父は、膝が痛くなったので、杖を買った。
高血圧の母は、ますます不安になった。
母は、電話の向こうで、つぶやいた。
「お父さんが、いなくなったら、生きていけない。後を追うかもしれない。」
「えっ、お父さんが死んだら、自殺するの?」
「弱って、すぐに死ぬかも…。」
「〇〇がいないと、生きていけない。」
若い女の子が言っても、イライラするような事を、
年寄りが言うので、ゾッとした。
両親の事は、大切に思っているが、
これでは、先が思いやられる。
気が重くなった。
父は、客観的でポジティブ。
周りに迷惑かけないように、
自分でマッサージをしたり、健康管理している。
母は、血圧を計るたびに、数値にとらわれ、
イライラしながら、何度も計り直している。
買い物でモメる
2人はある日、カットスイカを買おうとした。
膝が痛い父は、「持ちたくない。」と言った。
結局、小玉スイカを買い、母が持って帰った。
後日、母は、その事を不満気に、私に話した。
父の膝は心配でも、スイカは持ちたくない。
矛盾している。(笑)
つまり母は、父が心配というよりも、
父が、どうかなった時の、自分が心配なのである。
末っ子気質で、自分の事しか考えていない。
私が、それを指摘すると、
「私だって、首が痛いのよ!」と、怒っていた。
とても「生きていけない」とは、思えない態度だ。(笑)
父は父で、ペットボトルのお茶を買ってあげたら、
「重くなる。」と言うし。
いくら何でも、ペットボトルぐらい持てるだろう。(笑)
極端だなぁ。
薬が効いて、杖ついてないくせに。
結局、母は、
「年寄りくさいから、持ちたくない。」と言っていたリュックを、買うはめになり、
買い物に行く時は、空のリュックを、父が背負い、
帰りは、母が背負っているらしい。
母が、ブツブツ言っている様子が、目に浮かぶ。
人は、年を取ると、ますます自分勝手になる。
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