ボエーム/日生劇場2017
作曲:プッチーニ、指揮:園田隆一郎
演出:伊香修吾、美術:二村周作、衣裳:十川ヒロコ
演奏:新日本フィル
出演:
ミミ:砂川涼子、ロドルフォ:宮里直樹
ムゼッタ:柴田紗貴子、マルチェッロ:大山大輔
ショナール:池内響、コッリーネ:デニス・ビシュニャ
宮本益光の訳詞による日本語上演。伊香修吾は五島記念文化オペラ新人賞受賞記念の演出。
始まりと終わりがミミの墓のシーン。暗闇の中、正方形の白い四角形が背景にあるだけ。そこから、あるいはそこへ、屋根裏シーンから音もなく一気に舞台が転換するのが凄い。装置スタッフの気迫が感じられる。普通だとプロンプターのある位置のやや奥に小さな墓があり、始まりの場面では、そこに5人が白い花をゆっくり置いていく。最後の場面はミミが墓の位置にズーンと沈んで行くのと同じタイミングで場面転換が起こる。各幕の間でナレーションが入るが、これは元々の楽譜の各幕の扉にある説明文の若干脚色を伴った日本語訳だそうだ。ムゼッタとマルチェッロの仲を相当詳しく演じさせる演出だった。青春群像にフォーカスした演出だ。ミミの悲劇だけでなく、若々しき青春時代の思い出を舞台に投射した演出だった。元気だったな、ハチャメチャだったな、人生最大活力の季節だったな、思い出深いよ。演出自体が青春時代だ。
演奏はカリッとしてがっちりした感じ。強くて迫力がある。砂川は声量がある。宮里は難なく高い音が出て、うっかりすると気が付かずに通り過ぎてしまう。大山は器の大きい芝居が良かった。柴田は声が綺麗で姿も芝居もノーブル。
17.06.18 日生劇場
作曲:プッチーニ、指揮:園田隆一郎
演出:伊香修吾、美術:二村周作、衣裳:十川ヒロコ
演奏:新日本フィル
出演:
ミミ:砂川涼子、ロドルフォ:宮里直樹
ムゼッタ:柴田紗貴子、マルチェッロ:大山大輔
ショナール:池内響、コッリーネ:デニス・ビシュニャ
宮本益光の訳詞による日本語上演。伊香修吾は五島記念文化オペラ新人賞受賞記念の演出。
始まりと終わりがミミの墓のシーン。暗闇の中、正方形の白い四角形が背景にあるだけ。そこから、あるいはそこへ、屋根裏シーンから音もなく一気に舞台が転換するのが凄い。装置スタッフの気迫が感じられる。普通だとプロンプターのある位置のやや奥に小さな墓があり、始まりの場面では、そこに5人が白い花をゆっくり置いていく。最後の場面はミミが墓の位置にズーンと沈んで行くのと同じタイミングで場面転換が起こる。各幕の間でナレーションが入るが、これは元々の楽譜の各幕の扉にある説明文の若干脚色を伴った日本語訳だそうだ。ムゼッタとマルチェッロの仲を相当詳しく演じさせる演出だった。青春群像にフォーカスした演出だ。ミミの悲劇だけでなく、若々しき青春時代の思い出を舞台に投射した演出だった。元気だったな、ハチャメチャだったな、人生最大活力の季節だったな、思い出深いよ。演出自体が青春時代だ。
演奏はカリッとしてがっちりした感じ。強くて迫力がある。砂川は声量がある。宮里は難なく高い音が出て、うっかりすると気が付かずに通り過ぎてしまう。大山は器の大きい芝居が良かった。柴田は声が綺麗で姿も芝居もノーブル。
17.06.18 日生劇場