花組「小さな花がひらいた」「ル・ポアゾンⅡ」

2011-10-24 00:27:12 | TAKARAZUKA
なんとか休みを頂いて観て参りました。

率直な感想:

お芝居はバウで観たかった。子役軍団リアルに上手い。特に、あつを演じた月野姫花さんにベストヒット賞!菊二の鳳真由さんも大健闘!

まゆさん、茂次にぴったり。茂次の生き様が格好良かったりしてついつい自分と比較してちょっと反省しました…。

みつる君のくろ、ヤスといい、こういった人情ものはピカイチ。蘭ちゃんのおりつ、最初一瞬子役に(身長と雰囲気で)埋もれかかったが、よく頑張ってた。黒い役が多かったじゅりあさんの完全に白い役、とても新鮮。

お芝居に関しては、正直めちゃくちゃ良いとは思いませんでしたが、結構良かった。とても単純なストーリーなのにラスト泣かせてくれます。よく出来た分かりやすい話でしたね。

私には初物の作品なのに、何故か懐かしさが込み上げてきました。多分柴田先生の人情ものが本当に久しぶりだったからかもしれませんが…。それこそウタコさんの「川霧の橋」以来になるのかもしれない。

お芝居はいろんな点でホッコリさせてもらいました。ただセットと舞台転換がね…。まっ、全国ツアー仕様だからこればかりは仕方ないか…。

ショーに関しては、大劇場で大人数で、そして生オケで観たかった。

「ル・ポアゾン」に「ナルシス・ノアール」、どちらも思い入れの強い作品なのでとても感慨深かったです。ちなみに「ナルシス・ノアール」は私が好きな「恋人たちの肖像」の併演のショーです。

各シーンのイントロが流れる度に旧大劇場で観劇した日々の記憶が蘇り、ピデオでは何回も観ていたのに生の舞台とはやはり違うものを感じました。本当生オケで観たかったです。イントロだけで鳥肌が立つ時もありました。

ダンスシーンの振りも同じだったりで本当に懐かしかったです。個人的にはプロローグのみつる君のソロの後のトップ二人とみつる君が順番に主題歌を歌うところのシーンで、両手を上げて袖にはけるあの振り付け(?)が本当に懐かしくて、カリンチョさんの「ラ・パッション」でも同じように袖にはけてたしで、古い振り付けだけども私にはそこが萌えポイントでした(笑)

基本的に振り付けが当時のままだったので、振り付けを見る度に、ウタコさん、ミミさん、カナメさん、シメさん、あやかさん、ネッシーさん、ジュンベさん、りんりんさんを思い出しました。

「ル・ポアゾン」のサヨナラ色の強い箇所は上手くカットされてましたね。以前はこのショー自体の再演は反対派でしたが、今日こうして観させてもらうと、ショパンの「別れの曲」でのまゆさんとみつる君のデュエットダンス観たかったな。あそこまでイントロ(?)流すなら最後まで観たくなった。

差し替えられた「月とパリス」のダンスシーンやアンダルシアのシーンも好きだったので、このショーの構成は個人的に本当に好きです。マタドールと影のデュエット、生歌で踊ってましたね。旧大劇場では録音だったのに。まゆさんもみつる君も良かった。

みつる君がカナメさんのパートなのが意外なこのショーでしたが、みつる君もたくさん出番があってよく頑張ってたと思います。

正直、先代のイメージが強いので、どうしてもダンスに弾けっぷりが足りなかったり、蘭ちゃんにもう少しセクシーさが欲しかったりしたんですが、こればかりは本当世代が違うから要求する方が間違いですね。それでもいいからやはり大劇場で生オケで観たかったな~←しつこいねm(__)m

それから、まゆさん筆頭の白タキシード(燕尾?)は本当にしびれました。まゆさん、どんな気持ちであのシーンで踊られたのかな?一番のお気に入りのシーンであって欲しいな。

全体的に人数が少ないから、梅芸の演目としては空間の広さが目立ちましたが、お芝居もショーも宝塚の財産的作品なので、がっかりな部分もあるかもしれませんがたくさんの方に観て欲しいです。

今日のまとめ:終演後、ショー担当の岡田先生を見かけました。とてもダンディーな風貌でした。思わず駆け寄って「良かったです!」と言い掛けるとこでした。

お芝居で子役を演じた生徒たちが、ショーで大人の雰囲気で魅せるのもある意味そこも見所だったりするね。

ショーは大劇場での再演熱望!チエちゃんver.も観てみたい!

ワシントン・ナショナル・ギャラリー展

2011-10-19 22:58:36 | 日記
初来日のゴッホの「顔」には全く興味がなく、職場の友達にも誘われたのですが、興味ないと言って断り、全く行く気なんて更々なかったのに、結局見て来ました。しかも友達とは行かずに一人で。

だって…

「日傘の女性、モネ夫人と息子」が来てるなんて知らなかってんもんっ!!!

めっさ好きやねん、この絵!!!

陰気と思われるかもしれませんが、私の趣味の領域(自分がこれは観たい!と思ったもの。美術作品とか映画とか舞台など…)は一人で鑑賞したいんですよ。自分の領域だけは誰にも合わせたくないし、合わせて欲しくもないので…←ご存知の通りめちゃ我が儘です。

好きな絵があると夢遊病者みたいに何度も往復したくなるんでね。心置きなく出口から出たいので。映画館と同じでもう一回見たいと思ったらもう一度チケット買わなきゃいけないじゃないですか。余程のことがなければ一回で満足したい。

ということで心置きなく館内を自由に歩き回っておりました(笑)

このモネの「日傘の女性」は本当に大好きでまだ本物を見たことなかったので、たまたまテレビの特番でこの絵が紹介されたのを見て、もうアドレナリンが出まくった、出まくった!

そいで、めちゃくちゃ見たい!と思って仕事休みの日に行ったら休館日でね…。本能のまま行っちゃったから休館日調べるの忘れてたんすよ。つくづく馬鹿やなと思った。

ということで、今月二回目の京都です。一年ぶりの京都。ちなみに一回目は山登りして展望台から京都の街並みを眺めて帰りました。

前置きがめちゃ長くなりました、スミマセンm(__)m

私がアメリカに行くより日本へやってきてくれる確率の方が断然高い今回のワシントン・ナショナル・ギャラリー展、私的には大変満足してます。こんなこと言ったらなんですが、前回見た「カンディンスキーと青騎士展」とは打って変わって繊細な絵のタッチの作品が多いからとても目の保養になります。もちろん青騎士は青騎士で満足してますよ。

やはり、印象派の画家は有名どころが多いからね…。

モネ、マネ、セザンヌ、ゴッホ、ルノワール、ロートレックなどなど、それぞれ作品数は少ないけどかなり見応えありました。

一番はやはり「日傘の女性」でしたが、意外とゴッホの「薔薇」も良かったです。私のイメージではゴッホの絵は黄土色を使った作品が多いイメージだったので、青と白で描かれた薔薇はとても新鮮でした。「顔」よりはこっちが好き。

私にとっては、「顔」より断然メインである「日傘の女性」を見ることができて本当に幸せに思ってます!

何が好きかというと、この絵には愛が溢れています!

絵画では珍しく見上げるアングルになっていること。奥さんだけでなくお子さんまで描いてること。そして色使いと風。空気の流れを感じことが出来る点。

まるでモネが歩く夫人を呼び止めて振り向いた瞬間を描いてるかのようで、実際振り向いた姿ではあるんですが、振り向いたその一瞬を捉えて絵で表現してるところが本当に素晴らしいと思う。カメラなら可能だけど、絵で表現するなんてね、本当見事な作品だと思う。

しかも、下からのアングルがまるでマリア様のように奥さんを崇めているかのようにも感じとれて、愛を感じます。夫婦愛だけでなく親子愛や絆も感じることも出来て、これほど愛を感じることのできる作品は他にはそうない(と思う)ので、これは正に私には名作なのです。

ルノアールもモネ夫人と息子の絵を描いていてその作品もありましたが、全然受ける印象が違った。

いや~ずっとポスターが欲しかったから買うことが出来て本当良かった!早速部屋に飾りました。

この作品展、有名どころだけでないですが、単純に私が知らないだけですが…、他にも見応えのある作品もあるので本当オススメします!

印象派の特徴なのかもしれませんが、人の描き方が上手い!凄く小さいんですよ。近くで見たら絵の具を乗せているだけなのに、遠目で見たら人に見えるのが本当に不思議でならん。線で描いてないのに凄い技やな~とつくづく感じました。

今日のまとめ:本物はやはり良い!です。

ミレーの「オフィーリア」、ムンクの「叫び」、ルノワールの「可愛いイレーヌ」、そして今回のモネの「日傘の女性」が現地に行かずとも日本で見れて本当に幸せだ。しかも、マルクの「虎」とまさか再会出来るなんて夢にも思わなかったもんな~。

あと生で見たい絵は…ダヴィッドの「ナポレオンの戴冠式」と「アルプス越えのナポレオン」。これらは流石にルーヴル美術館に行かないと見れないよな…(涙)

宙組「クラシコ・イタリアーノ」「NICE GUY」

2011-10-14 20:06:46 | TAKARAZUKA
「ロミ&ジュリ」観劇後のあまりの孤立感、まるで離れ小島に置き去りにされたような感覚が次の日の仕事にまで引きずっており、宝塚が観たい!本物が観たい!という衝動に駆られたので、本当は今日観る予定じゃなかったのですが、またもや急遽観てまいりました。

宙組にまで孤立感を感じたらどうしよう…?と多少不安はありましたが、やはり宙組、私が求めていたものがそこにありました!

女性が男を演じる嘘の世界である宝塚、今回は宙組ですが、そこには本物がありました。泣くとこじゃないのに嬉しくて涙がこぼれました。表面的でない本物に感激の涙が…。

お芝居自体も祐飛さんの生き様や宝塚の在り方とオーバーラップするような内容でもあり、またウルウルさせられる場面もありで、期待以上の出来だったので、今日仕事休みで良かった!と心から思えました。

今回現れた私だけのキーワード(私だけじゃないけどね)が散りばめられていて、また一つお気に入りの脚本に出会いました。ル・サンク絶対買います!

これまで悲劇の役が多かった祐飛さんでしたが、銀ちゃん以外で死なない役で、このサルヴァトーレという役は演劇人の一人という意味で最も素の祐飛さんに近かったんじゃないかと思います。祐飛さんの演じることへのこだわりとサルヴァトーレのスーツへのこだわりは似ていると思うし、伝統を後世にも引き継ぎたいという思いも似ているように思いました。伝統という面では宝塚の在り方とダブるんですけど。

祐飛さんが演じることでより深くサルヴァトーレの葛藤も見えてきて、サルヴァトーレもまた祐飛さんにピッタリな役でした。

ラスト以外のスーツ姿の祐飛さん格好良すぎ!渋く自然に着こなすところは女性ファンには堪らんだろうね。祐飛さんに限らず、宙組の男役は背が高いから余計スーツが似合ってた。

すみ花のミーナの天然ぶりは素のすみ花に近いんだろうけど、すみ花が演じるとどうしても千の仮面を持つ北島マヤの役の一つとしか思えてならない。特に字が読めなくて地面に座り込む時の、スポットライトを浴びなくても一極集中で視線を集めるあの間は北島マヤのなせる技です。あれがすみ花の本領です。ミーナのドジっぷりを見事に演じているんですが、この前まで淀殿を演じそしてジューンを演じたとは思えないくらい見事に舞台上で転けまくってます。すみ花は本当に恐るべしタカラジェンヌです。

カメラマンのテル君も良かった。意外と自然に演じてるよね。演技演技しないテル君の演技も好きです。そう、テル君の役を見ていたら、「エンディング・ノート」を観たのは必然だったのかもしれないと思った。サルヴァトーレを通して自分の生き方を見つめ直すところや、真実を追いかけるところ、ドキュメンタリー製作という点が正にあの映画と似ていた。

北翔のみっちゃんも良かった。職人のこだわりをもった頑固な役でしたが、声が太くなっていたので驚いた。役にピッタリな声でした。これは脚本の力でもあるのですが、ただの頑固もので終わらないところが憎い演出でしたね。旅立ちのシーンで、サルヴァトーレとの会話の中でしみじみとならないようにサルヴァトーレの言葉を遮るあの間が大好き。あの間は正に演劇人じゃないと出来ないよ。あれは祐飛さんとみっちゃんのコンビネーションだからこそ成立する間です。ここ注目です!

かなりこの作品好きです。めちゃくちゃリピートしたい!けど…。あと一回は必ず観ます!

たくさん萌えポイントがある中、その中で一番は祐飛さんが一瞬ギャツビー???と思えるシーンがあるところです。セットも雰囲気も似ていてかなり萌えました(笑)

見所はたくさんあるし、信じてもらえないかもしれませんが脚本が本当に良いので、是非とも宝塚ファンの方には、もちろんそうでない方にも一度は観て欲しい作品です。

専科のゆうちゃんさんがまた良い存在感を醸し出していて、サルヴァトーレとの師弟関係も上手く描かれているので、オリジナル作品としては最近では一番かな…いえ、一番です!

で、ショーの「NICE GUY」はというと…。藤井先生お得意のレビュー作品って感じですね。祐飛さんの法則ならぬYによる法則は、前回の雪組が若さに溢れていた分、宙組は大人の雰囲気で勝負って感じでした。

正直、祐飛さんの魅力がいっぱいとは言い難いですが、藤井ブルーの衣装の場面が一番良かった。この公演で退団される天羽さんの歌とハーモニーがダンスを引き立てていてとても魅力的でした。天羽さんの退団は淋しいね。「ヴァレンチノ」や「美しき生涯」でも歌で轟かせていたからね。本当残念です。

歌といえば、美穂姐さんがショーにだけ出演していて美声を響かせてくれてます。

エトワールの百千ちゃんの声が印象的だった。最近では珍しい声質だよね。

あとオークションの風莉さん、またやっちゃってくれてます!

正直眠気が襲うときもありましたが、全体的に楽しいショーでした。観劇後はずっと「ナイスガイ~、ナイスガイ~、ナイスガイ~…」と主題歌の“ナイスガイ”の部分だけ口ずさんでました(笑)

今日のまとめ:今日思ったのは、宝塚の間に慣れているからかもしれないけど、演技面において会話の間とお互いの呼吸、劇場の空間を感じて演技することは絶対大事だと思った。

「エンディング・ノート」が教えてくれた本物を宙組で感じることができて本当に嬉しかったです。

来年の話ですが、中日公演の「仮面のロマネスク」と「アパッショ2(略)」が観たい!です。すみ花のプチ悪女ぶりが見たいから、観れるよう頑張ります!もちろん祐飛さんを見るためでもあります!

「仮面~」に関してはトドちゃん(昔そう呼んでたので…理事になられましたが…)が演じた役がキーパーソンだと思ってるので、おそらくみっちゃんが演じると思いますが、そこも楽しみです。ちなみにトドちゃんの演じ方は違うと思った。


「ロミ&ジュリ」

2011-10-12 21:16:54 | うらけん
う~ん、プロローグとエピローグだけ良かった。あとは…

携帯とか衣装は違和感は感じなかった。まさかミドリさんの役がマブダチなんて言葉を口にするとは思ってなかったのでさすがにどん引きしたけどね。

全体的に悪いところがめちゃ目立ったな。誰がとはではなく全体的に間が悪い、テンポが悪い、役作り不足、音響悪い。ダンサーの方たちも莉奈ちゃんも頑張っていたのは伝わる。でもそれ以外が…。悪口になるので書きませんが…。

確かに全体的な歌は上手いんだけど…上手いだけで演劇要素とレベルが低い。かといってショー要素が強いかといったら中途半端。席が悪かったからかもしれないけど、死の役の扱われ方・目立たせ方もイマイチやったし。

星組も雪組も演劇要素はバッチリやったのに。同じ演出家なのにどうして???と言いたい。

期待せずに来たけど、プロローグでめちゃ期待が一気に膨らんだ分、その反動も大きかった。

今日のまとめ:めちゃ宝塚が観たくなった。

追記:千秋楽観てきました。正直観ようか観まいか悩んだ末の決行(元々千秋楽がメインでチケット購入)。

感想は、めちゃ良かった!本気の演技に感動しました。

前回は席が端だったせいか音響がすごく悪く聞こえたが、今回は席は真ん中だったので問題なし。二度目ということもあってか演出や迷台詞にも慣れた。台詞や歌に魂を感じたので文句なし。ティボルトとマーキューシオの役作りはこっちが好み。昆ちゃんは凄い!あの小さい体であのパワー!私の中ではコゼットとキム確定。エピローグのカナメさんの歌で涙。贔屓の浦井君はというと…、前回はプロローグの役のイメージと声や台詞回しのギャップにがっかりしたが、二回目なので違和感なし。逆に役にのめり込んでいて良かった。「エディット・ピアフ」の時と打って変わって、ダンスにキレがあってかなり魅入った。ヴァンパイア観ようかシンベリンまで我慢するか考え中。贔屓なら観ろ!ですか…?いやいや、浦井君の同色系の役はもう十分観たので、全く別の色が観たいのですよ。彼も化ける役者だと信じているので、周りの力と本人の実力で見事に化けた姿が見たいのですよ。それから経験と出会いでどう飛躍したのかも見たいし。あっ、やっぱりヴァンパイア観るかもしれんな…。でも三の線やろ…ギリギリまで考えます。結局チケット取りました…。城田君は文句なし。前回は悪いところが目立って良いところが打ち消されてしまったが、客観的に城田ロミオは良い。全身全霊でロミオを演じてた。「スウィニー・トッド」の頃を思い返すとかなり成長していた。牧師さんとのアドリブ最高!実は初・安崎さんなのです。

千秋楽の挨拶も良かった。いい雰囲気のカンパニーなのが伝わってなんか羨ましかった。禅さんが皆から愛されているのもよく伝わってきた。素の禅さんってあんなキャラやってんね(笑)

山崎君が言ったように30年も40年も続くといいね。でも、コピーした用紙でコピーすると歪みが生じるのと同じで、今回の携帯演出は今回限りにしないともっと歪みが生じると思う。宝塚は成功したパターンだと思う。

追記2:今ふと思ったんですが、浦井君ともりえちゃんが似ているところは、二人とも少しずつ成長しているところやね。ま、もりえちゃんの吹雪は大きな飛躍やったね。

「エンディング・ノート」

2011-10-12 16:50:48 | 映画
毎朝聞いているラジオで、メインパーソナリティの子守さんがこの映画を観て大泣きしたと語っていたので、機会があれば観たいと思っていた作品です。

監督の実のお父さんが亡くなるまでの数ヶ月を描いた、ドキュメンタリーにしてはエンターテイメント性のある素晴らしい作品でした。

主人公の砂田知昭さんて方が本当に愛嬌のある最高のキャラの持ち主で、とても笑顔が素敵な方でした。そして、監督の編集力とナレーションと遥か昔の映像群がよりお父さんの人間性を引き立ていて、笑いあり涙ありで本当に亡くなられた方だとは思えないくらい、不謹慎ですが良い仕事をされてました。

私は撮影する側の気持ちで観ていたんですが、死を目の前にした実の父親と向き合う監督の冷静さと、その撮影を許すお父さん、ご家族、そしてお医者さんなどなどの協力があって完成したこの映画の完成度には驚くばかり…、というか、笑って泣いての繰り返しでした。

映像からは監督のお父さんへの愛というか、大好きやねんな~という気持ちが伝わってきて、監督の部分と娘の部分が垣間見れたし、また夫婦間や親子間のリアルな部分も隠さず見せてくれたので登場人物の懐の広さもより知昭さんの人間性を引き立てていてラストは涙なくしては見れませんでした。


私は残念ながら父とも母とも監督・ご家族の方とお父さんが過ごした時間と同じようなの会話が出来なかったのですが、観ていたら本当に理想の別れ方だったのでとても羨ましかったです。と同時に、気丈に振る舞う知昭さんの心の声が、言葉にはしないんだけどそれが聞こえてくるようで、映像になっていない裏の部分が見えてきてこう書いている時も涙がこぼれます。

生きること・死ぬこと…そして家族の存在をより深く考えさせてくれた本当素敵な作品でした。

今日のまとめ:監督のお兄さん、私の兄と性格そっくりで、段取り上手なお兄さんに思わず笑ってしまいました。

そして、お孫さんたち。最期の日におじいちゃんに会えて良かったね。

それから知昭さん。あなたは私が今まで観た映画の中で一番の名主役です!天国からずっと奥さんのこと守ってあげて下さいね!

では、今から「ロミ&ジュリ」観てきます!