認知症の男性が徘徊して列車にはねられた事故を巡り、家族が監督義務を怠ったなどとして、JR東海が家族に損害賠償も求めた訴訟の上告審判決が最高裁であり 「家族責任なし」 と初判断を示した
裁判官5人の全員一致の判決だが、在宅介護を担う家族の負担が軽減される一方、被害回復が難しくなる可能性もあって、今後とも社会で議論が必要だと、新聞の論評は報じている
この問題、介護家庭にとっては朗報だろうが、簡単に片付く問題ではなさそうだ
幸い我が家のM (妻) は要介護だが認知症とは診断されていないので表に出て行って徘徊するようなことは無さそうだが、それでもこの判決は他人事ではないような気持ちになる
そして家族の監督責任となると、私もあまり自信がある訳でもない。これは介護家庭特有の環境があるからこの判決文にも示すように 「介護の実情」 が総合判断されて監督責任もそれに応じて異なるはずだから複雑である
賠償に備えて保険もあるようだが、事故予防に向けて家族や地域がどのように役割を担うべきかを考える時だが、政治家も真剣にこの問題に取り組む姿勢を見せて欲しいものである
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