峰さを理さん

2021-01-31 20:35:00 | 日記
今年、舞台のスケジュールありましたよね???

えっ、なんで???

突然飛び込んできたネットニュースに驚きが隠せません。

もちろん私は峰さんの現役時代の生の舞台は観たことありません。

峰さんの舞台は、2010年代の宝塚OG公演、「CHICAGO」を含む2公演しか拝見したことありません。

ちょうど退団された後に出られた、日曜日の朝、山田邦子さんとのバラエティ番組に出られていたのを見て初めて峰さんの存在を知りました。

映像では、「オルフェウスの窓」「紫子」「哀しみのコルドバ」を観たくらいです。


峰さんは、日舞の名取さんで、キリヤンの「紫子」や壮さんの「心中恋の大和路」他では宝塚の振り付けや演技指導もされ、厳しい先生で有名でした。

正直、峰さんとの思い出はありません。

ただ、どうしても書きたいことがあるのでここで書かせて頂きます。

映像で観た峰さんの「紫子」と「哀しみのコルドバ」。

それぞれ、キリヤンとヤンさんその他で再演されましたが、

正直に書きます、

当たり前ですがどれも峰さんの初演が1番でした。

柴田先生には申し訳ありませんが、再演されて気付く脚本の粗さが目立ってました。

「哀しみの〜」の実は異母兄妹で主人公が死ぬ展開、正直、再演で観た時、はぁ??なんでそんな理由で死ぬの??と思いました。

再演を観た後に峰さんのエリオを観たら、エリオの選択にめちゃ納得されました。

ストーリー同じなのに、感じ方が全く異なる。

今なら分かること、

峰さんのエリオはナルシスト。そのナルシストぶりが死を選んで仕方ないかと思わせるくらいの説得力がある。なので必然的に脚本の粗さを隠す、というか、エリオ自体が峰さんの当て書きだからそもそも粗はなかったんよ。

決してヤンさんのエリオが悪かった訳じゃないよ。ただヤンさんのエリオなら、死を選ばず、エバにも真実を打ち明けて生きることを選択したんじゃないかな的なエリオ像でした。

当たり前だけど、説得力がある役作りは1番重要なことだと思うんよ。

正直、なにこの脚本!?えっ、なんでそうなるの??と思わせたら駄目だと思うよね。それは脚本家演出家だけでなく役者にも責任があると思うんよ。

正直、粗がたくさんあっても役者の演技力でカバーされた作品は多々あります。

峰さんの作品は、全て観た訳じゃないけど、紫子、エリオ、ユリウスは、めちゃくちゃ説得力のある役作りだったと思うし、何より役に惹きつけられる魅力があった。

私は、決して峰さんのヴィジュアルのファンではありませんが、

演技力、表現力、求心力は、私が観てきたトップさんの中では断トツ1番です!

そうそう、歴代の男役さんでナルシストな方、典型的な、M矢さん、S吹さん、D地さん、M琴さん、T汐さんは、役がナルシストじゃなくて、本人がナルシスト力が高いから、どれも同じ役に見えてしまう。ご本人自身がキザ。要はキムタク。

その点、峰さんの場合、エリオはナルシストだけど、紫子はナルシストじゃない。和製オスカルですわ。峰さんの場合は、役作りの根本が違う。そうそう、カリンチョさんと峰さんは、役作りが似ている。歌も上手いし、なりより技術でなく気持ちが入ってる!

機会があれば、峰さんのエリオと紫子を観て欲しい!!本当に素晴らしいから!!!

まだまだお若いのに残念でなりません。

峰さんのご冥府を心よりお祈り申し上げます。






「ポーの一族」大阪千秋楽

2021-01-26 22:15:18 | ミュージカル
いやー、千葉くん、めちゃ歌が上達してるやん!?歌に気持ちが入っていて、まさかのまさかの!ウルっときた!

小西男爵とねねシーラのラストもウルッときた!

っていうか、今日の小西君の演技は北島マヤだったよ!前回あんな逝っちゃった表情してた??久々にバケモノの演技を観させてもらいました!

あ、バケモノは、最上級の褒め言葉ですので…。そうそう、サユミ氏のショーヴランもバケモノ演技でした。降臨してた!

は、さておき、

千葉君だけでなく、ジェインの能條愛未ちゃんも良かった!めちゃ女優オーラが出てました!

いやー、2人ともどないしたん??と聞きたいくらい1週間前と変わっていてビックリ!努力してるのがめちゃ伝わりました。

そうそう、

やっぱさ、この作品、マイノリティー云々がテーマじゃなくて、永遠の愛がテーマだと思った。

男爵とシーラの愛、エドガーとアランのそれぞれの孤独と引き寄せ(あえて愛とは書きません)にウルウルしまくりでした!

めちゃくちゃ良かった!!!

ということで、運良く大阪千秋楽のチケットが取れたので観てきました!

いやいやいやいや、

千葉君、凄いやん!?

歌が上達した!というか気持ちで歌えるようになっていてビックリ!めちゃ努力家やな!

第1幕の歌、マジ良かった!第2幕目ラストの叫び、泣ける!

歌だけじゃなくて、アランとしての佇まいが、いちいち可愛いい!ツンデレ感満載でニヤニヤしたわ!←オイオイ、キモいキモい!藁藁

ぶっちゃけ、アランはレイ君が1番だけど(レイ君と千葉君しかいないけど…)、千葉アランには新たなアプローチという可能性を感じました。さすが、小池先生!審美眼?洞察力?うーん、どれも違うな…。才能を見極める能力をお持ちです!藁

まあ、ぶっちゃけのぶっちゃけのこと書くと、誰もが才能を秘めているんですよ。誰と出会い、誰が引き出すか、誰が導くかに依るってことですな。蜷川さんがその代表格。

それはさておき、

ジェインの愛未ちゃんの存在感と表現力がめちゃアップしていてこちらもビックリ!今日は全くアイドルではなく女優の演技でした!素晴らしかったです!

間違いなく、2人とも東京名古屋と更に進化&成長することでしょう!めちゃ観たくなるやん!?LVもあるのでラッキー!


追記&訂正:

え゛っ!!!マルグリット・ヘッセン役、愛未ちゃんなん!!??

マジマジマジマジ???

全然わからなかった!!!!

いやー、めっちゃ別人やん!!!

すみません、前回も千秋楽も気付きませんでしたm(__)m

役作り、巧すぎる!!
前回から既に巧い!!

前回から女優の演技をされていたことになる。大変失礼致しましたm(__)m

声の出し方、声音、佇まい、全て違う!

いやー、愛未ちゃんが1番のバケモノでした!!

あ、バケモノは最上級の褒め言葉ですから!

これからご覧になられる方は、プロローグのストーリーテーラーの女性に注目して下さい!

追記&訂正以上


今日は、大阪千秋楽ということもあり、サユミ氏のカーテンコールの挨拶は、特に今日は、宝塚時代と同じだったので宝塚を観に来たと錯覚しそうでした。  

チャン!チャンチャンチャン!!

客席皆サユミ氏ファンOnly??と言わんばかりの息の合いようにビックリ!間違いなくサユミ氏ファンOnlyだと思う!

っていうか、30年小池作品を観てますが、実は今日が初めてナマ小池先生を拝見しました!

他の先生や演出家さんは、客席で、舞台上で、道で、ロビーで拝見することがあったのに、小池先生だけはこれまで1度もなかったのですよ!

30年経って有り難き方を拝見できました!当たり前だけど、映像で見る小池先生のまんまでした!いや〜、小池先生も大満足な作品に仕上がったことでしょう!

そうそう、小池先生、涙ぐむサユミ氏のためにティッシュ持って舞台に登場。実はティッシュのうちの1枚は千葉君用だったというオチもありで。藁

今日のカーテンコールの挨拶で気付いたけど、サユミ氏は当然のこと、千葉君もピュアなハートの持ち主であることに好感がもてました。っていうか、単純にめちゃサユミ氏ファンやん!?サユミ氏を見つめる目がもう乙女!世の中のおば様を虜にしたよ!藁

たこ焼きのCM来なくて残念やったね…。

本当に、大阪千秋楽、最高でございました!!!

ホント、無事大阪公演が終了できたのは奇跡!

ではなく!!

皆さんの努力と我慢と執念の賜物だと確信してます!

間違いなく、名古屋大千秋楽まで無事乗り切ると思います。

皆さん本当にお疲れ様でした!

きっと、今日じゅうに東京に帰られる方が多いことと思いますが、ゆっくり休んで下さい!

今後の人生の、東京名古屋公演の活力源とならんがために!






雪組『f f f -フォルティッシッシモ-』『シルクロード~盗賊と宝石~』

2021-01-19 17:24:01 | TAKARAZUKA
お芝居「f f f -フォルティッシッシモ-」、

ラスト、圧巻!!!

舞台装置スペクタクル!目まぐるしい舞台転換に目を奪われてストーリーが見えてこなかった…。

ショー「シルクロード~盗賊と宝石~」、

菅野よう子さんの主題歌は、まるでお芝居の主題歌みたいにストーリー性がある。退団者へ、次期トップ2人への愛ある演出にファンはきっと涙腺崩壊すること間違いなし!

ということで、

まさかチケット取れると思ってなかった雪組公演、ダイモンのサヨナラ公演を観てきました!

ついこの間までチケットなかったのに、まるで私に観ろ!といわんばかりに戻りチケットゲット。奇跡の観劇をしてきました!

いやー、ウエクミ先生のお芝居、舞台演出が素晴らしかった!盆は回るわ、セリは上がるわ下がるわ、スペクタクル!スペクタクル!まるで、かつて観た小池先生作シメさんのサヨナラ作品「カサノバ・夢のかたみ」を思い出した。どちらも三重唱があり素晴らしかった。  

っていうか、天国のシーンがある時点で小池先生の「天使の微笑み・悪魔の涙」が過ぎった!
 
なんか、小池先生オーマジュ多くない?と思ったのは私だけ???

ベートーヴェンの交響曲やピアノソナタもあり、全てベートーヴェンの曲でも良かった気がします。個人的には、ベートーヴェンの曲で1番好きな交響曲第7番第二楽章が聴きたかったけど。

でもね、舞台装置や群舞などスペクタクルな演出に心奪われて、肝心なベートーヴェンの生き様となる軸がよくわからなかった。

民衆のために音楽が作りたかったんよね?これが軸ですよね?苦悩する場所が足りない?違う気がします。

しかも、きーちゃんの使い方間違ってません??

ラストで本当の正体がわかるなら、ベートーヴェンのそばにいるより、伏線として民衆や兵士の一人として登場させるのが妥当だと思います。

あのラストの種明かしでは説得力に欠けると思います。もう少し上演時間があれば、貴族や兵士だけでなく貧しい民衆のシーンもあれば、ラストが更に意味あるものになったと思います。

本来なら、きーちゃんはベートーヴェンの某の恋の相手役であるのが理想ではあるんですが…。きっとここに賛否両論があるかと推察。きーちゃんの使い方が違うような印象です。

それ以外は、ベートーヴェンとナポレオンの関係性はストーリー上ではキーになっているし、見せ場も多いし、視覚的に楽しませてもらいました。

そうなんよね、ラストのための伏線としてゲーテだけでなく、シラーの詩、ベートーヴェンが実際に書いた書簡、特に本来のハイリゲンシュタットの遺書に即したシーン、ベートーヴェンが難聴で死を意識したシーン(フラッシュバックでなく)があれば良かったのでは。

て思うと、1時間半は短いわ!登場人物を増やすだけで精一杯なのも良く分かる。ラストへ導くのにベートーヴェンの恋人を相手役にするには貴族じゃダメなのも分かる。

ウエクミ先生の苦労が今伝わってきました。

ウエクミ先生がこんなスペクタクルな演出をする技量をお持ちなのが分かって、今後が楽しみです!

ということで、ベートーヴェンを演じたダイモンの力強さは、最初から最後までフォルテシッシモ状態で、力強くベートーヴェンを演じられてました。声が潰れないか心配になるほど。

ダイモンの集大成に相応しい表現力だと思います。フォルテシッシモでした!

きーちゃんは、まさに音楽の女神。綺麗なソプラノに癒やされます。きーちゃんの歌が聞きたいなら恋人役だと軸がぶれるから、この役で仕方ない…。

ナポレオンの咲ちゃん、めちゃ格好良く、まためちゃ格好悪いそのギャップが良かった。見せ場が多くて良かった!彼の理想は、まさに今のEU連合。あまり平等でないので崩壊しそうな予感しますが。

咲ちゃんのナポレオンを観たら、「戦争と平和」再演して欲しい。もちろん、咲ちゃんはアンドレイ役で。「1789」もやって欲しい!

ゲーテの翔君。運命の役やね。バウ公演観た身としましては、ウエクミ先生の愛を感じました。翔君がウェルテルをやったら更に萌えたかも!藁

アーサもヒラメちゃんも使い方が違う気がする。2人からベートーヴェンへ、素晴らしい曲を作って!とメッセージを送るとかあればなおラストが引き立つと思う。

で、宙組から異動してきた夢白あやちゃん、

何、この圧倒的なトップオーラは!!!???

ぶっちゃけ、潤花とトレードする必要あったん??いつでもトップになれるオーラがあるやん!?めちゃ目を奪われる美しさがあった!アーサーとの並びなかなか良い!

ショーは、まさかの菅野よう子さんの楽曲提供にビックリ!ターンAガンダムやん!?ほんま、♪限りなき旅路♪は名曲です!是非聴いて!

ベートーヴェンもしかり、菅野よう子さんもしかり、今回の雪組公演は、私が観ないといけない作品やん!?と思っていたので、チケットが取れなかった時は、ご縁がないんだーと諦めていたら、

ちゃんとご縁がありました!!!

ま、私の感想を読まれて、観るべきだったのか?疑問に思う方が多いことを察します。

感想は必ずしも良いとは限りませんが、ワタクシの率直な意見なのでお許し下さいm(__)m

ぶっちゃけのぶっちゃけ、菅野さんが書かれたプロローグの3曲は、編曲も担当されているようなのでひょっとしたら菅野さんのスタジオで録音されたのか、音質が悪かったので東宝では録り直しされた方がいいと思います。大劇場の空間に合ってないです。

それ以外は、最初にも書きましたが、生田先生の退団者への愛を感じる内容だったと思います。

しかも次期トップの咲&ヒラメコンビのシーンもあり、ファンは堪らんと思う!

なのでショーはお替り出来る!

最後にダイモンへ。

ダイモンは、花組時代から、スカステで観た「銀ちゃんの恋」から地味に気になる存在でした。

はっきり認識したのは、「虞美人」の娘役からでした。

そこからメキメキ活躍の場が広がって、マー君が異動したことで更に重要な役を担うようになり、絶対この人トップになる!と確信してました。

いっとき巷では、トップは厳しいかも…と噂がありましたが、私は確信してたので、雪組に組替えになり、そこからトップになり本当に嬉しかったです!

ダイモンの花組時代のベネディクト、アンドレ、ルキーニは最高に素晴らしかった!

雪組に来てからは、更に演技に深みが出てきて何度泣かされたことか!「星逢一夜」「ファントム」「壬生義士伝」「はばたけ黄金の翼よ」最高でした!

真彩希帆という素晴らしい相手役お嫁さんにも恵まれ、どれも名作に昇華しました。

ダイモンの人柄の良さは、出待ちの時から伝わってました。自分のファンじゃなくても真摯に、またサービス精神いっぱいで対応されていたのを何度も遭遇しました。

だからこそ、ダイモンの人柄が役に反映されていたんだと思います。

ダイモンで「忠臣蔵」が観たかったな…。ダイモンが辞めたらもうこの役出来る人は現れないよ。それくらいダイモンの表現力演技力は、カリンチョさんに通ずるものがあります。

チギちゃんとダイモンで、芝居の雪組を、和モノの雪組を復活してくて本当に嬉しかったです!

雪組に来てくれてありがとうございます!

残りの大劇場公演、東宝公演の千秋楽まで、きーちゃんと共にフォルテシッシモMAXで挑んで下さい。

きーちゃんも頑張ってね!

今日の写メ:


今日は、雪が降っていました。雪組観劇日に雪。なんとも語呂がいい!川と、鉄橋の右側の柱に白いホコリみたいのが写っているのが雪です。









「ポーの一族」

2021-01-19 00:30:49 | ミュージカル
何、この重厚感は!?

外部版でも宝塚に負けない世界観があり、圧巻の3時間(休憩込み)でした!

素晴らしい!!!

ぶっちゃけ、完璧な布陣だとは思わない。これが完成形だとは思わない。布陣は宝塚版が完璧。

でも、外部でこれだけ表現できたら文句言えない!

チラシのサユミ氏(みりおではなく、これからこちらで呼ばせて頂きます)のエドガーは宝塚メイクじゃないから、衣装負け、空間負けするのでは?と心配ではありましたが、

実際は、宝塚メイクだったので宝塚のまんまのエドガーでした。

シーラのねねちゃんも、メリーベルのあーちゃん(綺咲ではなく、こちらで呼ばせて頂きます)も宝塚メイクに寄せていたからサユミ氏との並びは違和感なし。

あと、

小西君がポーツネル男爵を演じたことで、元タカラジェンヌとそうでない方々(男性含む)、化粧をしてる人そうでない人たち、ポーの一族とそうでない人たちの境目を上手く橋渡しする重要な役割を担っていたと思う。

舞台「ガラスの仮面」でも、速水真澄を見事な再現率の高さで演じた小西君だからこその男爵でもあったので、

包容力が物を言う!

この作品の成功は、小西君の存在が1番大きかったと思う。誰も書かないと思うから私が書かせてもらいました。

もし、小西君の顔が醤油顔だったら話は別です。あの端正な顔だから尚良いのです。

サユミ氏がエドガーになり切れたのも、小西君、ねねちゃん、あーちゃんの存在があったればこそだと断言できます!

眼福なカルテットでした!

やっぱさ、日本人が豪華なドレスや衣装を着るなら、宝塚メイクか派手な顔でないと衣装負けする。

小西君が中和剤になってくれたお陰で、違和感なく男女混合のポーの世界観にすんなり入り込めました。

舞台美術も照明も素晴らしく、めちゃ良かった!

本当、小池先生も大満足な作品に仕上がったことと察します。

そうそう、NHKで100分de萩尾望都を見て、萩尾望都さんの生い立ちや、作品のバックグラウンドを解説されていたので、

ポーの一族は、マイノリティーの苦悩をテーマにしていることが分かり、宝塚版では気付かなかったので、今回はマイノリティーの視点で観させてもらいました。

男爵の台詞に、

『…だが恐ろしいのは信仰だ。異端を認めずに自分と違う者を排斥する』(ル・サンクから抜粋)

宝塚版と同じ台詞、マイノリティー目線の台詞がありました。

他者(永遠の命を持たぬ者)と決して交わることが出来ないエドガーの苦悩は、自分はマイノリティーに属する人間だと思っている人達と同化する。

それでも生きていかねばならぬ運命に翻弄されながら、自分の居場所を探し続ける。

きっと世界のどこかにポーの一族(同類)
がいるのではないか、と希望を持ちながら(多分)。

マイノリティーの視点で観ると、エドガーにとってアランの存在は、生き続ける上で大事な存在になる。シーラにとって男爵であるようにパートナーの存在だったり、萩尾先生なら漫画なのかもしれない。

孤独を感じながらも愛に包まれていたい願望がポーの一族の世界に内包されているんだと思う。

100分de萩尾望都の番組のお陰で、新たな視点でポーの一族を鑑賞できました。かと言って、漫画を買って読みたいとは思わないな。基本ワタクシ、ガラスの仮面しか漫画読めないので。これ以外は、絵と文字を同時に読めない…(汗)

は、さておき、

サユミ氏のエドガーは、もう宝塚のまんま!私には再演って感じでした。嘆きも苦しみもエドガーそのものだった。男優さんとも全く違和感なく対等に演じられていて、それが1番安心しました。

小池先生が発掘された千葉君のアラン。2幕目ラストが1番良かった。1幕目は、歌がオイオイ!でしたが、2幕目の歌は、アランの不器用ぽさと重なって聴こえたので全然良かった。今後も舞台での活躍を期待してます!

シーラのねねちゃん、綺麗!この一言に尽きる!エリザベート、やって!

あーちゃんのメリーベル、カワイ過ぎやろ!

小西君は、上記で語ったので割愛。

もう一人、小池先生が発掘された、現在はヅカオタとしても有名な歌舞伎界のプリンス橋之助君。元タカラジェンヌに囲まれて幸せそう!やはり、舞台経験が豊富なだけあって貫禄がある!ミュージカル界でも、松也君に続き今後の活躍に期待!

もうさ、カナメさんが素晴らしい!老アンナもブラヴァツキーも最高!!!メフィストフェレス降臨してた!めちゃ低音やん!?役作りも最高だったけど、声が更に素晴らしく聞き惚れました!

今では、小池先生のミューズ的存在なので小池先生が信頼を寄せる理由が分かる!期待を裏切らない素晴らしい存在感でした!オペラを外せなかった!

そうか…、30年前だったらカナメさんがエドガーを演ってたかもね。ユリちゃんがアラン、出来たと思う。

っていうか、ブラヴァツキーって実在の人物やってんね。プログラムで紹介されていてビックリ。「ヴァレンティノ」でも似たような登場人物がいたので、もし、30年前に脚本が上がっていたら、ブラヴァツキーも登場してたんだろか??

福井さんのキングポー、貫禄あるわー!ぶっちゃけ、安心感がある存在感でした。何が安心感かは内緒(笑)

もう一人、サユミ氏とねねちゃんの同期のせーこちゃん、落ち着いた演技に感服。せーこちゃんの場面は、演技派が揃っているので、ここだけ文学座でした。

と思うと、この作品、宝塚、歌舞伎、映像スター、文学座、アイドル、様々な分野の役者さんが揃っていて、他種目混合のオリンピックみたい(笑)

いい化学反応が起こっていたと思う!

このコロナ禍で凄いものを観させてもらいました!ありがとうございました!

千葉君、たこ焼きのCM実現楽しみにしてます!藁







「オトコフタリ」

2021-01-15 23:52:44 | うらけん
地味に面白く、地味に壮大だった!←地味なんか壮大なんか、どっちやねん!?

ということで、

遅ればせながら、

明けましておめでとうございます!

本年も宜しくお願いしますm(__)m

本当は、もっと早くに挨拶する予定でしたが、観る予定だった舞台の日付を間違えて観損ねてしまったため今日になってしまいました。めちゃ良い席やったのに…。

というわけで、

山祐さん、知寿さん、浦井氏の三人芝居を観てきました。

いやー、チケット高すぎやろ!?と言いたかったですが、意外と凝った舞台装置だったので仕方ないか〜と思った。

とっても客を選ぶ内容でしたが、ワタクシは好きでございます。

なぜなら、

愛がテーマだから!藁

とっても地味な展開で、腹から声を出さないとっても地味な演技で、登場人物はたったの三人なのに全然退屈感がないという…

ホント、地味に面白かった。

それでいて地味に壮大な愛がテーマで、

一瞬、えっ!チェーホフ?テレンス・マリック??スタンリー・キューブリック???

と思わせるまさかの宇宙の愛を表現した台詞があってまじビックリした!

ホンマ、地味に壮大だった!藁藁

登場人物の名前こそ日本人だけど、お三人さんから醸し出す雰囲気や脚本の世界観は、

まさにアーサー・ミラーの「セールスマンの氏」だとか、トム・ストッパードの「アルカディア」など家族愛をテーマにした欧米の戯曲の雰囲気があり、

居心地が良かったです。

山祐さん&浦井氏ファンには堪らない台詞があったり、ストレートプレイだけど歌がキーワードになっていたり、地味に伏線が活かされていたり、全然演劇演劇してないのに本当に退屈感がなかった。

山祐さんと浦井氏がちと大味な演技をしている中、知寿さんがしっかり正統派な演技で場を締めていたのが印象的でした。あー、知寿さんで「プロム」観たかった!何故大阪に来てくれない!(涙)

日本でお馴染みの曲、というか名曲と最近の曲が、それぞれ2回歌われるんだけど、2回目の方がグッとくるものがあって、

1回目はわざとあんな風に歌ったんやな的伏線が生きてました。

曲もそうだけど、地味に伏線が沢山敷かれていて、

地味に良く出来た脚本でした。←めちゃ偉そうやな。m(__)m

脚本家の田渕久美子さんが、お三人への当て書きで書いたという脚本。

確かに浦井氏への当て書きとなる部分はあったな。

山祐さんと知寿さんは、分かんないなー。

山祐さんは、あんなヘンコな方だとは思わないし、知寿さんは謙虚な方だし…。根っこは愛に溢れた方々だからそこが当て書きだね。あ、多分浦井氏も…。藁藁藁

地味に結構クス笑いさせてもらいました。大声で笑えないからね。

浦井氏の水でムセたのは演技なのか?それともマジなのか?もう1度確かめたいが…。

本当に、何度も何度も使いますが、 

地味に面白かったです!