チョット前、占いのカテゴリーで湯川遥菜さん、後藤健二の姓名判断を書きました。チョット不謹慎だったなぁーと思っておりました。
姓名判断では余り良い運の流れではありませんでしたが、それよりも前に交渉の対応も根本から間違っているなぁーと感じておりました。
イスラム国は間違いなくテロリスト集団です。でも、その前に宗教国なのです。人質返還の交渉するのであれば、テロリストとしてではなく宗教者として交渉すべきだと私は思っていました。
イスラム教の信条は「目には目を、歯に歯を」。その続きに「交渉出来るならそれに越したことがない」とか何とか続くみたいですが、それは読む者の考え方次第です。基本は「目には目を、歯には歯を。悪には悪を」です。
イスラム国に捕虜となっていたヨルダン国の戦闘機パイロットは、空爆でイスラム国を攻撃しています。イスラム国の人々を空爆で殺している訳です。同胞を殺した者をイスラム国が許す訳ないのです。彼らはテロリストである前に宗教者なのですから。
ヨルダン国が後藤健二さんの交渉で、「人質になっているヨルダン国のパイロットの生存を証明せよ」と発言。私は「何て馬鹿な事言うのだ。これでは後藤さんは助けられないぞ」と思いました。
宗教者は有言実行するものです。助ける可能性が殆どないパイロットの名を出せば、話をややこしくさせるだけ。既に処刑されていたのですから、生存の証明なんか勿論出来ない。これで後藤さんの運命は決まった様なものです。
「目には目を。歯には歯を」。イスラム国を空爆した時点でパイロットの身柄は、交渉の余地は無い。処刑以外無い。それが「目には目を。歯には歯を」の筈。イスラム国が解放する訳ないのです。それがイスラム教の解釈の一つなのですから。
湯川遥菜さんの場合は、民間軍事会社の設立を考えていた。勿論、イスラム国に敵対するための組織です。だからイスラム国も許す道理は無い、しかし、その民間軍事会社は機能する前だった。湯川さんはイスラム国を攻撃する前。イスラム国の人間を殺していない。
それなら許すつもりは無いが、「日本が支援金として出した240億円くれるなら考えてもいいよ」的に交渉してきたと思われます。「試しに言ってみっか」的に。
故に最初の期限切れで処刑された訳です。民間軍事会社設立は個人的にイスラム国に敵対する意思表示です。攻撃前であっても許されない。だから最初の約束通りに処刑した。宗教者であるなら当たり前の考えであり、行動だったと思います。
しかし後藤健二さんのケースは違います。彼はジャーナリスト。イスラム国へは直接敵対している訳ではない。湯川さんを助けに来ただけ。敵の支援国の人間ではあるが、敵対しないのであれば積極的に殺す事はなかった筈です。
昨年に後藤さんの妻に身代金22億円を請求して来たそうですが、その時点で日本政府は秘密裏に行動・交渉し、後藤さんを助けられたと思います。何故決裂したのかは不明ですが、その時どの様に交渉したのかが問題ですね。
「テロには屈しない」との信念が有ったのかも知れませんが、宗教者と認識して交渉に当たっていたら、助かっていた可能性が高かったと私は思います。それが失敗したのは悔やまれます。
そしてイスラム国から、自爆テロ首謀者の女性死刑囚と後藤さんの交換が提示された。これは最後のチャンスです。それなのにパイロットの名を出した。
自爆テロの女性はヨルダン国の人間を50人以上殺した首謀者です。殺された者の家族から見たら許すべき人間ではない。その気持ちは分かります。しかし今は生きている人間が大事です。
イスラム国が後藤さんの名を出し、交渉に応じる姿勢を見せた。容易い交渉だとした。そしてヨルダン国の境界線まで後藤さんの身柄を移していた。
助けるべき命であり、助かるべき命だったと思います。宗教者としての交渉であるならです。
それなのにヨルダン国はイスラム教の真髄を忘れた。テロリストとして相手を見ていた。だからパイロットの名を出したと思います。宗教者として考えていたなら結果は分かっていた筈なのにです。
せめて日本政府に宗教に詳しい者がいて、ヨルダン国と密にシュミレーションしていて交渉に当たっていたら、後藤さんだけは助けられたと思います。それが非常に残念です。
それと安倍首相。もうちょっと湯川さん、後藤さんを配慮して2億ドルの支援を表明しなかったらと思いますね。それも重ねて残念です。
最後にシリアに渡ろうとしたジャーナリストを止め、外務省がそのジャーナリストのパスポートを剥奪したニュースがありました。私は当然だと思います。「報道の自由」の前に人命です。こんな状況になってるのに調子こいてシリアに渡ろうなんて、日本の国民に対しての迷惑行為です。私は外務省の判断は正しいと思います。
最近、宗教テロが頻発していますが、テロ対策前に相手の宗教を知る事が大切だと思います。それが分からないのであれば、何の対策も出来ないと思います。
その点を重々考慮して対応に当たって頂きたいと思いますね。
ではでは。
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