ロベルト・デヴェリュー/MET15-16舞台撮影
作曲:ドニゼッティ、指揮:マウリツィオ・ベニーニ
演出:デイヴィッド・マクヴィカー
出演:
エリザベッタ(エリザベス1世):ソンドラ・ラドヴァノフスキー
ロベルト(ロバート・デヴァルー):マシュー・ポレンザーニ
サラ:エリーナ・ガランチャ
ノッティングハム公爵:マリウシュ・クヴィエチェン
ソンドラ・ラドヴァノフスキーは高音も低音も良く出て、メゾとソプラノが同居しているような声だった。迫力があって高低どちらも崩れず美しい。この役は音域の広い相当レベルの高い人でないとこなせそうもなく、そこが難しいオペラなのかも知れない。
声やメロディーの美しさとメイクの醜さがとてもミスマッチで違和感がある。でもそれは多分、演出家の狙いだったのであろう。ドニゼッティは、女王を堂々とした美しい女性として描いていたのではないだろうか。しかし、それではつまらない。幾分歴史的事実を誇張して演出したのかも知れない。ぎこちない動きや極端に白いメークで女王の老いを強調した演出は、「老い」ということにフォーカスしていたのかも知れない。若い2人の恋愛の活力に対比して、権力だけは十二分にあるものの肉体的には滅びつつあるエリザベス一世を表現していた。でも、声と歌は美しく、そして死の直前のエリザベスの唇は真っ赤だった。
他のソリストも全員迫力に満ちて、演奏ともどもアスリートが全力で走り切っているような印象だった。
美術は広間のような場所を1つだけ使って、装置を変えない演出だった。衣裳も美術も重厚。
16.09.18 東劇
作曲:ドニゼッティ、指揮:マウリツィオ・ベニーニ
演出:デイヴィッド・マクヴィカー
出演:
エリザベッタ(エリザベス1世):ソンドラ・ラドヴァノフスキー
ロベルト(ロバート・デヴァルー):マシュー・ポレンザーニ
サラ:エリーナ・ガランチャ
ノッティングハム公爵:マリウシュ・クヴィエチェン
ソンドラ・ラドヴァノフスキーは高音も低音も良く出て、メゾとソプラノが同居しているような声だった。迫力があって高低どちらも崩れず美しい。この役は音域の広い相当レベルの高い人でないとこなせそうもなく、そこが難しいオペラなのかも知れない。
声やメロディーの美しさとメイクの醜さがとてもミスマッチで違和感がある。でもそれは多分、演出家の狙いだったのであろう。ドニゼッティは、女王を堂々とした美しい女性として描いていたのではないだろうか。しかし、それではつまらない。幾分歴史的事実を誇張して演出したのかも知れない。ぎこちない動きや極端に白いメークで女王の老いを強調した演出は、「老い」ということにフォーカスしていたのかも知れない。若い2人の恋愛の活力に対比して、権力だけは十二分にあるものの肉体的には滅びつつあるエリザベス一世を表現していた。でも、声と歌は美しく、そして死の直前のエリザベスの唇は真っ赤だった。
他のソリストも全員迫力に満ちて、演奏ともどもアスリートが全力で走り切っているような印象だった。
美術は広間のような場所を1つだけ使って、装置を変えない演出だった。衣裳も美術も重厚。
16.09.18 東劇