これ、宝塚か???
ミュージカルなん???
いやいやいやいやいやいや、
私には上質なミュージカル風ストレートプレイにしか思えん!
内容が内容なだけに涙はしなかったけど生徒たちの熱演ぶりに感動した!
めちゃくちゃ熱くてリアルな芝居するやん!!
めちゃくちゃ良かった!!
確かにミュージカルだから歌はたくさんあるけども、時にはBGMだったり心の声や叫びであったり、ミュージカル独特の取ってつけた感がなくて、やはり生オケだけあって歌の入りも自然だったからミュージカルを観てる感覚がなかった。
なんせ、曲の世界観より役としての表現が素晴らしいし、脚本も良かった!
私は、映画も宝塚オリジナルで大好評だった「凍てついた明日」も観てないし、名前と顛末しか知らなかったから、正直期待はしてなかったのですが、本当に良かった!
クラウドを演じた咲ちゃん、ボニーを演じたあやちゃんを中心に、クラウドの兄貴バックを演じたそら君、その妻ブランチを演じた野々花ひまりちゃん、ボニーに恋心を抱く警戒のデッド役の咲城けい君、ボニーのママの杏野このみちゃん、何故か唄しか歌わない牧師のあす君などなど、
熱演!熱演!熱演の嵐!!
めちゃくちゃお芝居に引き込まれました。
ダイモンの時代からいつの間にか反社作品が増えてきている雪組だけども、ボニクラをやるのが必然かのような嵌り具合に感動しまくりでした。
っていうか、あやちゃん、アンタ恐ろしい子やな!藁
梅川を演じた人なの??シティハンターで可憐な少女を演じた人なの??
まあね、「ヴェネツィアの紋章」のオリンピアが嵌っていたし、ポスターもボニーの世界観を捉えていたから問題ないとは思っていたけども、
いやいやいやいやいやいや、
私の想像を遥かに超えてくるボニー像でした!
まじ、ボニーにしか見えん!
咲ちゃんとの学年差が10年?あるとは思えないくらい、クラウドを誘惑?したり、下着姿を披露したりと堂々たる演技っぷりだったり、
クラウドへのピュアな愛が涙となって零れたり、
何より本のタイトルを巡ってクラウドとのやりとりから覗えるように咲ちゃんとの相性がめちゃくちゃ良い!
あやちゃんがこんなに憑依型娘役だとは思わなかったよ!
ということで、咲ちゃんとあやちゃんの新トップコンビプレお披露目公演を観てきました。
先ずは、新トップコンビおめでとうございます。そして、あやちゃん、トップ娘役おめでとうございます。
っていうか、あやちゃんなら潤花とトレードしなくても宙組でもトップになれたのにね…。ま、潤花が宙組に行かなかったら今でも宙組は観てなかったと思うけどね…(汗)
それはさておき、
これ、まじプレお披露目なの??と疑いたくなるくらい咲ちゃんとあやちゃんの息や相性がピッタリ過ぎて、何年もコンビを組んできた成熟ぶりでした。あやちゃん、雪組で正解だったね!
反社ものなのに、咲ちゃんもあやちゃんもリアルな人間像を創作されていて、犯罪者なのに貧困社会が生み出したアンチヒーロー&ヒロイン誕生ぶりに説得力がある役作りだった。
落ちるどこまで落ちざるをえない状況下で、自由を求め必死に生き、まさに魂の片割れ同士、運命共同体の二人をリアルに体現されていました。
前回の「蒼穹の昴」では男役がメインだったので娘役の出番が少なかったですが、本作では、娘役も男役に負けないくらい芝居ウマさんが揃っていて、
特に野々花ひまりちゃんと杏野このみちゃんが素晴らしかった!
ひまりちゃんもこのみちゃんも芸達者!芸ではないね、芝居が上手い!
ひまりちゃんの声が低くて、今まで高い声しか聞いたことがなかったからビックリした!
このみちゃんも専科さん?と思うくらいめちゃくちゃリアルママ。
そうそう、知事役の愛羽あやねちゃんも貫禄あったわ!
クラウドママの沙羅アンナちゃんも安定感あるし、
ボニーの少女時代役の愛陽みちちゃんも良かったし、
娘役、めちゃくちゃエエやん!?
もちろん、男役も、そら君の弟想いであったり、咲城けい君のボニーへのピュアな愛であったり…。
反社作品なのに、全体的に思い遣りをテーマにした内容でもあったので、たとえ強盗犯、殺人者ではあっても、ま、それを正当化するわけではないし、自分らしく生きるとは違うけども、社会の法律なんてクソ喰らえ!俺は俺の人生を生きるんだ!的な、たまたま貧困社会のアンチヒーロー&ヒロインになってしまったクラウド&ボニーの生き様に社会が共感してしまうのも分かる気がした。
想像以上に脚本が良くて、クラウドは否定していたが、自由の国アメリカならではのアメリカンドリーム的な夢をもち、ゴッドファーザーに通ずる家族愛を打ちだした物語でしたね。もちろん因果応報の顛末ではありますが。
この作品を見て改めて、犯罪を犯した子供の親の反応ないや社会の対応が、やはりアメリカと日本社会の違いがあることをまざまざと感じた。
日本では、子供の罪は親も償うのが当然の慣わしみたいなものがあるが、アメリカでは、子供は子供、親は親、といった罪の償いを個別化していて、本作に限らずアメリカ文化の興味深い一面だった。
ほんま、プレお披露目としては完成度が高かった!
そうそう、咲ちゃんとあやちゃんコンビで「ベルばら」フェルゼンとマリー・アントワネット編が観たくなったのは私だけ???
アーサーとそら君が役替りオスカル、縣千君がアンドレ、
ピッタリだと思う!