ヌマンタの書斎

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次世代戦闘機 その三

2024-11-13 13:47:49 | 社会・政治・一般

軍事力とは相対的なものだ。

アメリカのF35は第五世代の最新鋭戦闘機だが、第三世界のテロリスト相手にはオーバースペックだ。だからアメリカは敢えてプロペラ攻撃機を開発して、その対応に当たる。世界中の国々がジェット戦闘機を持っている訳ではない現実を考えれば妥当な戦法だと思う。

では翻って日本周辺の潜在的敵国の戦力、とりわけ制空権を握る為の戦闘機はどの程度のものだろうか。なお、本来は最大の潜在的敵国であるアメリカは省きます。現状、逆らえる相手ではありませんから。

極東アジアで最大の航空戦力を誇る共産シナは1200機を超える戦闘機を保有しています。その主体は第三世代のJ9(mig21)で現在は徐々に第四世代のJ11(Su27)J10(国産)へ移行している。更に第五世代戦闘機としてJ20が登場しているが、数は少ない。

まさに圧倒的な戦力であり、極東といわずトルコやインドを含めても最大の航空戦力を持つ。日本の戦闘機の総数300機とその戦力差は圧倒的だ。だがこの戦力差はあまり意味がない。何故なら共産シナは周囲を敵国で囲まれている。度々局地的戦闘が起きるインドとは国境を巡り争いが絶えない。また国内のイスラム教徒を迫害しているため中央アジアの国々に隙を見せるわけにはいかない。

現在は友好的関係であるロシアとも、黒竜江周辺で武力紛争が幾度も起きている。血の兄弟だと称する北コリアも油断できない。実際シナ陸軍の最新鋭部隊を常に満州に配置している。そして侵攻を宣言している台湾である。1200機の戦闘機を全て同時に投入することは出来ない。

台湾の軍事力は相対的に小さいが、東南アジアでも屈指の軍事力を持ち、空軍は第四世代の戦闘機を揃えている。そして台湾の背後には日本とアメリカがいる。もし日本の戦闘機と交戦に及ぶとなれば、その第一の可能性は台湾空域である。

仮にシナ空軍が戦闘機の4割を投入となると500機あまりであろう。しかし、戦闘機の稼働率は10割はあり得ず、シナでも4割に達するかどうかであろう。ちなみに日本は7割を超えるようだが、これはメンテナンス技術に優れた日本ならではの特異な数値。

シナの戦闘機の稼働率はあまり良くない。これはエンジンの問題である。ロシアから直輸入した戦闘機用エンジンは優秀だが数が少ない。シナの国産エンジンは数こそ多いが故障が多く、しかも耐久性能が低い。同じ機体でもロシア製エンジン搭載機と、シナの国産エンジン搭載機では別性能とまで言われている。

それに加えて電子兵装の技術的遅れは、既にタイ空軍との演習で明らかだ。まして最新の電子兵装を備える日本の戦闘機との格差は明白だと思う。ただ日本の場合、米軍の救援を前提とした兵站計画なので、それが難点でもある。

で、F35Aが100機も必要なのか。軽空母に搭載される予定のF35Bも加味すれば、明らかにオーバースペックだと思う。他にも900機余りの戦闘機を備えるロシアや、何時牙をむくか分からない南コリアの問題もあるが、それにしたって第五世代の戦闘機が多すぎる。ヴァージョンアップ費用や日常的なメンテナンス費用を考えれば、むしろ第四世代の戦闘機を整備したほうが現実的だと思うのです。

ましてや第六世代戦闘機は早すぎる(次回がラストです)。

コメント
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