国会議員の秘書をしていた時、やっかいな省庁がふたつ、宮内庁(当時)と外務省、宮内庁の電話は、
「うけたまわりました」
チョウシが狂う、「調子が狂う」と言えば外務省、のらりくらり、こちらをはぐらかす、それは、関係のないセンセイの言うことなんか聞かないということ、聞かなくてもなんともない、彼らの利権は国外にある。
かつては当選4回か5回で、政務次官になった、今は政務官らしい、官僚のトップは事務次官で、多くの同期入省の中で、たった一人だ、こうなると国会議員への道が開ける、まずは参院議員、比例代表の順位が上だから確実に当選する、これがニッポンの現実なのだろう。
実際、官僚出身の議員でなければ、仕事にならない、この高度な現代の律令体制を運営していくには、行政の技術と情報、それに人的ネットワークに習熟し駆使できなければ不可能だ、マスコミには大きな態度の大物センセーが、委員会の答弁でカタマッテいた、答えられないのだ、役人の協力が得られなかったんだろう。
代議士の方は政務次官で、イチバン人気は建設政務次官か、道路をつくる・学校をつくる・いわゆるハコモノ、目に見える、地元は大喜び、次の選挙はバンバンザイだ、だから、外務次官なんかはクソくらえ、それを、あの鈴木宗男が開発した、これで稼げば選挙資金になる、タイヘンなパイオニアなんだろうが、いずれにしても本質的ではなさそうだ。
さて、「上海のユダヤ人」を調べていたら、杉原千畝が浮かんだ、杉原のビザで日本にやって来たユダヤ人が、ユダヤ人の一部が、上海に渡ったということを聞いたからだ、アメリカに行ったと思っていたが、そういう可能性もあるだろう。
今、杉原に対する評価は高いのだろうか、杉原の奥さんがテレビに出て、
「外務省に 裏切られました」
「ユダヤの人々を救ったからでしょうか」
そんなことを言っていた、引っかかるねえー、というのは、この奥さんは2番目で、最初はロシア人、美貌のロシア貴族の娘、杉原は、この人と離婚している、後の日本人の奥さん、そのことには触れない、むしろ、杉原の青春は、そう、前者にある、あとはヌケガラとは言わないが・・・
杉原のロシア語は、perfect だったらしい、それは、杉原千畝の若き日の情熱の成果なのではあるまいか。