続きます。
悩んでいる自分の墓に付いても質問しました。どんなことがあっても親と一緒の墓には入りたくなかったので。
臨床心理士の先生は「〇〇さんが親の墓に入らないのなら、墓終いするしかないですよ」と。
「その墓には今、死産した甥だけが入っています。弟が墓を引き継ぐと思います」と私。
更に「その墓は無縁仏の墓を暴いてスペースを造った縁起が悪い墓である事。そして私の家系は平家なので浄土宗なのだけど、家系の永井尚長が徳川家綱の法事奉行をした時、同じ法事奉行の内藤忠勝に増上寺の中で刺殺されています。浄土宗は敵になるのでは」と伝えた。
続けて芝の増上寺は浄土宗の総本山です。その中で私の家系の者が殺された。それなのにそのまま浄土宗で良いのか。永井宗家の永井直勝は曹洞宗の永井寺に墓を持っている。曹洞宗に改宗している。それなのにそのまま浄土宗で良いのかと。
先生は「ええっ」とまたまた驚きの声。「浄土宗の拠点の増上寺の中で亡くなるなんて」っと言って絶句した。もう臨床心理士に対する質問じゃなが、その因果、普通じゃないのは分かったらしい。。
長田忠敬は源氏からも平家からも恨まれている。だから宗家の永井直勝は曹洞宗に改宗した。その4代目の永井尚長は増上寺で殺された。そう簡単に改宗して良いものか。
此処まで来ると歴史通の先生も黙るしかなかった。
更に財産を放棄して家を出たい相談もした。今は私一人で住んでいるが、親の生霊が居るようで嫌なのだ。何か息苦しい。仙台と言う街も好きになれないし。
私は「女川町の復興住宅は家賃5000円台で入居できるみたいです。2DKの平屋の戸建てもあります。ここに入りたいと思っています」。
先生は「何も女川に行かなくても。財産を放棄するなら生活保護が受けられる。仙台で生活保護を受けて生活出来るよ」と。
女川町は東日本大震災で一番被害があった町です。14.8メートルの方さの津波が町を襲った。9割に当たる3900棟の家屋が津波の被害に遭った。死者・行方不明者は800人を超えた。
そんなに町で独りで暮らす。精神面で影響を受ける。先生はそう思ったのでしょう。
でも私にとってはだからこそ良いのではないかと思える。今の私に似ている。悲しみに満ちた町なら、私の苦しみなど色褪せると思えて。
しかも女川町がある牡鹿半島は私と因縁がある鬼渡神の神社が6社ある。隣の南三陸町には2社。何か呼ばれている感じがしているのだ。募集している女川の平屋の復興住宅の隣には二渡神社もあるし。
先生は「墓は〇〇さんなら良い答えが見つけられると思いますよ」と語った。
前回、先生は私を一目見て「親に虐待されて来たでしょ」と言い当てた。更に生活保護を勧めて来た。親に虐待された子は生きられない。その考えがあるようだ。私もそんな気がしてきた。
私も58歳なのである。サラリーマンならもう定年の歳だ。働くのは無理だと判断されたみたいだ。それだけ私の鬱病は深いのだろう。
考えてみたら私の人生、何をやってもダメだった。自分もダメだし、自分が入った会社もダメだった。近寄る者も私に禍を齎す者ばかり。それ以上に分かり切った失敗を繰り返す親や親族がダメだった。だから私は全てから逃げたかったのだ。
自殺者は皆、逃げたかった人達だと思う。そしてどこにも逃げ場が無く、黄泉の国に逃げたのだ。
自殺するよりは生活保護を受けて独りで生きた方が良いと思うが、禍を撒き散らす者からは離れた方が良い。私は仙台からは離れたい。
どうしたもんか色々悩む。先生も私の悩みには十分には応えられず励ますだけだった。そりゃ、こんな相談を臨床心理士に相談する方が間違っているのだ。
だけど私は励まして貰った経験が殆ど無い。励まして貰っただけでも大変嬉しい。それだけでも生きる力になる。
それが欲しかったから「こころの健康相談会」に行きたかったのだ。
先生は「色々勉強になりました。また来てください」と言ってくれた。私も「心が軽くなりました。また来ますと」伝えた。この先生は私の人生では滅多に会えない賢人に思えた。
心の優しい人と接するのは鬱病には良薬だ。私は目的を達した。先生との会話は心を癒してくれた。
ただ、それだけでは鬱病は治らない。薬も一時凌ぎ。治すには行動が必要。そこまでに持っていくのは大変だ。何かを掴まなければ。
ではでは。