「ダンナの飲み会の日で、よろしく。」
彼女と、夜のカフェに行くのは、やぶさかではないのだが、
日程調整を、私ではなく、
ダンナ中心で考えている事に、多少イラッとしつつ、
私は、彼女の趣味であるハンドメイドの販売会場に赴いた。
義理でもなく、気を遣うでもなく、
ただ何かを、記念に買おうと思っていた。
しかし、残っていた作品の中に、欲しい物はみつからず、
迷った末に、マシな2点を購入した。(笑)
後日、私が作品を見に行ったのを、
人伝てに知った彼女は、感想を求めてきた。
夜のカフェの件で、イラッとしていた私は、
彼女に、ちょっとイジワルをしたくなった。
今までは、良いところだけ褒めていたのだ。
作品について、より細かい指摘を、
メールではなく、長い手紙にして送った。
すると、今までと違う間が空いたのだ。
怒ったのだろうか。
「本当の事言われて、傷ついてんじゃねーよ。」
そう勝手に思い込んで、腹が立ってきた。
私は、そのモヤモヤを、本人に確認せず、
海外にいる友人に、意見を求めた。
「どう思う?」
しかしそれは、友人を失う事に、ビビっているのではない。
「どうでもいいよね?」という意味だ。
実は私は、この時、カフェに行く事が、
面倒になっていたのである。
「これで、行かなくてすむ。」 そう思ってしまった。
最後のメールになってもいいと思い、
思った事を正直に書いてしまった事を詫び、
「夜のカフェは、ご主人と一緒に行ってください。」とつけくわえた。
これで解放された。
ところが、しばらくして、彼女から手紙が届いた。
「怒ってないよ。」
別な事で、反応に時間がかかっていたようである。
「えっ。」
私は次の日、通勤中に、腹痛と吐き気をもよおし、
家に引き返したのである。
その症状は、たまに起こる、ストレスによるもののように感じた。
“カフェに行かねばならない”という約束が、
私を縛りつけた。
月日を空けずに、同じ場所に行く気がしない。
そこで、あまりお金を使いたくない。
なのに私は、事が決まると、自ら色々手配してしまうのだ。
相手の希望を、受け入れる努力をしてしまう。
「断れない」んじゃない。
「断りたくない」のだ。
相手のモチベーションを、下げたくない。
でも、私は、モチベーションを保つのに疲れてしまう。
それが、数少ない大切な友人であっても。
行けば行ったで、楽しいのは分かっているのに。
「ダンナに合わせる」なんてイラッとした、と伝えたら、
「本当だ。」と、素直に受けとめて、撤回してくれた。
作品のダメ出しにも怒らない。
しかし、やりたい事は、どんどん言ってくる。(笑)
これが、性格のいい女の落とし穴だ。
言わなきゃ分からん人間もいるのだ。
そういう人は、言われても、
きずつくんじゃなくて、きがつくだけなんだよ。
たまには、人を傷つける勇気を持とう。
しかし、人と仲良くする事が、
こんなにしんどいのは、なぜだっ!?
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