「名もなき生涯」

2020-02-28 10:16:00 | 映画
これぞ、究極の神との対話!だけど、見せ方は普通だった…。

ぶっちゃけ書くと、オーストリアが舞台なのに、主人公と主人公に関わる人達がドイツ語でなく英語を喋っているのが超違和感。主人公に関わらないところではドイツ語だった。英語かドイツ語か分からない方言のような言語もあったような…。

ま、今作に限っては私のための作品じゃないから仕方ないけどね!☚いつもや!

ということで、我が敬愛するテレンス・マリックの新作を観てきました!

まるで、マリック版「沈黙」を観ているような内容でしたね。

究極の環境の中においても神様を信じられるのか?常に己と対峙している主人公の受難の道のりが描かれてました。

戦争に加担しない。無実の人間を殺したくない。今でこそ当たり前の考え方が完全に否定されてしまう世の中ってどうなん!?と問題提起しつつ、

それでも環境に流されず己の信念を貫けるか!?神様を信じられるか!?と己の信仰心を試されている内容でもありましたね。

結果的には、ドイツは戦争に負けたわけだけど、その時は勝つか負けるかは分からない状況において信仰心が試されているわけだから、どうなるか結果が分からず自分の少数派の意志を貫くって本当に究極の生き方だなと思いました。

観客は、戦争がどうなったかを知った上で観てるから、主人公の信念は間違いないぞ!と言えるけど、彼を取り巻く人達にとっては大迷惑であり、奥さんにおいては夫の信念を尊重できるか!と奥さんの夫への愛も試されていて、テレンス版では沈黙でいいけど、私なら自分の信念を貫くなら正当性を訴えると思った。ここが観ていて違和感を感じた。

主張をしなかったら、戦争に行きたくない、死にたくない、子供の駄々っ子、裏切り者と思われても仕方ないよね…と思った。

今作は、自己対峙、神様どの対話が大事だから、反戦が第1テーマではないので主人公の行動にイラッとすることがありますが、それも自己対峙なので悪しからず…って感じですね。

ラース作品と同じで、この作品を観て何を感じたか、どんな感情があったかが大事になってくるので、眠たくなったならば、それも退屈だという感情ですね。私に言わせると、その退屈は、その人自身が退屈な人なんだろなと思いますね。☚めちゃ上から目線!

いえ、宇宙目線と言って下さい(笑)

前作までは宇宙の愛をテーマにした作品が多かったですが、今作は、神様との対話=自己対峙がテーマで、より自分と向き合いやすい作品のように感じました。

私自身に関しては、最近益々神様の存在を確信したくなる出来事が多くて、もちろん都合のいい神様はいませんが、沢山試練も頂いた分、乗り越えるとご褒美を頂いてます。お金は貯まりませんが…(笑)

ここ数ヶ月悩んでいたことにやっとピリオドが打てたことに神様に感謝です。環境や感情に流されそうになる中、自分の信念を貫くのは本当に大変だと実感してます。

これで安心すると次の試練が来るので油断禁物ですが、小さいことにも気配りや目が届くようにしていかないとダメですね。

ひと昔なら、悪いことが起きると天罰だと思ってましたが、いいえ、それは学びです!神様が私に何かを気づかせようとメッセージを送ってくれているんです!と思うようにしてます。

都合のいい神様はいないけど、人を裁くのは己ではなく神様だと実感。悪いことも良いことも続かないを実感。

今日は、神戸のシネ・リーブルで観てきましたが、コロナウィルスのせいか、道行く人の数も少ないし、なにより中国語や韓国語を話す声を聞かなくなっただけでなく、欧米人も見かけなくなりましたね。

宝塚、劇団四季、その他の舞台公演も中止になり、経済が心配ですが、経済より健康の方が大事なので、

手洗い、うがい、消毒でウィルスを引き付けないように、皆さん気をつけて下さいね!マスクが手に入らないのがネックで仕方ないですね…。

「スキャンダル」

2020-02-24 20:33:00 | ニコール・キッドマン
後味は確かに悪いが、シャーリーズ・セロンとニコール演じる実在のキャスター2人とマーゴット演じる架空のキャスターの勇気ある行動に涙涙でした! 

テレビの業界だけでなく、権力者による不当な行使であるセクハラやパワハラって、何処の社会でも起こりえるし、FOXに関しては数年前の出来事であるだけに、こんなに早く映画化してしまうアメリカ映画界は凄い!日本では先ずあり得ない!

勇気ある行動、正しい行動が、時に自分の首を締めることがあり、また、自分の首だけならいいが、部外者まで巻き込むこともある。

ニコール演じるグレッチェンの勇気ある行動は、確かに素晴らしい!決して人間的にも素晴らしい人格者とは言い難いものもあるが、

ほんの一部なのかもしれないけど、女性への不当な扱いを阻止する役目を果たすことが出来たと思う。

結局は、女は怖い!地球は女で回ってる!ということになるのかもしれないけど…。

歴史的に考えても、男は女の手の上で転がされている方が平和なのかもしれない…。

ワタクシも"セクシー"発言で公開処刑された立場でもあるので、複雑な心境ではありますが…。

あー、あの時、お前なんか興味あるか!?とは言い返したかったけど、受け取り方はその人次第だし、確かにセクシー発言は事実なので、誤解です!では済まされないものがあるのも事実だから、癪に障るが受け入れるしかない…。

口は災のもと、皆様、特に殿方、お気をつけ下さいませ!

と思いました。

それにしても、予告トレイラーのエレベーターのシーン、ニコールが男女2人の人間に問い詰められるシーンが、素晴らしい伏線になってた!

3人が乗り合わせるエレベーターのシーン、意味不明な緊張感があり、ニコールとマーゴットが一緒に降りて一緒にとある扉に向かって入って行くシーンがあって、色々妄想が膨らみましたが、結果的にはめちゃ重要なシーンでした。沢山の伏線があの2分のシーンに隠されていて、ニコールもシャーリーズもマーゴットも素晴らしい表情&存在感でした!

これからご覧になられる方は是非ともヨウツベでアメリカの予告トレイラーを観てから鑑賞されることを強く勧めます!!沢山妄想して下さい!あと、ヨウツベで検索すると、映画にも出てくるグレッチェンのリアル映像が見れます。たまたま観てたら、映画にも同じシーンが出ていてビックリ!

ということで、シャーリーズとニコールとロジャー役のジョン・リズゴーに特殊メイクを施し、2度目のオスカーをgetしたガズ・ヒロさん、おめでとうございます!めちゃくちゃ素晴らしいお仕事をされてました!

事前に、シャーリーズ演じるメーガン女史とニコール演じるグレッチェン女史の実物の動画を観ましたが、めちゃくちゃそっくり!

最初は、何処が似てるの???とは思いましたが、沢山の画像もチェックするとよく似てるのが分かりました。

シャーリーズに関しては、トレイラーで観た時は、本当に誰だか分からなかった!声の出し方も工夫されていて、とてもシャーリーズには見えなかった!スッピンはシャーリーズだったね。いやー、素晴らしいメイクと素晴らしい演技でした! 

マーゴットも素晴らしい演技でした!実はニコールと拮抗する役だとは思ってなかったので役柄に驚きましたが、オスカーノミネートは当然の演技でした!

ニコールは、この作品のキーとなる役ではあるけど、なに分出番が少ない!でも、ニコールが特に拘って演じている母親としてのグレッチェン像が何より素晴らしかった!というか、今パンフレットを読むと母親のシーンはニコールの提案だった様子!絶対必要です!さすが、ニコール!

今作では、完全にニコールはシャーリーズとマーゴットの引き立て役になってしまいましたが、益々応援したくなる演技&存在感でした!よく引き受けた!!

そうそう、本来なら賞レースを賑わせた「リリィーのすべて」でシャーリーズとニコールが共演するはずだった2人が、念願叶って今作で共演し、賞レースにも絡む作品になり、それはそれで良かった!

そうそう、まさか、日本語字幕が美奈さんだったのがまじビックリ!

さすがに「1917」と被ることはないと思っただけに、配給会社様、ありがとうございました!!

今作に限っては、表現が不明瞭な点が多かったですが☚お前が理解不足なだけ!

ニコール作品に美奈さんが関わってくれて本当に嬉しかったです!

興味を持たれた方は、オススメ!ネタバレしてるようで重要なところは伏せてます。っていうか、トレイラーを観てから本作を観て欲しい!!

追記:私の好きなシーン、というか脚本として素晴らしい!と思ったシーンがあります。メーガンがケイラに、自分がなぜトップアンカーになれたか(な感じの内容)を聞くシーンです。人間の心理を分かってる!

あと、「時計じかけのオレンジ」のアレックスが出てる!!凄いキャスティングやな!


「1917 命をかけた伝令」

2020-02-20 18:10:00 | 映画
戦争映画なのにホラー映画のような仕掛けはやめて欲しかった…。どんなけおどろかせるねん!?と言いたくなった(笑)

ということで、明日が仕事休みならば絶対に絶対に「スキャンダル」を観たのですが、たまたま今日が休みでめちゃくちゃ暇だったので観てきました。

結果的には、技術系に関してオスカーゲットは納得。美術も獲って欲しかったくらい。視覚的にも聴覚的にも見応えはありました。

ただひたすら主人公が、歩く走る流される…シーンばかりで一見退屈な見せ方ではあるんだけど、「バードマン」のようなワンカットのような見せ方は、技術に凝りすぎ!「バードマン」の二番煎じはいかがなものか!?とは思いましたが、結果的には、長時間退屈しなかった…というのが正直な感想です。

せっかく実話なのに、技術でオスカーというもなんだかな…って感じです。メッセージ色も今ひとつなので、主人公の命がけの伝令もエンターテイメントになってしまっているのが残念でならない。

ぶっちゃけ、作品賞、監督賞、脚本賞を「パラサイト」が獲っても仕方ないか…と思った。

ぶっちゃけのぶっちゃけ、「バードマン」の二番煎じは許します。技術も許します。ただホラー映画のような仕掛けだけは頂けません!

と思った作品でした。

というか、

コリン・ファース何処におったん!?

(笑)

エンドロールでビックリ!カンバーバッチは分かった。チョイ役だけど素晴らしい存在感でした!

で、コリンは何処に??

最初の、主人公に伝令する役やろね。多分…。パンフ買ってないので分かりませぬ…。

そうそう、日本語字幕が松浦美奈さんだったのが嬉しかった!!!これだけでも観て良かった!

ワンカット風なのに、主人公の友達が○○のシーンで顔色が変わっていてあれはCGで色加工したの??そんなことないよね???的な見せ方が上手かった!

カメラワークも素晴らしかった!音響も良かった!

技術は本当に素晴らしかったです!