
職場に向かう途中、オフィス街の高速道路の下、
モーゼ(劇団ひとりの「陰日向に咲く」より)は、
いつも同じ時間、同じ場所で、
毛布をかぶって、小刻みに歩いている。
「衣食住」足りる人が、先日死んだというのに、
年寄りのモーゼは、何て長生きなんだろう。
時がユックリ流れているのかな。
最近、下肢静脈瘤とホルモンバランスの悪さから、脚がむくんで、
お酒飲んでも、食べ過ぎても、お腹がすぐに張って、だるくなる。
ヤバイなー。
口きかない人が増えて、ストレスは溜まるし、
好きなあの人に会える日は苦しい。
体調は、ますます悪くなるばかりだ。
嫉妬もすごい。
どんな女も、あの人に近づいてほしくない。
可愛い子は、いいな。
あの人の好みになれたらな。
でも、よく考えると、私にも容姿の好みがあって、
目が細すぎる人には興味持てない、って事がわかった。
しん坊さん、カンペイ、波田陽区、職場のS村さん、とか。
ごめんなさい。
私、勝手だね。
「…我、○十にして心を動かさず。」
確かにそうなんだけど、そうでもなくて、イライラするよ。
ただの嫌なヤツだと、思われてるんだろうな。
それでも、ポーカーフェイスの私は、
今日も、モーゼのそばを、避ける事なく通り過ぎる。
何て、嫌なヤツなんだろう。