二銭銅貨

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蝶々夫人/東京文化会館(二期会)2019

2019-11-04 | オペラ
蝶々夫人/東京文化会館(二期会)2019

作曲:プッチーニ
指揮:アンドレア・バッティストーニ
演出:宮本亞門
美術:ボリス・クドルチカ、衣裳:髙田賢三
演奏:東フィル
出演:蝶々さん:大村博美、ピンカートン:小原啓楼
   シャープレス:久保和範、スズキ:花房英里子

薄いやや透明性のある幾相ものカーテンからなる舞台で、カーテンと舞台奥にプロジェクションで画像を写す方式。カーテンは天井に取り付けたレールに沿って動く。レールの一つは中央でカーブして折り返すようになっている。舞台セットは無垢の木材で出来ているような感じの約5メートル四方の立方体。柱のみたいなからなるもので、コンパクトな日本家屋をイメージしたものかも知れない。舞台装置はこれだけだが、序曲前や間奏曲、最後で現れる老後のピンカートンの米国での部屋がちゃんとしたセットとして製作されている。カーテンを開け閉めしたり、立方体の家を前後左右に動かしたり、回したりして様々な場面を作り出していた。人も情景も早く良く動く忙しい舞台。装置係のスタッフは大変だろうなと思った。

衣裳はゴージャスな感じで、着物の生地を使っていたようだ。ファッション界のデザイナーが担当していたせいか、ややファッションショー的な演出が見られたり、観客にファッショナブル人が見られたりした。

黙役で青年になった蝶々さんの息子がほぼ出ずっぱりで登場する。父親の蝶々さんに関する告白文を読んで、そのいきさつを想像するという設定。

ピンカートンは、その老後が描かれており、また、最後は、蝶々さんと連れだって舞台奥に消えて行くということで、ハッピーエンド仕立てになっており、ピンカートンはあまり悪く描かれていない。

子役にいろいろ芝居をやらせて重視していることも特徴。

ボンゾは山伏風で、その出番では棒を持った手下3,4人と大立ち回りを演じる。この時の音楽もは、ど迫力。ヤマドリは真面目な海軍高級将校かあるいは将軍で、海軍旗の旗手を含めた3,4名の水兵を伴っている。

蝶々さんの最期は、家の中に入って丸窓のスクリーンを閉め、部屋の中の明かりを赤に変える方式。

大村は低い声で時々かすれ気味になる感じがあるものの、高い声もしっかりと出るパワフルなディーバ。歌の中では愛の二重唱が良かった。演劇的な歌い方と芝居も特徴。小原は真面目で2枚目風。声が美しい。久保は渋い芝居と声。花房は遠慮がちなスズキを地味に演じていた。

演奏には迫力があった。

19.10.06 東京文化会館
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