「開く」の反対は「閉じる」である。「膨らむ」の反対は「凋む」である。「始まる」の反対は「終わる」である。日が「昇って」日は「沈む」。昇った日は沈む。
ものはAからBへ移行していく。順次移行していく。定位置を保てないか、保つことに意義を見出していない。朝顔の花はどうだろう。夕顔の花はどうだろう。
ゆっくり開いたら、ゆっくり閉じるのだろうか。ゆっくり生まれてきたものは、ゆっくり死んで行くのだろうか。ゆっくり昇った日はゆっくり沈むのだろうか。
その間に、移行していく間に、あることが成就していく。成就していくに違いない。しかし、それに気付かない。気付かない場合が多い。気付かない方がいいのかもしれない。
最高値と最低値の間に膨らみが出来ている。この膨らみに次へのエネルギーが充満するのだ。動いて行く。動かしていく。つまり、繰り返して行くのだ。
開くと閉じるが。始まると終わるが。昇ると沈むが。生まれると死ぬが繰り返されて行くのだ。運動が繰り返されて行くのだ。二つの動作の間にある膨らみにエネルギーが充満する。これで成就なのだ。