続きます。
高良大社のウキペディアで一番の注目点は豊比売命。別名・豊玉姫に高良玉垂命の妻神との説もあること。
その説が正しいのであれば、高良玉垂命は彦火火出見命。つまり山幸彦となります。そう考えると仙台の亀岡八幡宮の境内に高良玉垂神社が鎮座している理由が見えて来ました。
山幸彦と言えば古事記の「海幸彦・山幸彦」ストーリーです。
簡単に説明すると、山幸彦が兄の海幸彦から釣針を借りて釣りに出かけだ。何かが掛ったが、糸が切れて釣針をロストしてしまう。
怒る海幸彦。山幸彦は自分の剣を潰して1000本の釣針を作り海幸彦に渡す。海幸彦はそれを受け取らず、自分の釣針を返せと言う。
困っている山幸彦の前に塩稚稚が現れ、綿津見神宮へ行くように言われる。
綿津見神宮では大綿津見神に、尊い天津神・瓊瓊杵尊の息子である山幸彦は歓待される。娘の豊玉姫にも好意を寄せられ、二人は結婚する。そして3年の年月が過ぎる。
山幸彦は海幸彦の釣針を探しに来たことを思い出し、その事で憂う。
その話を聞いた大綿津見神は鯛の喉に引っかかっていた釣針を見つける。
大綿津見神はその釣針と共にシオミチの珠、シオヒの珠を山幸彦に与え、呪文を言いながら海幸彦に渡す様伝える。その通りにしたら海幸彦は落ちぶれ、山幸彦に恭順するようになる。
暫くして綿津見神宮から豊玉姫が山幸彦の元にやって来る。彼女は妊娠していた。天津神の子を海中で産むわけにはいかないとの理由で、小屋を建ててその中で産もうとする。「絶対に中を覗くな」と言って。
しかし、山幸彦は中を覗いてしまう。小屋の中ではワニザメの姿をした豊玉姫がのた打ち回って出産中だった。
豊玉姫は本来の自分の姿を見られたのを恥じて、産んだ子(ウカヤフキアエズ)を置いて海に帰ってしまう。
それでも産んだ我が子を心配する豊玉姫は妹の玉依姫を遣わし、ウカヤフキアエズを養育させる。その後、玉依姫は成長した甥のウカヤフキアエズと結婚する。
結構要約しましたが、こんな感じです。この話、お気付きになられた方もいるでしょうけど、昔話の「浦島太郎」のモデルになっています。
これで「高良」はやはり「亀の甲羅」なのではとの考えが浮かびます。
亀は竜宮の使いですし、亀の上に立つ豊玉姫の描写もある。
「高良」は大綿津見神、豊玉姫、玉依姫の住まう綿津見神宮を示しているのではないか。
「高良」の地名、更には高良姓が残っているのは琉球。つまり沖縄です。沖縄が竜宮城である綿津見神宮なのではないか。
続く。