ノーブル・ノーズの花の穴

麗しき本音のつぶや記
~月に1度ブログ~

放り投げたお菓子

2008-05-10 12:47:36 | Weblog


あぁ、びっくりした。
夜勤明けで、まだいたの?

他に1人しかいない休憩室で、あなたはテレビを見ていた。

「おはようございます。」疲れた声で挨拶されても、私は答えず。
あなたの視界をふさぐように、わざとテレビの前をゆっくり歩いたのに、
あなたは、視線を向けようともしなかった。

食後に食べようと思って、持って来ていた2つのバームロールのうち1つを、
あなたの目の前のテーブルに放り投げた。

斜め後ろから飛んで来た「それ」に気づいたあなたから、
「ありがとうございます。」と、又低く疲れた声がしたけれど、
おそらくあなたは、私の方を見てはいなかった。

私もそれを、背中で聞きながら、
「私じゃございません。」という風に、
知らんぷりで、お弁当を食べる用意をした。

2人とも、目も合わせず、何も話さず。
あなたが、そのお菓子を食べる食べないは、どうでもよかった。

ただ私が、ヨーグルトの件を怒っているのではなく、
本当は、あなたとしゃべりたいのに、「しゃべるまい」としている事が、
伝わればいいと思った。

この乱暴なお菓子の渡し方こそが、
今の私にできる、唯一のコミュニケーションだから。
コメント
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