宙組 2回目

2021-07-25 19:10:00 | TAKARAZUKA
めちゃくちゃ良くなってやん!!!

これぞ宙組、これぞ宝塚!なる出来映えでございました!!

前回より良くなってるとは思ってましたが、まさかここまで良くなってるとは思わなかった!

お芝居もショーもめちゃバージョンアップしていて、大大大感動!!!

これなら宝塚初心者の方や男性にもオススメできるくらい、かなり見応えがある作品に化けました!

もうさ、舞台と客席の空間が一体となっていたのは久々かもね!お客さんが大満足しているのが伝わるくらい、拍手が熱かった!

公演終了後やロビーでの、感動を言葉にしたくなる喜びの声の不協和音も久々だった!

これぞ宝塚!これこそ宝塚!

な素晴らしい空間でした!

前回のお芝居では、オイオイ!と思うような演技や役作り、関係性が目立っていたし、何よりコーラスが地味だった。

それが、もう、どの登場人物もキャラ立ちしていて、前回良かった方は更に進化し、前回イマイチだった方は、バージョンアップしており、迫力満点でございました。

コーラスも良くなっていたし、なにより個々の歌がめちゃくちゃ良くなっていた!

キキちゃんやそら君なんか、スケールアップした歌声を轟かせていたし、

真風君、潤花、ズンちゃんは、めちゃ気持ちで歌っていたし、

オペラのシーンも、てっきり潤花のためにわざと…な歌い方をしているんだと思っていたら、めちゃ気持ちよく歌っていたし、

ホント、個々の表現がスケールアップ、バージョンアップしていて本当に素晴らしかった!

演技に関しては、というか、台詞に説得力があったのが、ズンちゃんと天彩峰里ちゃんカップルでした。

みねりちゃんの、重たい荷物を云々の台詞、

ズンちゃんの、ホームズを嘆く台詞、

が、めちゃ胸に響いてきました。

ズンちゃんに関しては、ホント、ホームズの相棒感が出ていて、だからこそよりリアルに嘆きの台詞が響いてきた。

真風君と潤花のコンビ愛もめちゃリアルな関係性になってきたし、感情のぶつけ合いが本当に良かった!いいコンビの証拠。

もうさ、キキちゃんのトップオーラが凄い!早くキキちゃんのトップ姿が観たい!と思ったのは私だけでないはず。

お芝居もショーもキキちゃんのオーラが凄かった!

ショーは、潤花センターの100人のラインダンスカンカンが今日イチの大拍手でした!

100人いても決して霞むことがない潤花センターオーラは凄い!!

ラインダンスカンカンに限らず、ショーは本当にめちゃ良い!

107期生のラインダンスも良かったです!

全体的にバージョンアップしていて見せ場ばらけに進化していて驚いた!

これならホント、宝塚初心者にオススメしたい!

ペンライトの演出も上からだとなかなかの光景でした!

お芝居もショーも最高に素晴らしかった!!



いやー、それにしても、潤花が益々あやかさんに似てきた!

真風君と二人で「二人だけが悪」再演希望!

せめて、せめて、潤花であやかさんの役を観させてほしい!

「若き日の唄は忘れじ」も出来る!

あ、「うたかたの恋」は結構ですので…。

やはり、潤花にしか出せない大人の色気を堪能させてほしい!

真風君の包容力も半端ないし、このコンビ、ホント良い!

っていうか、まさかのこのコンビで「ネバセグ」をやるなんて!

初演は1幕で帰ったからな…。2幕目は未だ観たことないからなー…。

今の宙組なら初演を超えることを願いたい!

ぶっちゃけ、「ネバセグ」より「バロンの末裔」の方が気になる!

ノンちゃんのサヨナラ公演やで!「ネバセグ」もタカコさんのサヨナラ公演だけど…。

とうとう、ノンちゃんの作品を再演してくれる日が来るなんて!

絶対観たいに決まってるやん!

ぶっちゃけ、この作品は、潤花にとっては荷が重い役なので可哀想なんだが…。初演の風花舞さんの熱演は伝説だからね!ノンちゃんもそうだったけど。

頑張れ、潤花!潤花なら出来る!!






フェイクスピア 2回目

2021-07-21 00:06:05 | 舞台
めちゃ泣けるー!

大千秋楽が間近なのでネタバレしまくりますのでご了承願います。

結末を知ってるから、周りが笑うシーンでもラストの伏線だったりするので、泣けて仕方ない!

いやー、本当に素晴らしい作品!

野田さんの作品の中で別格1位!「パンドラの鐘」がダントツ1位なので!藁

ということで、大阪公演を観てきました。

前回は、1階席だったので、役者さんの表情や演技をよーく観てましたが、今日は3階席から観させてもらいました。

1階席からは見えない、幕裏?つい立て?裏の役者さんの動きが良く見えたり、上から見たら飛行機の型になってることもよく分かりました。

2回目なので、野田さんが仕掛ける伏線の妙?醍醐味?といった言葉の裏の意味を味わいながら観させて頂きました。

って以前に、

自分の記憶が怖い!(涙)

あの台詞がないぞ!あんな挨拶あったけ??など、

帰宅してから、前回記憶していた台詞等を月刊新潮の戯曲で確認したら、今日舞台で喋っていた台詞通りだった!

自分の記憶違い、都合よく記憶をすり替えていたことにショックを受けてます…。

生き抜け!って言ってなかったけ???

(涙)

は、いいとして、

作品のクオリティーの高さは2回観ても劣ることはない。野田さんの戯曲の素晴らしさを更に実感するのみ!

作品の創りは、「逆鱗」に似ていたと思う。ラストにノンフィクションを盛り込んでくるとこは。

「逆鱗」は特攻兵の話で、戦争体験をしていない私には、ノンフィクションであってもフィクションと変わらない。生まれてないから。

ですが、今回の「フェイクスピア」は、私が小学校の頃にリアルタイムでテレビで観ていた出来事だったから、36年前の映像がリアルに蘇ってきた。

ズバリ、日航機墜落事故。

4名の生存者の内、1人の女の子がヘリで救助されている映像を今でも忘れられない。

坂本九さん、向田邦子さん、タカラジェンヌの北原遥子さん(涼風真世さん、真矢みきさん、黒木瞳さんの同期)を含めた520名の尊い命が奪われた。

小さいながらにも記憶は鮮明。

夏休みが明けて図工の授業で先生が言った言葉が今でも忘れられない。

520名の命が犠牲になったのは悲しいことだけど、大病をしたり大怪我をして苦しむことを思えばその時間がなかったのは良かったのでは…。

といった内容の言葉。

その時は、死ぬことは最も悲しいことと思っていたので、先生の発言は衝撃だった。

今、YouTubeでも、手足を失った方や、障害者の方が楽しんで生活してる動画を見ていると、生きていることは素晴らしいと思うし、考え方次第で幸せになれる!と思う。

と同時に、自殺は除き、死は、生前よく頑張って生きてきたから神様に呼ばれている、導かれているという考えは今も変わらない。神様に愛された証拠、地上でのお役目を終えたご褒美だと思っている。

私は、あの世に地獄があると思ってない。地獄があるなら転生する必要ある?十分そこで修行できるやん?と思う。わざわざ地上に降りてこなくても、と思う。あ、誰かに喧嘩を売っている訳ではないので悪しからず。

は、さておき、いや、踏まえた上で、この「フェイクスピア」を観たら、泣くしかないでしょ!?

照&藁

白石加代子さんと橋爪功さん以外は、あの日航機墜落事故の犠牲者の魂、死者の魂だと思って観たら、

野田さん、ホントどうしたんですか???

と聞きたくなるやん!?藁

前作の「Q」しかり、言葉大好き人間が、なんでもかんでも言葉で表現したい人が、親父ギャグ、もとい、言葉遊び大好き人間が、言葉の裏を表現しようとしている。

最も神様を嫌っていた人が神様を愛している感じ。

日航機墜落事故と、星の王子様、シェイクスピアの読んだ(四大or呼んだ)悲劇、イタコ、恐山…と繋ぎ合わせるなんて、

元々ファンタジックな方ではありましたが、超絶ファンタジックな方ではありましたが、人間に近づいた感じ。いや、神様?

野田さんが伝えようとするメッセージが本当に胸に響いてくる。

言葉は大事。伝えることも大事。だけど、そこに心(愛)がないなら刃物と同じ、凶器と同じ。

一生君演じる主人公が息子に伝えたいこと、すなわち、野田さんが伝えたいことは、

先ずは、舞台を観て下さい!

ということになる。

それが芸術の在り方だと思う。

先ずは、鑑賞して下さい。そこから何かを感じとって下さい。心を豊かにして下さい。幸せの輪を広げていって下さい。に繋がっていくんだと思っている。まさに美輪さんの境地。

だから、

野田さんに賞をあげなさいよ!

と言いたくなる。

なにも、野田さんを天狗にさせろ!と言っているんじゃないよ。

作品をもっと世に知らしめよ!と言いたいだけなので誤解なきように。


最後に、加代子さんの体調が気になります。舞台でも最初の台詞に録音が使用された時は、すぐに体調が悪いのではと思ってしまいましたが、以降は生声で安心しました。ですが、やはり、カーテンコールでは慈英さんに支えられて袖に入っていかれたので心配でなりません。

どうかどうかご無理なさらず、お身体に気を付けて下さいね。

大千秋楽まで数日。皆さん、お身体に気を付けて、無事大千秋楽を迎えられることを祈ってます。






















マノン

2021-07-11 07:55:41 | TAKARAZUKA
なんでやろな〜、やはり、星組は1幕より2幕やな〜。

下手すると 1幕で帰るとこだったよ!アルフォンゾ公爵が朝水りょう君じゃなかったら!藁

南太平洋の時は、綺咲リアットが救いの女神でしたが、今回は、1幕終盤のりょう君が救いでした。

いや〜、ワタクシ、星組と相性が悪いのかもしれない。まさか、久々に、1幕で帰りたくなるとは…。1幕で帰る時はいつも星組…。

本作に関しては、原因は分かってます。温故知新になってない。ただそれだけ。古き良きものをそのまま再現しようとしたらダメなんだって!だから、歪みが出てくる。

アサコさん、ミホコさん、蘭とむさん、壮さんにはなれないの!

真似をするなら、全てを真似しなきゃね。

本来は、役を解釈するとは、初演のキャストがどう演じたかを分析することじゃない。

過去のキャストの亡霊に囚われず、頭を真っ白にして台本に書かれている文字と脚本家の意向を汲み取り、イメージを膨らませていく作業をすること。何より大事なのは、誰よりも自分の役を愛すること。ベニーこと紅ゆずるさんのように。

ぶっちゃけ書いて申し訳ないけど、1幕は新人公演でした。

っていうか、星組は、本当に芝居が下手!ちえちゃんの時代から。組子は、トップの引き立て役になったらダメ!遠慮してもダメ!オーラに圧倒されてもダメ!

主演コンビは、何をしても主演。脇役は何をしても脇役。脇役は主役にはなれないんだよ。脚本がそうなってるんだから。

だから、主役を食うくらい、アピールしてこないとね!ちゃんと役を膨らまる。イメージを持つ。たった僅かな台詞でも役を楽しんで堂々と演じる!そもそも、主役が若い子の勢いに押されてたじろぐようじゃ主役は務まらない!

お互いが勢いを跳ね返すバトルをしてこそ、演じる楽しみがあると思うし、観客もワクワクすると思うんよね。

だから、神奈川公演までにもう一度練り直しが必要だと思いますよ。

と言いたい。お芝居に関しては。

でも、

お芝居はイマイチでも、ダンスと歌は、ピカイチ!ぶっちゃけ、前回の宙組より良かった!少人数なのにまとまりがあり迫力もあって素晴らしかった!

この愛ちゃん組は、こっちゃん舞浜組とトドちゃん外部組に戦力が奪われたとは思ってない。

歌とダンスが素晴らしいんだもん!芝居だって出来るよ!

ただ意見の交流が出来てないだけだと思うよ。自分がどう演じたいのか、それを伝えるだけでいいんだよ。開演前のウォーミングアップ時や終演後に。

芝居は、キャッチボール。コミュニケーションと同じ。バッティングマシーンじゃないんだから。投げっぱなし、打ちっぱなしじゃダメ。ちゃんと受け止める!そして投げ返す!このやり取りこそが芝居の醍醐味じゃないかい?あー、もっと演技バトルが観たい!

初演キャストに囚われず、自分たちの「マノン」を創りあげて下さい!初演にはどうあがいても勝てないんだから!


























ということで、公演ポスターの愛ちゃんとクラッチがめちゃ良く、めちゃくちゃ観たかったマノンを観てきました。

冒頭から、大変失礼なことを書いていますが、本当にその通りなので。

1幕は、愛ちゃんのピュアさ一途さと、クラッチの小悪魔さが全然噛み合ってなかった。ぶっちゃけ、マノンの何処に虜になったの?って感じだった。お互いが別々の芝居をしすぎ!1幕は!

2幕になって、やっと噛み合ってきた印象。1幕は、狂おしいほどの恋(あれは愛じゃない)が真実の愛に変わる…。二人の魂の通いがやっと視えてきた!

そうなんだよ、1幕は、狂おしいほどの愛でも恋でもないんだよ。ただの一目惚れ。説得力がなかった。目と目が合った瞬間から狂おしい恋が始まるんだよ!ちゃんと恋しなさいよ!と言いたい(笑)

贔屓発言になってしまいますが、ほんま、アラフォンゾりょう君だけがちゃんとしたヴィジョンを持って演じていた。良くも悪くも初演のハッチさんがフラッシュバックしてきた。真似るならこれくらい真似ろ!と言いたくなる。それくらい、りょう君が私の救いでした。めっちゃ良かったです。

トドちゃんのシラノを観た時に一際目を引く生徒だったので、私の目に狂いがなくて良かった!(笑)

アカちゃんもちゃんと自分の仕事をしていたが、なんせ地味な役だったのて非常に役不足で勿体なかった。ぶっちゃけ、天飛華音君と役替りでも面白かったんじゃない?と思ったほど。


初演の蘭とむさんが非常に素晴らしくて、このお兄ちゃんあってこその主演二人の悲劇の際立ちだったので、とても重要な役であるお兄ちゃん役。エル・アルコンのブラックが最高に素晴らしかった天飛華音君。

2幕目がめちゃくちゃ良かった!嫌なお兄ちゃんが少し人間味が出てくるとこは本当に良かった!あと、銃で撃たれるシーンの死に様が最高でした!アンドレできるでぇ!!って言いたくなるくらいの素晴らしかった。

お母さん役の紫月音寧さんも自分の仕事されていて良かったです。

お父さん、フェルナンド、ロドリゴの兄は、お父さんは眼力を、フェルナンドは自然な喋りを、ロド兄は声の出し方に工夫が必要だと思います。どれも見せ方になりますが…。3人とも良い素材を持ってるのに活かしきれていないのが本当に勿体なかった。こんな目立つチャンスはないので頑張って!

という個人的感想でした。

絶対に良くなる要素は皆持ってるから、

ちゃんとコミュニケーションを取ってるとは思うけど、もっとコミュニケーションをとって、意見交換し合ってお互い切磋琢磨して作品を高めて下さい!


マノンって、こんな脚本だったんだね。新しい発見があった。

そうなんだよ。狂おしい愛は真実の愛じゃないんだよ。狂おしくなるくらい人を好きになることはあるが、それは、愛じゃないから。ただ磁石のように吸い寄せられているだけ。

愛は、身を売ることでも我慢することでも、破滅の道を選ぶことでもない。

想いを交わせ合うこと。思い通りにさせることじゃないんだよ。従うことじゃないんだよ。

自己犠牲は愛じゃない。相手が愛を受け取ったと思った時、そこに愛があったというだけ。受けとる側の解釈しだい。

私、愛を捧げてます!は、愛じゃないですから。押し売り押し付けです。


思い遣りがないなら、愛ではない。都合の良い愛ははい。誰かを好きになったのなら、恋が始まっただけ。




ロミオ&ジュリエット

2021-07-07 00:43:09 | ミュージカル
全く全く期待せず、ただただ流星会会長の朝男さんが、あ、松村雄基さんね(笑)東宝ミュージカルご出演ということで、松村さん目当てで観たら、

期待してなかった分、

思いの外、めちゃくちゃ良かった!!!

ちなみに、東宝版は初演以来の観劇になります…。

ぶっちゃけ書くね。

ジュリエットの天翔愛ちゃんを除く、ロミオ、ベン、マーキュ、ティボを含むアンサンブルの若者たちの熱気が熱くて良かった!

えっ、愛ちゃんはダメだったの?という意味でなく、

ファンの皆さんや役者さんには申し訳ないですが、

ロミオ、ベン、マーキュ、ティボもアンサンブルの一員にしか見えなかった。

本当にごめんなさいm(_ _;)m

この4名が、いかにもモンタギュー家、またはキャピュレット家の一員だと思わせるくらい各家のアンサンブルのメンバーと馴染んでいたし、

ロミオとティボルトの争いというキャラ同士の諍いではなく、モンタギュー家とキャピュレット家の家柄同士の諍いごとにクローズアップされていたように感じられて、逆にそれがめちゃくちゃ良かった!

ラスト、キャピュレット夫人とモンタギュー夫人が和解の握手、キャピュレット卿とモンタギュー卿の抱擁がとっても説得力があって、

実は、泣いた(笑)

ホントにホント、アンサンブルの若者達の熱意や本気度や情熱には本当に感動しましたよ!!

そして、ジュリエットの愛ちゃんは、もう頭の先から足の先までジュリエット!

もう、ピュアの塊の、いかにも天使のようなジュリエットで、本当に素晴らしかった!!

これは、間違いなく日本だけでしか見られない初々しいジュリエット。まさしく絵に描いたような乙女のジュリエットでした。

いつも書きますが、この初々しさは、今しか出せない。月日、年月が経つごとに人間として成長していくので、残念ながらこの初々しい時代には戻れない。どんなに演技が上手い女優さんでもこの初々しさだけは表現出来ないからね。

ジュリエットが花なら、周りのキャストは、葉っぱと茎。それくらいピュアさが引き立てられてました!

どう見ても、あの夫婦に育てられたようには見えない!あえて、生れたとは書きませんが…。

本当に貴重なジュリエットです!愛ちゃんのジュリエット、マジ必見!!

ちなみに、ロミオは黒羽麻璃央君、ベンは味方良介君、マーキュは大久保祥太郎君、ティボは立石俊樹君でした。

ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、どこにでもいそうなお兄ちゃん達でした。全然悪くないんだよ。歴代のお兄さん方と違って地味に見えたけど、本当に悪くないから。味方君なんて、本当に昭和のアイドルの雰囲気があった。←全然フォローになってない…m(__)m

ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、ロミオs同様、今回の大人sもしかり、キャスティングは、小池作品にしては、地味だと思いました。

実は、つい昨日までは観ようかどうか躊躇ってましたが、myブロガーさんsもご覧になられたので、ワタクシも観ることにしました。本当に、朝男さん、もとい松村さんが出てなかったら今年も観てなかったよ!

でもね、蓋を開ければ、影の実力者が勢ぞろいしていたので、

素晴らしい作品に昇華してました。ほんとラストが、強いメッセージが客席に投げかけられてきた感じだった!冗談じゃなく泣ける!もちろん、私だけでなく、周りでも鼻をすする音が聞こえた!

ぶっちゃけ初演より良かった!ま、初演は、ツッコミ処満載だったからね!藁

若者sが全く知らない方ばかりだし、アンサンブルの一員にしか見えなくても、作品が良かったのは、やはり、影の功労者の方々がしっかり脇を固めていたからだと断言できる!

主役たちが地味でも面白いやん!と思えたのは、めちゃくちゃ稀有なパターンです。基本、主役やメインで作品の良し悪しが決まるパターンの方が多々あり。

今回は、特に、ソンちゃんこと秋園美緒さんがめちゃくちゃ良かった!出番少ないのに、ロミオへの母の愛情がビンビン伝わってきた。まさか、ロミオのママに泣かされるとは思ってもみなかった!

そして、オサさんこと、春野寿美礼さんも良かった!

本来オサさんは、初演キャピュレット夫人の涼風真世さんと違って女性フェロモンが売りの方じゃないのに、

オサさんのタバコを持つ手が!

めちゃエロい!!!

(笑)

男役時代にもタバコを吸うシーンはあったと思うけど、あれは男役の仕草だからね。娘役じゃないからね。あのタバコの持ち方、吸い方だけで、やり手女社長くらいの貫禄と色気に様変わりしていました!カッコキレイだった!

そもそも、キャピュレット夫人がタバコを吸うのは、以前からの演出なんですかね??

そして、朝男さん。もう朝男さんって呼びます!大木さんにしようかな?(笑)

松村さんが出なかったら、絶対観たいとも思わなかった。よく松村さんを口説き落としたね!藁

私にとって松村さんは、もう小学校のころの憧れの役者さんでしたからね!「不良少女と呼ばれて」「スクールウォーズ」「乳姉妹」「ポニーテールは振り向かない」の松村さんの不良役にどれだけ憧れたことか!再放送でも何度も何度も観てました!

実は、小学生ながらに不良に憧れていました。不良言葉を練習してました。親父相手に(笑)外では大人しかったので。イジメられていたから(汗)

結局不良になることもなく、舞台でもヤ○ザ役が回ってくることもなかったので、ヤンキー言葉とかヤ○ザ言葉を喋るのが憧れでした。結局、実生活で2回くらいしか使うことなったな。どちらもビビられることはなかったけど…(汗)

それはさておき、

松村さん、全然老けてなくてビックリ!40年前と全然変わらない!

元々ソース顔の方だから、イタリア人にしか見えない!ヒゲも似合ってたし、キャピュレット卿にピッタリ!

もちろん、歌は、もう少し声量が欲しいところがありましたが、ミュージカルの演技の見せ方をよく心得ていらして、表現がお上手でした!

舞台でも新橋演舞場とか松竹座でやるような現代劇の舞台に立たれていたのは、存じあげていましたが、まさかここまで表現できるとは思ってもみませんでした。本当に素晴らしかったです!

っていうか、誰が松村さんをミュージカル界に引っ張ってきたの??小池先生?

松村さんが出てなかったら、本当に観てなかったよ!マジで。

まさか、ワタクシ、釣られました???←お前のことなんか誰も知らんわっ!

(笑)

あと、乳母の原田薫さん!ぶっちゃけ、観るまでは、地味だなーと思ってましたが、

いやいやいやいや、めちゃくちゃリアルな人間像でアプローチされていて、乳母というステレオタイプのキャラクターでなく、とても人間味があってビックリするくらい良かったです!

ロレンス神父の、カズさんこと石井一孝さんもキャラが薄くて良かった!リュークみたいな大味気味なキャラ作りではなく、1人の人間として向き合われた演じ方をされていてめちゃシンパシーを感じられました。

モンタギュー卿の宮川浩さんも、出番は少ないけど、モンタギュー家の長としての風格があり、素晴らしい声の持ち主さんなので、ちょこっとの出番でも存在感あり引き立ってました!

ま、岡幸二郎さんのベローナ大公だけは大味でしたが、大公だからね!威厳がないとダメだからね。

死の小㞍健太君は、いかにも死のダンサーと言わんばかりの存在感と妖しさがあり、死神みたいな人生を操る、狂わす存在というより、背後霊的かつ守護霊的な見守り役に見えました。観客と共にベローナの民の人生を俯瞰している印象。これは宝塚でもない新しい発想だと思いました。

キャストで書いていない人、いないよね?藁

あ、黒羽君、お誕生日おめでとうございます!愛ちゃんとの夫婦漫才風トークが面白かった!

あ、パリス伯爵の兼崎健太郎さんを忘れてました!m(__)m

え~と〜、体格がよくて目立ってました!すみませんm(__)m

ということで、キャスト陣は、アンサンブルも含め本当に良かった!これなら、別Wキャストも見たいくらい。

NODA・MAPのアンサンブルの方々も素晴らしい仕事をされてましたが、こちらも素晴らしかったです!

ホント、キャストは良かったけど、

やはり、

携帯は頂けない。まだ初演より良かったけどね。衣装も含め。

ぶっちゃけ書くと、携帯要ります?現代設定にしても携帯なくても通用しますよ。ウエスト・サイド・ストーリーがそうなんだから。

映像は現代でいいんですよ。ビルが立ちはだかっていてもいいんですよ。架空なんだから。

ただね、ジュリエットは携帯持ってない設定、大人達も持っていない演出、しかもガラケーあり、

携帯要ります???全然、携帯が生きてないんですけど!

小池先生の脚色、潤色は本当に素晴らしいと思います。ワンス・アポン・ア・タイム〜なんて、映画を観てから再度舞台版を観たら、本当に上手く2時間チョイにまとめられていたと思います。

だけど、今作、東宝版に関しては、携帯だけ本当に理解不能です。スポンサーに携帯会社さんがいるなら話は別ですが。それならもっと名前出してアピールすべきだと思いますが。

ま、小池先生も頑固な方ですからね。お会いしたことないですが…。作品から伝わってきます。こだわりが強いから。自分が納得しない限り、演出は変えない方ですから。負けず嫌いも伝わってきます。カーテンコールの挨拶は、謙虚で気遣いされる方ですが。いや、千葉ちゃんにはそうでないか…藁

最後に、巨匠にダメ出しして申し訳ありません。ま、絶対読んでないから書いちゃいましたが(笑)

私にとって小池先生は、巨匠じゃございません。「天使の微笑み、悪魔の涙」(逆に書いちゃった…)で大劇場デビューされた先生。かつ、最高傑作の「華麗なるギャツビー」を脚色演出された先生でございます。

どんなに世間が巨匠と謳っても、「華麗なるギャツビー」を超える傑作にはまだ出会ってませんから!あ、「ポーの一族」は2番目!←クソ生意気で失礼極まりない奴!!

m(__)m











スーパーノヴァ

2021-07-05 09:59:46 | 映画
正直に書くね、

ぽつお番長さんに喧嘩を売るわけじゃないですが、映画というエンターテインメント作品としては、つまらなかった。尊厳死へゆっくり時が流れるロードムービーだったから。

でもね、尊厳死を扱ったドラマ作品としては、とても良かった。感想を書くのにたくさんの言葉や作品が降りてきたから!

私にとって本当につまらない作品とは、感想を書く言葉すら降りてこないくらい、書くことがない作品。

怒りでも書くことがあればブログネタになるが、書く内容がないことほどつまらないを象徴していることはない。

その点、この作品は、書きたいこと山の如し!

ということで、泣ける映画を観たい!と思って観たら、思いの外、自分なら…、自分なら…、と泣くどころかめちゃくちゃ自己対峙しまくっていました。そういう意味では、考えさせられる良い映画!


見終えたあと、たくさんの作品がフラッシュバックされた。映画作品だけでなく舞台作品もね。

先ず、フラッシュバックされた作品は、

「イングリッシュ・ペイシェント」

ミヒャエル・ハネケの「愛・アムール」

浦井氏と杏ちゃんの二人芝居の「星ノ数ホド」

そして、宝塚の私の運命の作品「恋人たちの肖像」…。

ぶっちゃけ、この映画は、「星ノ数ホド」の同性愛者ver.と思ったほど設定がよく似ている。どちらも星と尊厳死がキーワードになってるから。

ただ主人公の二人が同性カップルなだけで、普通の男女関係と至ってなんら変わりはしない。

同性愛者だから身内から差別されているわけじゃないし。むしろ、普通に接している。同性愛は、ここではそれほど重要なテーマにはなってない。

それぞれの悩みや葛藤は同性愛とは関係ない。誰にでも起こりうる人間同士の葛藤に過ぎない。

ここで重要になってくるのは、 

もし自分が認知症と診断され、これから記憶が徐々に失くなっていき、愛する人の顔も名前も分からなくなり、このまま一緒に居たら相手に迷惑をかけるかもしれない、国家的に尊厳死が認められているなら、自分は尊厳死を選ぶスタンリー・トゥッチ派か?

反対に、

愛する人が、尊厳死を望んでいる。そんな相手の考えを尊重せず、生きて欲しいと望むコリン・ファース派か?

どちらの視点で観るかで、その人の価値観が見えてくる、考えさせられる作品だと思いました。

設定は、ほんと「星ノ数ホド」と同じ。ただ映画では主人公二人の出会いが描かれていないだけ。舞台は、尊厳死が実行されたのかは不明だが、映画ではおそらく実行されたと推察される。

ここでワタクシの持論を書かせていただくと、

ぶっちゃけ私は、基本コリン・ファース派です。
相手が死にたいと言うなら、『さっさと認知症になれ!記憶も失くしてしまえ!その代わりちゃんと最期までケツ拭いたるから!』と怒鳴る。相手が死にたいことに対して、決して悲しまない。生かすためにあらゆる言葉を投げかける。決して尊厳死なんて認めない。

かといって、スタンリー・トゥッチの気持ちも分からないでない。だって愛する人を自分のせいで苦しめたくない気持ちは分かる。尊厳死を選ぶのは愛するが故なのも分かる。

ただ、

私がスタンリーなら、尊厳死が認められているならさっさと死ぬ。別れを惜しまない!

尊厳死実行までの残り僅かで思い出作りなんかしない。出来ない。自分のことを愛してくれていると分かっていて、思い出作りなんて残された相手の気持ちを思ったら尊厳死以上の残酷さを与えてしまう。

そりゃ、尊厳死ええで!認めたる!大歓迎や!と思っているなら話は別ですが、コリンは、そうじゃないからね。

もし私がスタンリー派だったら、とことん相手に嫌われるように仕向ける。「恋人たちの肖像」のネッシーさんのようにね。相手から、『お前なんか死んでしまえ!』と言わせるくらい嫌われるよう仕向ける。それから死ぬ。尊厳死が認められているならね。相手には、未練を断ち切って未来を生きてもらいたいやん。決して、゛愛してる゛なんて言葉をカセットに録音して残さへんわ、私ならね。

っていうか、尊厳死を選ぶなら付き合うなよ!結婚するなよ!と言いたい。

認知症で尊厳死は、認めたらダメだと思う。

認知症になることは決して悲しいことだとは思わない。だってもう自分じゃないんだから。

スタンリーのように、なまじ確かな記憶が残っている方が苦しいと思う。色々考えてしまうから。相手に迷惑がられて捨てられたら…。ケツ拭くと言っておいて施設に入れるんじゃ…とか考えると気が狂うと思う。ただの相手でなく、愛する相手ならなおさら。

実際問題として、完全に記憶を失くし認知症になってしまったら、世話する方は本当に大変だと思う。「愛・アムール」の旦那さんのようにね。奥さんを殺める気持ちも分かる。

ってなると、「イングリッシュ・ペイシェント」のように、愛する人を先に失い、しかも自分のせいで。自分も死ぬ覚悟でいたのに、自分だけ大火傷をして生き残ってしまったとなると、あの尊厳死はアリだと思うんですよ。もう十分生き抜いたし、早くあの世で恋人に再会して欲しいやん。あー、今思い出すだけでも泣けてくる…。

ここで、全ての伏線を回収させてもらいました。

私の結論は、

イングリッシュ・ペイシェントは、あれは尊厳死だと言えるけど、認知症で尊厳死は、自殺と同じ。

認知症で尊厳死はないわ!尊厳死なんて言葉を使ってはダメだと思う。

認知症になってでも、迷惑をたくさんたくさんかけてでも、生きろ!生き抜け!

と言いたい。「フェイクスピア」のように。

ぶっちゃけワタクシ、孤独死覚悟で生きているし、そうじゃないと独りで生きていけない。

そもそも、よく考えてみて下さいよ。世の中、完全に天涯孤独な人の方が圧倒的に少ないと思うんですよ。この私ですら。

皆、血縁でなくても、誰かがそばに、近くに、はたまた遠くにも、必ず居てくれると思うんですよ。その人たちが、早よ死ね!なんて思ってると思いますか?そんな人が近くに居られますか?一緒に働けますか?ね、天涯孤独な人って少ないでしょ?

生きていて欲しいと願う人が1人でもいるなら生きるべきだと思います。

だから、悪女(悪魔とは書きません)になってでも、邪魔になっても、迷惑がられても生き抜くべきだと私は思う。

スーパーノヴァのように、しっかり寿命を全うして爆発したらいいと思う。

おっ、タイトルも回収したぞ!藁

と、たくさん言葉が降りてきた作品でした。

だから、ぽつお番長さん、良い映画を紹介して頂きありがとうございます!