翌日も、マギーは同じコトを頼む、
「犬が相手だったら、そうしたんでしょう」
「おまえは犬じゃあない、おれの命だ」
「希望をすてちゃあいかん、医者だって言ってる」
「希望なんてありません、動くこともできないんですから、わかるでしょう、あなたが見ているこの身体には、なんの中身もないのよ」
この物語りのヒロインが言う、
“The bird in me can’t fly.”
「わたしの鳥は、飛べないんです」
ショックを受けるコーチ、
「なんてことだろう」
「わたしはあわれみを乞うような人間ではありません、ミスター・ダン」
「でも、そんなわたしが乞うているんです」
コーチは、両手で顔を覆い、首を振った。