。

ぶっちゃけ、こんなこと書きたくないですが、今なら安いチケットで観ることができるので(梅芸で検索してください)、

浦井氏ファンじゃなくても、観て欲しい!

マジで、浦井氏の三世次凄いから!

麻子さん、ケイトさん、ふうかちゃんの三姉妹の演技も観てほしい!

特にふうかちゃんの演技は大注目!

日生劇場では荷物になるので買わなかったプログラムを購入したんですが、

角川文庫のシェークスピア作品の翻訳を手掛けている河合祥一郎さんのコラム?が素晴らしい!

のシーンでシェークスピア作品が使われているのかこと細やかに説明して下さっており、勉強になります!

あと、キャスト陣のコメントも興味深く読ませて頂きまさした。

浦井氏は、ミュージカル界においては断トツでシェークスピア作品に多く出演している俳優なので、改めて、ミュージカル俳優であることを忘れさせる凄さがある。

それから、麻子さんのコメントが印象深かった!

はい、ワタクシ、バウホールでオサさんと麻子さんの「冬物語」を観てます!

これも歌舞伎の世界に置き換えた和物だったので、当時の記憶が蘇ってきました。

シェークスピアならではの奇想天外な展開と捻りが効いて面白い作品だった。


今日は、特別カーテンコールがあり、鏡開きがありました。っていってもお酒じゃなかったけど…。

ぶっちゃけ、内容は新年に相応しいかはいささか疑問ですが、一応、江戸時代の着物作品なので正月らしさはあります。

新年の初観劇としては文句なしでした!

いや、コレ、本当にオススメします!

そうそう、終演後、電車の中でもずっと主題歌がリフレインしてたよ!

日生劇場の時は全くだったのに!(笑)

m(__)m



正月でおめでたいということで、

正月三が日の元旦は、地元の氏神様にお参りし、2日と3日は一泊二日で伊勢神宮にお参りに行ってきました。

やっと念願の宇治橋とアマテラス様のコラボ写メが撮れました!

↑朝6時過ぎに内宮を参拝し、宇治橋に戻ってきた時にはたくさんの人だかりで良いポジションに立てなかった時の写メ。

↑ご来光と共に人の波が動き、良いポジションで撮れた時の写メ。3回目にしてやっと撮れた!



祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』

2024-12-23 20:23:20 | うらけん
初演は、大阪公演が中止になったからDVDでしか観てないが、

ぶっちゃけ書いて申し訳ないけど、

初演の方が絶対にいいんだろうな~と思っていたけど、

DVDで観た時より断然良かった!!

浦井氏は、きじるしの王子より断然、三世治の方が似合ってる!

浦井氏の身のこなし軽やかさもしかり、なんてたって、長台詞も早口も一切噛むことなく流暢に喋る姿、一生君より良いかも!と思ってしまったよ。

ラストの三階って、若干傾斜がありますよね???あんなとこで立ち回りって、浦井氏マジすげーよ!

口八丁手八丁の悪行三昧、メタルマクベスやライトでも表現したガナリ声、とてもミュージカル俳優だとは思わせない表現の巧みさ、

鶴瓶さんに観てほしかった!!!

絶対、スジナシと同じ人物だと思わないはず!藁

観たら間違いなく感動すると思うよ!

ということで、チケットを手配した時は何も考えてなかったですが、

後々、「朧の森に棲む鬼」と同じリチャード三世をモデルにしていることに気付き、

ナイス組み合わせやん!と自分を褒めてあげたくなった。藁

っていうか、大阪公演も観るけどね!藁

って以前に、「ルル」が上演されてなかったら、間違いなく観てなかった (汗;)

これまたぶっちゃけさ、初演の方がキャスト陣が豪華だと思っていたが、

いやいやいやいやいやいや、

再演組も負けちゃいなかった。

やっぱ、初見が映像だと、伝わらないことが多々あり。こんな良くできた物語だったことに気付かなかった。

キャラクター造形も素晴らしく、やはり、生の舞台に勝るものはない!

DVDで観た時は、きじるしの王子、出番少な!もういなくなっちゃうの?と思ったよ。

今回、大貫君が演じたことで、身体の大きさも含め存在感が半端なかった。

ストーリーテラー?の木場勝己さんをはじめ、三人姉妹役の麻子さん、ケイトさん、ふうかちゃんもめちゃくちゃ良かった!

意外と中村梅雀さんがはまり役過ぎてビックリした!イメージ的には辻番長さんには敵わないと思っていましたが、

いやいやいやいやいやいや、

善悪のメリハリの付け方が絶妙だった。

リア王じゃない、もう一役の親分役が超最高!カッコ良くて痺れた!

三姉妹はも初演よりめちゃくちゃ良い!

ケイトさんもふうかちゃんも初演より断然良くなってる!

声と貫禄と存在感が圧倒的に素晴らしい!

ふうかちゃんなんて、時々松本まりかさんに見える時があったほど。二役の演じわけがマジでアッパレだった。

麻子さんもケイトさんも、悪女っぷりが板についていてリア王の世界観を体現していた。火花バチバチ感が堪らなかった。

一癖も二癖もある役柄を楽しんでいるのが伝わってくる役作りだった。

麻子さん、ケイトさん、ふうかちゃんは、リア王の三姉妹だけでなく、麻子さん側はハムレット、ケイトさん側はマクベスを担っており、ふうかちゃんは、ロミオとジュリエットと間違いの喜劇とリチャード三世を担っていて、

改めて、井上ひさしさんの脚本力に唸りまくり!

リチャード三世と言えば、アンがリチャード三世に唾を吐くシーンが有名だけど、ちゃんとあったしね。

間違いの喜劇に限らず双子シーンの見せ方も面白かったし、

シェークスピア作品の全部は知らなくても定番どこさえ知ってれば十分楽しめる内容になってる。

シェークスピア全37戯曲を網羅していたらしいけど、ぶっちゃけ、定番の数作品しか気付かなかったよ。

単純にシェークスピアの作品の登場人物を出すのではなく、リア王をベースに登場人物を重ねていく作業がマジ圧巻だった。

三世治は、リチャード三世だけでなくイアーゴやブルータスの役割も担っていたしね、多分。

ぶっちゃけ、DVDで観た時は音楽劇にする必要があったのかな?って思ってしまったけど、ま、蜷川版も音楽劇だったか…、生で観ると主題歌?がめちゃ耳に馴染んでた。

そうだよ、シェイクスピアがいなかったら、ウエスト·サイド·ストーリーは誕生しなかったんだよ!(笑)

音楽劇ならではのテンポ感と間延び防止に役立っていたと思った。だって、休憩入れて4時間やで!

よほどテンポよく見せていかないと観客は辛い。

その点、音楽劇だけでなく、キャラクター造形が素晴らしくて、ぶっちゃけ目が離せない!

ほぼ登場人物は、浦井氏の三世治に限らず悪人ばかりやん!?メインシチュエーションは賭博と女衒やん。ほぼヤクザの世界。

ミュージカルがお好きな貴婦人方には、目の保養にはならない内容かもしれないけど、

演技を観るという点においては、めちゃくちゃ見ごたえあり!

最初にも書いたけど、浦井氏に限らず、木場さん、ふうかちゃん、麻子さん、ケイトさん、大貫君、梅雀さん、梅沢さん、初演組の方々も、そうでない方々もめちゃくちゃ良かった!

大阪公演も楽しみにしてます!


ファンレター

2024-10-05 01:28:35 | うらけん
まるで、ミュージカル「蜘蛛女のキス」の韓国版を観てる感覚だった。

晴香ちゃん演じるヒカルは、オーロラと同じ役目だと思った。

ストーリーはもちろん違うけど、決して遠くないと思った。

海宝君演じるセフンがモリーナで、浦井氏、もとい、健さんが(今日は、海宝君を真似てあえて健さんと呼びます。藁)ヴァレンティン。

決して遠くないと思う!!

ということで、10月から異動になり、平日勤務なので、異動が決まる前に買っていた兵芸初日を観ることが出来るのか不安で仕方なかったですが、

まるで神様のお導きかのように半日休みを頂けたので、チケットを流すことなく観ることができました。

いや〜、

コレまじ、鶴瓶さんに観てほしかった!!

(笑)

落ちつけ浦井健治とは全く別人のもう一つの健さんの本当の姿を鶴瓶さんにも観て欲しかったよ。

もちろん、落ちつけ浦井健治も素の本当の姿だけども、役者浦井健治は役名があればちゃんと化ける人間であることを鶴瓶さんにも知って欲しかった!

それくらいめちゃくちゃ良かった!

主役は海宝君だけど、ダブル出演と言っても過言ではないし、どなたかも書かれてましたが、まさに止め役者的役割を担ってました。 

てっきり、この作品は反日を謳った作品なんだと思ってました。

戦時中、日本の憲兵によって表現の自由を奪われた作家を志す韓国人たちの物語、

映画「覇王別姫」に象徴される中国文化大革命によって迫害された芸術家と同じ運命の物語だと思っていたら、

全然違った。いや、「覇王別姫」に近い??

ファンレターという名のラブレター。

最初、韓国名が男なのか女なのか分からないから会話の意味がちんぷんかんぷんでしたが、ストーリーの軸が見えてからは、ファンレターという名のラブレターだと思って観てた。

だけど、二幕に入っても一向にラブレター的展開にならないし、

終幕だと思わす、まやかし暗転が2回あって、ワタクシ1回目で拍手してしまったよ!私と同じように初観劇の方だと思われる多くの方が拍手してた。隣の方は拍手してなかったから、初観劇ではなかった模様。

2回目も拍手しそうになったけど隣の方は拍手する様子なし。3回目は隣の方も拍手してた。

1回目も2回目も、ぶっちゃけね、

えっ、これラブレターではなくて本当にファンレターやったん??

えっ、ヘジンが亡くなるよりヒカルが消える方が辛いん??

愛してました!ってさっさと言えよ!!

って、2回ともセフンに対してイラッとした。

海宝君、ゴメンよm(__)m

正直、本当にファンレターの物語やったんや〜、モヤモヤ感が残る展開やな〜と思っていたら…、

ちゃんとラブレターだったから安心した。っていうか、3回目でウルっときた。

セフンの気持ち、めちゃくちゃ分かるよ!としか書けないけど…。

私も、ブログの中の自分と生活をしている自分が別人だと思うこと多々あり。

特に寝る前に書いたブログを翌日読み返したら、誤字脱字意味不明文章は毎度のことですが(汗)、これっ私が書いたん??と、自分が書いた内容に驚くことが多々ある。

まさしく私の中のもう一人の自分が書いたかのように、書くべきではない内容だっりする。もちろん、全くの嘘八百ではなく私なら思うような内容。

分別なく正直に書いているから驚く。

男女の関係だけでない、魂と魂が惹かれ合っている関係性もめちゃくちゃ分かる。

愛というものは、目には見えない感じるもの。もちろん、文字や言葉で表現することも残すことも可能。

言葉にしなくても分かり合える感覚って、愛に関わらず、通じ合える感覚は本当に尊い。

2回のまやかし暗転では全く腑に落ちなかったけど、3回目でやっとキュンキュンした。

2回目までは、愛してます!って早よ言えよ!ただのファンレターか!?って思ってしまったけども、

愛してますっていう言葉も、3回目で陳腐だな〜と思ってしまった。

欧米人のようにわざわざ、愛してます!って言って、愛情確認する必要性はない。っていう感覚。

言葉にしなくても通じ合える感覚は、何度も書きますが、尊い。


今回お初お目見えの、セフン役の海宝君が、本当にピュアな表現をされていて素晴らしかった!

あ、ユキちゃん(仙名彩世さん)とのご結婚おめでとうございます!!

セフンと片割れのヒカルとの感情のせめぎ合いの表現がめちゃくちゃ良かった!

ヒカルは、セフンの中のもう一人の自分だし、ヘジンにとっては、インスピレーションを引き出すミューズ的存在なので、

ヒカル役の晴香ちゃんとのコンビネーションが、対照的な役柄同士なのに同一人物にしか見えないくらい本当に素晴らしかった。

晴香ちゃんのヒカルは、オーロラと同じ立ち位置としか思えないくらい、セフンの中の野心?欲望?を象徴する役柄なので、

歌はもちろんのこと表現力、特に死が近づいているヘジンにペンを持たせるシーンでの表現が素晴らしかった!

そして、ヘジンを演じた健さんが、

本当に鶴瓶さんに観て欲しかった!

結核に冒されたヘジンの佇まい、ヒカルに依存?洗脳?ヒカルの存在がヘジンの生きる力でもあり創作の源である役作り、そして、今まで聞いたことがない低音の出し方がめちゃくちゃ良かった!

そして、ラストの、低音ではない、高音?普段のトーンとの歌声の使い分けが本当に良かった。

低音は生きている時のヘジン。ラストの歌声は、ヘジンの魂がセフンの魂と共鳴し合ってるトーンだと解釈した。

プロデューサーさんが決めたのか、演出家の栗山さんが決めたのかは分かりませんが、「デスノート」のライト役もしかり、なんでヘジン役を健さんに宛てがったのか不思議でならん。

主役じゃないのに、しかも主役は自分より年上の先輩ではない年下の海宝君なのに、なぜこの役が回ってきたのか本当に謎。

落ちつけ浦井健治のインパクトが強過ぎたので、果たして名誉挽回となるか!?と正直心配ではありましたが、このヘジン役は、健さんの役者としての本来の姿を堪能出来る本当に素晴らしい役作りだった。

次回の三代次も楽しみ!チケット手配済。メタルマクベス以来?の極悪人!

今日は兵芸初日なのに、千秋楽なみのカーテンコール挨拶にビックリした。

健さんの、チェーホフの話、栗山さんに言われた言葉…、詳しくは忘れたけど、慣れてきたらナマの感情が消えてしまうみたいな内容だったかな?

台詞という言葉のメッセージやそこに込められた想いとは別の、台詞の裏に流れる全く違う別の景色が見えてきたときは、キュンキュン、じゃないな、ドキッとしちゃうね。と私は解釈した。

海宝君の挨拶から察するとこれは実話がベースなのかと思いましたが、

反日を煽る作品でなかったのは良かった。

思想もしかり、嗜好もしかり、表現や選択の自由はもちろんのこと、

エリザベートじゃないけど、誰もが、目に見える物に惑わされず、誰にも何にも束縛されない魂の自由こそ生きる喜びであって欲しいと切に願う作品だった。


落ちつけ浦井健治!

2024-07-02 00:31:53 | うらけん
マジ天才やわ!

鶴瓶さんがね!

(笑)

浦井氏をフォローさせたら鶴瓶さんに敵う人おらんで。 

それにしても、

浦井氏、

いやいやいやいや、

本番は、ずっと

なんでやねん!なんでやねん!

とツッコミまくったわ!

全く笑う箇所あらへん!

オイオイ、ちゃんと人物設定決めとけよ!

まじ、ツッコミ所しかあらへん!

ビーチ全く関係ないやん!

鶴瓶さんが不憫で仕方なかったわ。


でも!!

見返してからは、

めちゃくちゃオモロ過ぎ!

やっぱ、鶴瓶さん天才やな!

全てを笑いに変えてくれてたね。

めちゃくちゃ笑えた!

これが、モディリアーニを演じた同じ人間だとは思えないくらい

浦井ワールド炸裂!

共演者が観たら絶対驚くと思うで!

ある意味、本当に天才技!

誰も真似出来ないよ!

鶴瓶さんと中井美穂さんと見返してる時、顔を赤くして恥ずかしがるどころか、真剣に自分のVを観てる姿に 

まじ尊敬の念しかない!

私ならその場から逃げてるわ!

(笑)

鶴瓶さんに気に入ってもらえて良かった!
 
次呼ばれた時は、絶対生で観たい!!

ということで、井上君の体調不良のため急遽ピンチヒッターで登場することになったスジナシを配信で観ました。

テレビのスジナシは何回か観ましたが、アドリブ合戦と筋書きがないストーリー展開が本当に素晴らしかった。

そこにピンチヒッターで浦井氏が出るんや!と期待したら…、

私が知ってる浦井氏のまんまでビックリした。いや、それ以上やったわ!

台本がなかったら、突拍子もない所、予測不能な着地点へといざなってしまうスーパー天然さん!

どうしようもないくらい、

ホンマ、愛すべきキャラやな!

最高過ぎるわ!

(笑)

いずれにせよ、ピンチヒッターお疲れ様でした!

ホンマに楽しませてもらいました!


















モンパルナスの奇跡

2024-06-23 00:24:00 | うらけん
スゲー、浦井氏と稲葉友君、めちゃくちゃ演技バトルしてるやん!?

熱くて温かいバトルに涙涙でした!

G2さんが浦井氏のために書いたという気鋭の色男画家モディリアーニと彼の作品をこよなく愛している画商ズボロフスキーとの友情と、彼らを取り巻く恋人と妻、そして友人の物語。

生きている時は日の目を見ず、亡くなった途端に作品の価値がバク上がりするという絵画世界の暗黙のルールが背景にあって、

才能があってもお金がないと生きていけない世の中で、本当に大切なものは何かを問うた素晴らしい作品でした。

脚本も演出も演技も音楽も美術も照明も素晴らしかった!全く文句なし!

めちゃくちゃ良かった!!

やっぱさ、G2さんの作品には主人公と対になるライバル的存在が絶対不可欠だね!

好敵手の存在あってこそ主人公の存在か際立つ。逆もしかり。

ガラスの仮面なら、北島マヤと姫川亜弓。スワンキングなら、ルートヴィヒ2世とワーグナー。

姫川亜弓も天才少女だから、北島マヤよりも演技が劣ったらガラスの仮面じゃないんだよ。

対照的な2人だが、天才同士のバトルだから面白いねん。

今作だと、浦井氏演じるモディリアーニと稲葉友君演じるズボロフスキー。

マジで魂と魂のぶつかり合いの素晴らしいバトルだった!

いや〜、G2さんにライバルの関係性を描かせたら右に出る者はいない!言っても過言でないくらい脚本がピカいち!

本当に素晴らしかった!

モディリアーニもズボロフスキーもそれぞれ対照的な存在で相反する人間同士なのに、モディリアーニが描く作品が2人を結びつける。



自分の運命を悟りながらも絵を描き続けようとするモディリアーニ。

彼が生きているの間になんとか絵を売って彼と家族の生活を守りたいと奮闘するズボロフスキー。

最初は、ズボロフスキーに心を開かなかったモディリアーニが、ラスト、ズボロフスキーの真剣な想いに応えようと歩み寄る姿に涙涙。

画商としては、作品を高く売ってナンボの世界。情にほだされたら商売あがったり。

だけど、ズボロフスキーは、モディリアーニへの報酬を払うために自分たち(ズボロフスキーと妻)の衣類を売ったり内職をしてお金を工面する。

同業者との取引も、私情ゆえに上手くかず、モディリアーニと約束したにも関わらず、モディリアーニが生きているうちに必要なお金が入ってこない始末。

色男のモディリアーニが宮澤佐江ちゃん演じるジャンヌとの出会いによって、真実の愛が芽生える。これから幸せな生活を送ろうとする矢先に戦争が始まって絵を買ってくれそうな富裕層がパリから南フランスへ南下してしまったり、病が彼の時間を奪い始める。

ジャンヌがモディリアーニの子供を身籠り、これから本当に幸せな時間が訪れようとしていたのに、運命に逆らうことが出来ず、ジャンヌもまたモディリアーニを追うように…。

まじで切な過ぎる!

ズボロフスキーは全ての事情が分かっているのに2人を助けられなかったことに悔やみきれないでいる…。

そんなことない!そんなことない!君は良くやった!

拝金主義がはびこる資本主義社会の中で、

お金を生み出すことが本当に幸せなことなのか?

お金ではなく、作品を、その人間を愛することの方が、お金よりも何百倍も価値があるんじゃないのか?

本来の人間のあり方を示唆しているのがズボロフスキーやと思うねんな。

このズボロフスキーの人間性をより引き立たせるために、資本主義の象徴となる同業者を登場させた点がめちゃくちゃ良かった。

さすが、G2さんの脚本やわ!



浦井氏のモディリアーニが、めちゃくちゃ良かった!

以前なら、役柄で声や歌のトーンを変えるのは当然としても、役名は同じなのに意味不明に歌唱チェンジする時があって、役のイメージが定まらなくてイラっとすることがありましたが、

今回はちゃんと役の感情に合わせて歌い方を変えていて、起伏が激しいモディリアーニなだけに歌い方の変化は非常に効果的でした。

やさぐれ感から優しさや愛を学ぶ変化が、台詞にも歌にも表れていて丁寧に役作りをしていたのが伝わった。表現力としてはアルジャーノンに匹敵する。

私は1回しか観てない浦井氏のチャーリーの役作り、ライト、ヘドウィグの役作りもマジで素晴らしかったからね。

作品をお金としか見ていない世間において、唯一ズボロフスキーと妻と友人が魂を感じてくれたんよね。

作品の価値は死んでからバク上がりする社会の常識に対して、もはや作家は人間としての価値はなく、死が価値を上げるなんて何たる皮肉なことか?

モディリアーニは、口には出さないが、たとえ売れなくても、売れると信じているズボロフスキーの応援は本当に嬉しかったと思うんよ。

そりゃさ、生活をするためにはお金は必要。だからといって、絵も観てない人に高く買ってもらえればそれでいいんか?そこに芸術家としてのプライドはないんか!ってことやん。

描きたい絵を書くことがモディリアーニのポリシー。誰にも口出しはされたくない融通が利かない男。だからこそ、あの独特な、目に瞳がなく、首は長く、顔は無表情、ヌード画に陰毛を描くという大胆なスタイルが物議を醸しだし、それがモディリアーニの唯一無二のスタイルなのである。

頑固なモディリアーニが、ジャンヌの深層心理を突く言葉に心がゆれ、次第に心を開いていく。そしてズボロフスキーにも信頼を寄せるようになる。その過程を、浦井氏は情熱的かつ丁寧に演じられていた。 

役者浦井健治の本気を久々に観させてもらった感覚。

っていうか、浦井氏のためにわざわざ、G2さんがオリジナル脚本で浦井氏に当てて書いてくれたなんて、ほんま役者冥利に尽きるな!

それに応える素晴らしいモディリアーニ像でした!

ズボロフスキーヤ役の稲葉君もめちゃくちゃ上手かった。モディリアーニの作品に対するピュアな想いが全面に溢れていて何度泣かされたことか。役に、浦井氏に、ぶつかっていく様は、これぞ演劇の醍醐味を味わわせてもらった。

一見、ズボロフスキーが主役なのでは?と思わせるくらい主役を食う勢いがあったが、稲葉君もまた情熱的にかつ温かく、感情をむき出しに演じられていて本当に浦井氏との演技バトルは凄かった!

浦井氏も本気でぶつかっていき、またぶつかってこられるお芝居が出来て嬉しかったかもしれないね。

モディリアーニのモデル兼恋人のジャンヌ役の宮澤佐江ちゃんは、ただのモデルでも恋人でもない。モディリアーニを一番近くで見ているから彼自身が気づいてないこともちゃんと理解している女性。モディリアーニにとっては、施錠した心を鍵で開け丸裸にすることが出来る唯一の女性。唯一心をゆるせる気が置けない女性。

時には彼のことは何でも知ってる理解してると勝ち気に振る舞いながらも、身籠ったことでモディリアーニに拒絶されるのではないかと一人苦しんでもいる。

誰よりも深く彼を愛しているジャンヌ像を、感情の揺らぎも丁寧に演じられ、役と同一感も感じられ素晴らしい演技でした。

ズボロフスキーの妻役の福田えりさんは、歌が上手かった。歌だけでなく、夫かいる身でモディリアーニにヌードモデルの依頼をされ引き受けてしまう。それをズボロフスキーに相談するのだが、2人のやり取りがコメディー要素で攻めてくるのが、ある意味意表を突いたアプローチだったのが逆に良かった。2人の会話にはコメディー要素とシリアス要素があってとてもメリハリがあってよかった。コメディー要素はとても和む。

そして、秋本奈緒美さん演じる、モディリアーニの理想のモデル相手ルニア。決してヌードモデルには、本人が希望してもなることはなかったが。

ズボロフスキー夫妻同様にモディリアーニの作品販売に手助けする人物。そしてユーモアセンスもある女性。

秋本さんが、まー、歌の表現が素晴らしい!歌唱力があるというより、ニコールみたいに気持ちで歌えるひと。時々技術がともなう歌い方をされていましたが、気持ち優先だったし、変に裏声を使うことなく地声で歌われていて、本当に魅力的な歌い方だった。もっとミュージカルに出てほしい。



モディリアーニの数奇な運命を描いた作品ではなく、彼を取り巻く人物にも焦点を当てることでモディリアーニ像を浮き彫りにさせる見事な脚本演出だった。

なにより、貧乏画家の超悲劇物語ではなく、ちゃんと登場人物各々が気付きと学びを得る脚本になっていたのが良かった。

死んでから作品価値が上がるなんて、ホンマアコギな商売やな!

美術に関しては、額縁の使い方やモディリアーニの作品群も゙出して来て、彼のセンスは唯一無二であることを証明できる見せ方なのが良かった。

個人的には、吊り下げる演出がついついG2さんの「NINE」思いだしたよ。

また襲撃勃発シーンでは、作品には全く関係無いが、カンディンスキーとミャンターの関係性がフラッシュバックされた。ナチスからの没収を避けるために地下にカンディンスキーの作品を隠した逸話を思い出して泣けてしまった。

戦争は、無差別虐殺だけでなく文化の破壊も厭わない残虐性がある。

指導者よ、先陣切って出陣せーや!

たった2時間強の物語なのに、メインの登場人物の背景がみえる役作り、

かみむら周平さんのジャズテイストな音楽も凄く良かった。あえてアーコデオンを使わない音楽アレンジも良かった。

タイトルのモンパルナスの奇跡。

死んでから絵が売れた奇跡ではなく、

モディリアーニの絵が売れたのは、間違いなくズボロフスキーや妻のアンナ、そしてジャンヌ、それから、ルニアが絵の価値を分かっていたから。モディリアーニ一人では間違いなく絵は売れていなかったであろう。彼らとの出会いによって、彼らの信じる力がモディリアーニを天才画家へと導いたのだと思う。


それにしても、G2さんの舞台は結構観てますが、どれ一つとして、同じテイストの作風がないのがビックリ!

今作も私が想像するG2さんの作品だとは思えないくらい大人の上質なミュージカルに仕上がっていて驚いた。

新しい大手町よみうりホールは、木の温もりを感じ、本作にピッタリな空間だった。客席も素晴らしく音響も良かった。ぶっちゃけ、PARCO劇場と良い勝負。

東京まで観た甲斐ありました。やはり、地方で上演するなら劇場選びは大事。キャパで選ぶなら、大阪にこなくていいよ。

やはり、劇場空間に合わせて演出された舞台が一番安心して観られる。

ま、上演期間が短いのがもったいないくらい。 

ほんと、めちゃくちゃ見応えがある素晴らしい作品でした!

ぶっちゃけ書いて申し分ないが、客席にG2さんがいらっしゃってましたが、前回の花ちゃんの舞台よりも客席の手応えを感じたとことでしょう。