今年最後の投稿です。
先ず初めに、
石井裕也監督、役者の皆さん、日刊スポーツ大賞受賞おめでとうございます!
ということで、アキ・カウリスマキ監督、引退宣言後復帰第一作を観てきました。
申し訳ないですが、いきなり愚痴を書かせて頂きます。
もうさ、前の席の方の頭が邪魔すぎて、字幕は読めないわ、集中できないわで散々な82分でした。前のめりで字幕が見えないなら注意しようと思いましたが、ちゃんと背もたれに背中をつけていたので文句の言いようがない。
ということで、ほとんど字幕が読めなかった&集中もできなかった&だからといってもう一回観たいとは思わない&パンフレット買ってませんを前提で感じたことを書きます。
字幕は読めなかったけど、監督の独特の緩さ、配色、労働者階級もの、60年代70年代音楽使用といったアキ・カウリスマキ監督の世界観が全面に広がっていて、集中出来なかったのが本当に残念でならない。
字幕は1文丸々読めないことが多かったけど、なぜアキ・カウリスマキが復帰しようと思ったのかは、ラジオの内容が全てだと思った。
ズバリ、ロシアのウクライナ侵攻のニュース。ラジオからは、このニュースしか流れない。
アキ・カウリスマキは、自分の使命として世界中に反戦を訴えなければならない、という想いにかられて映画製作を再開したのでは?と思った。
ラジオのニュースと物語は直接関わってはこないが、命の尊さはメッセージとして打ち出していたと思う。主人公が路面電車に轢かれて意識不明の重体になるシーンからね。
主人公の男は、自称ウツとアル中で仕事中もお酒を飲んで首になること多々。その男に恋する女性も直接誰かに迷惑をかける行為はしていないが、不運が重なり職を転々とし、最終的には男性がするような重労働で働いている。
男はアル中やわ、電話番号が書いているメモをなくしてまうわで、女性の方は、彼からの電話がないため振られたと思い込む。2人の関係はすれ違うばかり。
男は、彼女に会いたいが連絡先が分からないから初めてデートした映画館で度々待っている。彼女もまたその映画館に行くがすれ違うばかり。
そんな中でやっと再会でき、男は、彼女の住所を書いたメモも今度は失くさないようにポケットではなく財布にいれる。
男は彼女のために酒を止める決心をし、彼女に報告する。その夜、彼女の家に行く約束をするも、彼は家に来ることはなかった。その理由は、既に記述済。
まだ、お互い手を差し伸べている状態のすれ違いなら、いつか赤い糸が結ばれる可能性は高いが、片方が手を引っ込めたらもうすれ違うことはない。それが離婚だと思うんよね。
まだお互い気持ちが残ってるなら、復縁も可能だけど、少なくとも片方に気持ちがないなら復縁はない。
それは、戦争でも同じことで、手を差し伸べ合うことを拒否したら平和なんてない。誰得か分からない死者が増えるだけ。
ナポレオンや日本の戦国武将のように、指導者自ら戦地に赴いているないざ知らず、ハマスのように、今どこで何してるん?状態で、指導者の命は確実に守られている。なんのために兵士は戦地に赴いて殺し合うのか、全くもって意味不明。なんで疑問に思わないのも理解不能。まさしく「カイジ」の世界が、今現在繰り広げられていることに誰も気付いていないのか?
話が逸れましたが、私が言いたいのは、お互い、もしくは片方が手を差し伸べるのをやめたら固い絆で結ばれることはない、ということ。
ぶっちゃけ、「枯れ葉」の世界観は、ファンタジー要素に満ち溢れてる。ご都合主義に満ち溢れた展開。
自分の家族がアル中で死んだのに、同じアル中の人間を好きになるか?一緒にいたいと思うか?酒をやめたと言われて素直に信じられるか?しかも名前すら知らない相手なのに。大事なメモを失くされて…。
現実的に考えても、普通に考えても恋愛対象にはならないはずやん?
でも、アキ・カウリスマキのメッセージは、手を差し伸べる気持ちや相手を信じる気持ちの大切さを訴えていると思うんよね。少なくとも片方が諦めたら関係は終わるんです。
人生、恋愛に関係なく、不運であったり、言葉足らずや誤解が原因で上手くいかなくなることは多々ある。修復不可能になることもある。すれ違いのまま終わりを迎えることもある。諦めたら、続くものも続かなくなる。
後悔先に立たず、という言葉通り、後悔するなら最初からするなよ、って言われるだけだから、選択と決断は慎重に冷静にしないといけない。
人生は、映画と違って思い通りにはいかないけど、まだまだ諦めるな!ってアキ・カウリスマキは言いたかったと思うんよね。
と私は解釈しました。
今回のアキ・カウリスマキは、究極の恋愛を描いているなーと思った。
ぶっちゃけ、その恋愛上手くいくの??と疑問しか残らない展開ではあったが、何度も書きますが、諦めたら終わりになるので、
アキ・カウリスマキ自身、また映画制作してくれると確信してます。
前の席の方の頭が邪魔すぎて、集中して観れませんでしたが、っていうか、たまたま土曜日だからかもしれないが、ほぼ満席。アキ・カウリスマキのファンの多さに驚いた。
彼の世界観は健在なのは伝わったし、まだまだ日本には根強いファンがいることをアキ・カウリスマキにも伝わったと思うので、次回作が待ち遠しい。
今日は、あまりにもストレスが半端なかったので、鑑賞後、阪神・JR野田駅の近くにある「鯖や」本店に行って二千円プラスαの鯖寿司を購入し、家に帰って早速平らげました(笑)
さすがTVで取り上げられるだけあってめちゃくちゃ美味しかった!
小さな頃は、鯖寿司の薄皮(当時は干瓢とは知らなかった)の存在が気持ち悪くて食べられなかったのに、また、若い頃に、鯖アレルギーで全身に蕁麻疹が出来て皮膚科通いし、それ以来鯖自体怖くて食べなくなったのですが、数年前にたまたま職場で奈良県の名産である柿の葉寿司を頂き、その旨さに鯖寿司の虜になってしまった。治療のお蔭で蕁麻疹の心配はもういらない。
奈良出身の友達と電車に乗って柿の葉寿司名店を巡って一番を探し回ったりするくらい鯖寿司が大好きになった。あ、鯖寿司と柿の葉寿司の鯖寿司とは微妙に異なる…。
最近もスーパーで安い鯖寿司を買って食べたがやはり味が劣る。やはり、本格的な鯖寿司が食べたくて「鯖や」本店で買ってきましたが、肉厚で本当に美味しかった。ストレスも即解消!藁
では、今年最後の挨拶として、
いつも読んで下さってる方、たまたま読まれた方、毎度ながら下手くそな文章でご迷惑をおかけしてますが(本人、直す気なし。独自スタイルになっているため)、
皆さん、ありがとうございました!
今年は、映画ユーチューバーさんの影響で、映画鑑賞数が圧倒的に増えた1年でした。今年は、良作が多く、来年3月までの賞レースの結果が楽しみでなりません。どの作品も満遍なく受賞して欲しいくらい素晴らしい作品、脚本、キャストでした。同じく舞台も。今年も散財した1年でした。来年も散財確定済。藁
来年も映画や舞台の感想を中心にブログを書いていきます。
お暇でしたら、また読んでやって下さいませ!
来年も、皆さんにとって、小さなハッピーがてんこ盛りの1年になることを心から祈っています。
本当に本当に、今年1年ありがとうございました。