ELLの足跡

人は最後は一人だという・・・でも、・・・今は妻が傍にいてくれる・・・

光るシルク!・・・暗闇の中、緑色に浮かび上がる十二単

2014-04-08 | トーションレース&繊維資材



昨夕の夕刊を見ていて、俄然目を引かれたページが・・・

蛍光色のピンク・グリンに・・・何々?と

私にとって、本当に衝撃的な紙面でした・・・


それは、遺伝子を組み替えた蚕から作られた絹糸で創られた着物とドレス。

衰退の一途をたどっていた養蚕業の起死回生の一手になるかもしれない画期的なことやと思います。


今朝は、この記事を紹介してみようと思います。

~以下、4月7日読売新聞夕刊より抜粋~

遺伝子組み換えカイコの繭
緑色はクラゲ、ピンク色はサンゴ由来の遺伝子組み換え
カイコの繭(茨城県つくば市の農業生物資源研究所で)

遺伝子組み換えカイコからできた「光る絹糸」で作られた十二単。
クラゲの遺伝子が組み込まれ、青色光などを当てると緑色に光る。
右奥はサンゴの遺伝子を組み込んだカイコから作ったシルクドレス
(農業生物資源研究所で)
「光る絹糸」で創られた十二単&ドレス
 光るシルク 未来紡ぐ

 暗闇の中、シルクの十二単が緑色に浮かび上がる。光る絹糸は、世界で初めてクラゲの遺伝子を組み込んだ「遺伝子組み換えカイコ」から作られた。ピンクの花をあしらったウェディングドレスは、サンゴの遺伝子が組み込まれたカイコの絹糸から。いずれも独立行政法人「農業生物資源研究所」(茨城県つくば市)が開発したものだ。

 紀元前から飼育され、繭からとれる美しく、強い絹糸で人類を魅了してきたカイコ。今、研究開発により、新たなシルクの世界が生み出されている。

 「うちらが生き残るには、これだと思った」。白衣にマスクの完全防備でカイコに人工飼料のエサやりをする酒井昌三さん(81)は養蚕歴60年。遺伝子組み換えカイコを目の当たりにした衝撃をこう話す。ピーク時に全国に220万個あった養蚕農家は、化学繊維や外国産シルクに押され、現在約600戸。うち4割は群馬県に残る。

 遺伝子組み換えカイコは今年2月、農林水産省から試験飼育が認められ、酒井さんら農家5戸で作る「前橋遺伝子組み換えカイコ飼育組合」は来夏にも桑畑での実用飼育を目指している。

遺伝子組み換えカイコの世話をする酒井さん(右から2人目)ら。
JAの古い建物を改修した閉鎖型施設で作業している(前橋市で)
飼育されてきたカイコは成虫になっても飛べないため、生態系への影響がないと判断されたという。

 安全性が確認され、全国の農家で量産できるようになれば、クラゲなどの遺伝子を組み込んだ高機能絹糸だけでなく、再生医療や化粧品の素材での利用拡大も期待されている。

 かつて日本の養蚕業の象徴だった富岡製糸場は今夏、世界文化遺産への登録を目指す。
 「富岡製糸場は養蚕農家の子供にとってあこがれの場所。世界遺産と遺伝子組み換えカイコを『お蚕さま』の復活につなげたい」と話す酒井さん。明治時代、富岡製糸場で欧米列強に追いついた挑戦者の心意気は、今も息づいている。

写真と文 青山謙太郎
(2月14日から4月1日に撮影)


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