夕食に選んだレストラン「ニニヌプリ」には、
循環バスを使わず、屋内通路を歩いて行く事にした。
これが、思ったより遠かったのだが、
透明チューブの通路からは、野生の鹿を見る事ができた。
PM17:30のオープンには、少し遅れたものの、
空席はまだあり、
「制限時間、90分で。」と言われたが、
結局、1時間くらいしかいなかった。
思っていたより高級感が無く、
子連れやグループが多いので、
合宿所の食堂か、ファミレスのごとし。
外も暗くて、よく見えないので、
リゾート感も味わえず。
肉フェスをやっていたので、
和牛料理を、3皿食らう。
3900円のビュッフェだったのだが、
ツアー込みの2500円クーポンに、
自腹で足してこれでは、高い気がする。
連れは、大浴場に行かないと言うので、
レストランで解散。
私は1人、ここからバスで、
ミナミナビーチ(屋内プール)へ向かう。
水陸両用のヨガウェアを、持って来ていたので、
何が何でも、プールに入りたかった。
プールを目の前にしたのは、営業終了の30分前。
ちょうど、人工波が立っていた。
これは、非常にラッキーな事なのであるが、
津波のようで、恐くて入れない。
浮き輪類は、全て有料なので借りず。
ようやく、真ん中辺りの、プラスチックのロープまでたどりつき、
プカプカ浮くだけ。
恐くて、手が離せない。
波が止まってから、プールの横幅だけ、平泳ぎして終わり。
時計の場所を、スタッフに聞いていたが、
メガネが無いと、時計そのものが探せず、
その為、ゆっくりできなかった。
ヨガウェアのまま、大浴場へ行けるので、
露天風呂をめざして移動する。
露天風呂の、目の前の芝生に、
何やら、奇妙な動きをする白い物体が見えた。
もちろん、それも、よく見えないので、
近くにいた人に、
「あれは、何ですか? ブキミですよね。」
「ロボットみたいですよ。」
「どんな形してますか?」
「掃除ロボットみたいな…。」
もしそれが、不審者や野生動物の監視用なら、
私の裸も、見られてるんじゃないのか???
しかし、ババァは、そんな事、気にしない。
翌朝、雲海テラスへ行く、ゴンドラ乗り場までの遊歩道を、
チェックしておかなければならない。
始発のバスに乗るより、歩いた方が早いからだ。
早々に、風呂を出て、
早朝ルートの通過点でもある施設、
「水の教会」に寄ってみる。
ここは、朝食ビュッフェのレストラン「ハル」と、
ほぼ同じ場所にある。
有名建築家の設計で、
写真で見たら綺麗だったので、期待していたのだが、
まず、教会へ向かう遊歩道が、暗過ぎて恐い。
肝だめしかと思ったぜ。
内部も、十字架だけに照明が当たり、
他は、ほとんど見えず。
「静かにしてください。」と、わざわざ書かなくても、
何の感想も無い。
ただただ、ブキミでビミョーだった。
ここからホテルへは、屋内通路で戻った。
これで、確認OK。
しかし翌朝、そのルートを逆に行くはずだったのに、
ホテル側にいたスタッフに、
「『ハル』がオープン前なので、外の遊歩道をご案内しています。」
と言われたのだ。
私は、電話で問合せした時のスタッフにも、
前日の夜に確認したスタッフからも、
「屋内通路は、早朝から通れる。」と聞いていたのに!!
この時、AM3:30。
一刻も早く、ゴンドラ乗り場に到着する事しか、頭になかった私は、
珍しく逆らわずに、外を歩き始めた。
しばらくすると、並行して、
屋内通路を歩いている人がいるではないか。
チクショー!!
このイライラが、かき消されるほど、
「ハル」から先の遊歩道は、恐いのだ。
入口も真っ暗。
わずかな灯りが、点々とあるだけで、
足元に木の階段があっても、全く見えない。
夜は野生動物が出るからバスを利用しろ、と言っておいて、
早朝は歩いた方が早い、と勧めるのは、矛盾してないか?
同じ暗さで、熊は出ないのか?
懐中電灯を持って来ていて、正解だった。
ノロノロ歩く連れを置き去りにして、どんどん先に行った。
たまに立ち止まり、振り返って、
連れを懐中電灯で照らす、のくり返しだ。
ゴンドラ乗り場には、AM3:45頃に着いた。
すでに、並んでいる人達はいたが、気になるほどではない。
しばらくすると、後方は長蛇の列になった。
AM4:30に、運行開始のゴンドラだったが、
AM4:10に、列が動き始めた。
JTB旅行客の優先レーンも、
口コミほど、先へ行く人はなく、
それほど待たずに、ゴンドラに乗る事ができた。
「やっぱり、私、持ってる!!」
週末なのに、この早さで、
雲海テラスに到着できるなんて、ラッキー。
防寒も、ヒートテックのインナーを上下、
長袖シャツにパーカー、ウルトラライトダウンで、
地上1088mでも快適。
何度来ても、見られない人もいるのに、
初めて来た私の目の前には、幻想的な雲海が…。
この日の、スタッフブログによると、
最適なトマム産の雲海が発生したとあり、
現地でも、スタッフが、
「日の出と雲海が同時に見られるなんて、滅多にないんですよ。」
と言っていた。
赤い太陽も美しいが、個人的には、
夜明け前の、薄暗い雲海の方が好きかも。
山の上には、色々施設があり、
人が並んでいて、あきらめたものもあるが、
「クラウドプール」という、雲の形をした、
崖っぷちにあるアスレチックに、よじ登った。
網目の上でバランスがとれず、倒れそうになる。
這いつくばって先端まで行ったが、
何を見たのか覚えていない。
振り返って、連れに写真を撮らせただけ。(笑)
目元イケメンの、若い父親と目が合い、
「恐いですよね。バランスとれなくて。子供の方が平気で歩いてるし。」
と、思わずボヤく。
私はこの時、ある事を感慨深く思っていた。
大人になるとダメだな。
もっと楽しむはずだったのに、
プールの波は恐い、暗い遊歩道は恐い、アスレチックも恐い。
ミッションばかり気にして、写真ばかり撮って、
せっかくの旅行を、楽しめていない。
雲海テラスで、
トマムの施設のフィギュアが出て来るガチャをやったら、
欲しかった「雲海テラス」はおろか、
全く思い出にはならない、
冬の「アイスヴィレッジ」のフィギュアが出た。
ジンギスカンとこれだけは、ガッカリした。
ゴンドラを降り、バスで「ハル」へ向かおうとしたら、
運転手が、「オープン前の『ハル』には停まらない。」と言う。
しかたなく歩く事にしたが、来た道が分からず、
バス通りに出てしまった。
広い道を行くと、かえって遠回りになる。
迷っていたら、ちょうどバスが来て、
運転手が声をかけてくれた。
「『ハル』に行きたいんです。」
「反対車線で待ってて。バスが来るから。」
どうやら、道の途中でも乗せてくれるらしい。
ヒッチハイクできるとは思わなかったよ。
あのまま、別な道を探していたら、
敷地内で遭難するところだった。(マジで。)
「ハル」に着くと、ちょうどいい時間で、
待っている人も少ない。
オープンするとすぐに、
奥の窓際カウンターに案内された。
トマムの朝食ビュッフェのオススメは、フレンチトースト。
写真を撮っていて、冷めてしまったので、
もう一皿、温かいのを食べた。
何気なく取った明太子が、
苦くなくて、すごく美味しい。
これを、小樽の白飯にのせて食べたら、
さぞかし美味かろう!!
朝食は手短に済ませる人が多かったので、
私達は、昨夜の「ニニヌプリ」より長居した。
本当に、星野リゾートの朝食ビュッフェは良かった!!
後は、出発のAM10:00まで、
ホテル前の、広くてのどかなファームを散策するだけだ。
連れは、牛や羊を、近くで見て大喜び。
家に戻ってから、連れの靴の裏を見たら、
生態系が崩れるんじゃないかと思うくらい、
トマムの草や土、小さな虫がくっついていた。
これでよく、違和感なく歩いていたものだ。
それぐらい、楽しんでくれたならいいけど。
ファームの日陰の草が、
朝露で濡れていたので、靴下にしみた。
前夜、少ししか履かなかった靴下に、履き替えた。
持って来た物は、ほぼ使用したが、
日数より、多めに用意しておいて良かった。
トマムを後にして、とかち帯広空港に向かう途中、
「六花亭」に寄る。
ミッション⑤
マルセイバターサンド発送と、
その他のお菓子やグッズを買う。
ここは、時間が足りなかった。
連れに、発送手続きを任せ、
私は、決めていた物を、どんどんカゴに放り込んだ。
最初の店員は、言った個数の菓子折を間違えて、
そのまま精算した。
別な店員は、精算し忘れた商品があったと、
レシートを2枚にした。
ここでしか食べられないバターサンドアイスは、
外に出て、あわてて食べた。
とかち帯広空港は、ちっちゃい。
手荷物検査をした後は、すぐにベンチ。
羽田空港とは大違いだ。(Vol.1を参照。)
帰りのJALは、着陸時に、車輪に鳥を巻き込み、
自走不能になった為、機内で、1時間以上待たされた。
バスで、ターミナルに移動する事になったが、
ドラマ「ナイスフライト」を見ていた私は、
バスの中から、様々な仕事現場が見られたので、
これも又、悪くなかった。
おばちゃんバスガイドが、
車中で、何度も言っていた。
「お客さん、こんなに全部晴れるなんて、滅多にないですよ。
1日は、台風か雨ですよ。」
ツアー中、全日晴天で、本当にラッキーだった。
天候は、旅の印象を左右する。
買いたい物は買え、食べたい物は食べられ、
時計から蒸気は吹き出し、プールには波。
長時間待つ事なく、雲海も見られた。
つまらなさそうな態度の連れでも、いなかったら、
今回のミッションは、達成できなかっただろう。
あらかじめ調べていった事は、とても役に立った。
口コミは、悪口ばかり書いてるヤツの言う事は、信じるな。
物事は、良いところも悪いところもある。
それを楽しんでいる人のアドバイスを、参考にせよ。
人によって、目的意識が違う。
期待し過ぎなければ、十分楽しめる。
何事も、早めに行動。
そして、美味しい物を食べろ。
それだけで、幸せに気分になる。
あれから、旅行パンフレットが、何度か届いたが、
行きたいコースは無し。
もう一度、行きたいと思えるのは、北海道だけ。
広くて、美味しくて、奥が深い!!
新しいキャリーケース、又、使いたくなる。
旅行後、思っていたより、疲れを感じなかったのは、
家事や仕事じゃなかったせいか。
しかし、今の私には、
心身共に、3泊4日がちょうどいい。
結局、
「私は、旅人にはなれない。」
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