二銭銅貨

星の数: ☆良い ☆☆すごく良い ☆☆☆激しく良い ☆☆☆☆超激しく良い ☆☆☆☆☆ありえない

夢遊病の娘/昭和音大2014

2014-11-01 | オペラ
夢遊病の娘/昭和音大2014

作曲:ベッリーニ、指揮:ダンテ・マッツォーラ
演出:マルコ・ガンディーニ、演奏:昭和音楽大学管弦楽団
出演:アミーナ:柏川翠、エルヴィーノ:岡坂弘毅
   リーザ:木全瑞穂、ロドルフォ:小田桐貴樹
   アレッシオ:市川宥一郎、テレーザ:吉田郁恵

熱いベッリーニの情熱と美しいソプラノの音。テノールの憂鬱とバスの重厚。母役のメゾは優しく、恋敵のメゾは元気良く。演奏は気合を入れて疾走し、緩急と間を持ちながら流麗にとどまる所を知らない。木管は情熱的に力強く装飾的に吹き鳴らされ、フルートの音色はイタリアの色に染まる。舞台全体に散らばった重唱のアンサブルは空間に満ち満ちて、合唱の力強さがホールの空気を圧縮する。

美術と衣裳は円と正方形をモチーフにした幾何学的なデザイン。半透明のスクリーンを張った壁を二枚使って、これを動かすことでバリエーションを出していた。アミーナとエルヴィーノが喧嘩する場面での幻想的な森のイメージが印象的だった。

透明な美しいソプラノの音、木管のイタリアっぽい情熱、「ああ信じられない」="Ah! non credea mirarti"が良かった。

14.10.12 テアトロ・ジーリオ・ショウワ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする