泳がす
2008-01-13 | 事例
Lは不気味でたまりません。
2年前に7億の債権がサービサーに譲渡されました。
「お会いして今後のことを相談したいですが。」
当初2度会ったばかりで、その後何の話し合いも無く訴状を
起して債務名義を取っています。そして其れ以後は電話すら
ありません。何故2年間も、何も言って来ないだろうかと
疑問と云うより不気味です。
年商は12億くらいでしたが、銀行債務は18億ありました。
仕入先には迷惑をかけずに、営業面は別会社に切り替えました。
銀行債務も当初は6行ありましたが、何れもサービサーに
譲渡されて今残っているのは2行です。一行は遠い九州の
土地が担保で其のの売却に手間取っていました。
漸く売却が済んだから解決も間近いでしょう。
但し残るメイン銀行はさんざん揉めました。
保証人では無い息子の土地を売って弁済もしましたが、
銀行は承知しません。折も悪く、祖父が他界しましたが、
相続人だと云う理由で生命保険すら仮差しをして来ました。
普通ならば売掛金も差押えられるでしょうが、2年ほど前から
仕入先の代表者に 売掛金譲渡の登記をしてあります。
その所為か売掛金は大丈夫でした。
揉めに揉めてから漸くサービサーに譲渡されたのです。
2度目に合ったときサービサーは言いました。
「和解をお望みならば6000万で手を打ちましょう。
それ以下は当方も元が掛かっており出来かねます。」
言葉の裏に何が何でも取ってやろうと云うサービサーの
思惑を感じたのです。
2会社を作って、そっくり部下に預けています。
自分は役員にもなって居りません。裏で若干手伝って
居るものの、表面に出れない物足りなさがあります。
1日も早く先頭に立って働きたいのです。
「先ずこのサービサーを最初に片つけて。」
Lの思惑は外れました。この不気味のサービサーは何を
やってくるか解からず、ひたすら耐えて2年間、表面にも
立たずやって来たのです。
和解したサービサーの中にやはり1年くらい放って置かれた
サービサーがあります。和解の時に、何故もっと早く交渉を
済まさなかったかと不審がるLにサービサーの部長は説明して
くれました。
「私どもは払うべき資産も収入も無い人から無理やり
回収しようなんて思っておりません。しかし、倒産した
人たちの中には何千万、あるいは億以上の資産を隠して居て、
そのくせ払えないと云っている人が少なくありません。
私殿も探偵では有りませんから、そんな実証を直ちに
挙げる事は出来ませんが、時間が経つと、必ず債務者も
隠し切れずにボロを出し手来ます。其の見極めが出来るまで、
何もせず放っておくことが我々回収をする者のコツです。」
泳がして隙を見せれば襲い掛かる、此れがサービサーの
戦法だったのです。
Lにはこの言葉が強烈に焼きついています。Lには資産など
何もも無いから、其れをどう突かれ様が大丈夫です。
しかし第2会社の事は全く債権者には内緒で作ってきました。
今でも社名は違うし、場所も違う、役員も違う、同じ会社とは
思われませんが社名はある程度似て居ます。
其れと働いている人が前の会社のメンバーで仕入れ先・得意先に
ついては全く同じです。Lが其処に帰り咲けば、直ちに今までの
Lの計画は解かってしまいます。
第2会社のことで詐害行為になることは殆どないとは聞いていますが、
けちを付けて若し裁判沙汰などになれば負ける可能性が充分です。
そうで無くても、若しLがこの会社に勤務していることが解かれば
給料の差押など直ぐのことです。Lが此処の代表者に返り咲いたと
わかれば6000万の和解はともかくとして、相当多額な和解金で無いと
和解は不可能でしょう。
しかしLは自分が復帰せねばならなくなってきたのを自覚して居ます。
あれから2年、Lは第1線を離れています。得意先に対しても、仕事に
対しても此れ以上離れて居れば、使い者にならないでしょう。
それに第2会社の社長にした人間が大政奉還が近いと思って仕事に
精を出さなくなってきたのです。社内がたるみつつあるのもわかります。
社員の中にはLの復帰を1日も早くと望んでいる人も少なくありません。
Lはサービサーに泳がせられていると自覚して居ります。
しかし正直、2年も何も無ければ其の緊張感も正直少なくなって
居ります。一方では怖く不気味ですが、ついに第2会社に復帰を
決めました。株主総会まで直ぐです。
さてその後、サービサーはどんな責め方をしてくるのでしょうか。
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2年前に7億の債権がサービサーに譲渡されました。
「お会いして今後のことを相談したいですが。」
当初2度会ったばかりで、その後何の話し合いも無く訴状を
起して債務名義を取っています。そして其れ以後は電話すら
ありません。何故2年間も、何も言って来ないだろうかと
疑問と云うより不気味です。
年商は12億くらいでしたが、銀行債務は18億ありました。
仕入先には迷惑をかけずに、営業面は別会社に切り替えました。
銀行債務も当初は6行ありましたが、何れもサービサーに
譲渡されて今残っているのは2行です。一行は遠い九州の
土地が担保で其のの売却に手間取っていました。
漸く売却が済んだから解決も間近いでしょう。
但し残るメイン銀行はさんざん揉めました。
保証人では無い息子の土地を売って弁済もしましたが、
銀行は承知しません。折も悪く、祖父が他界しましたが、
相続人だと云う理由で生命保険すら仮差しをして来ました。
普通ならば売掛金も差押えられるでしょうが、2年ほど前から
仕入先の代表者に 売掛金譲渡の登記をしてあります。
その所為か売掛金は大丈夫でした。
揉めに揉めてから漸くサービサーに譲渡されたのです。
2度目に合ったときサービサーは言いました。
「和解をお望みならば6000万で手を打ちましょう。
それ以下は当方も元が掛かっており出来かねます。」
言葉の裏に何が何でも取ってやろうと云うサービサーの
思惑を感じたのです。
2会社を作って、そっくり部下に預けています。
自分は役員にもなって居りません。裏で若干手伝って
居るものの、表面に出れない物足りなさがあります。
1日も早く先頭に立って働きたいのです。
「先ずこのサービサーを最初に片つけて。」
Lの思惑は外れました。この不気味のサービサーは何を
やってくるか解からず、ひたすら耐えて2年間、表面にも
立たずやって来たのです。
和解したサービサーの中にやはり1年くらい放って置かれた
サービサーがあります。和解の時に、何故もっと早く交渉を
済まさなかったかと不審がるLにサービサーの部長は説明して
くれました。
「私どもは払うべき資産も収入も無い人から無理やり
回収しようなんて思っておりません。しかし、倒産した
人たちの中には何千万、あるいは億以上の資産を隠して居て、
そのくせ払えないと云っている人が少なくありません。
私殿も探偵では有りませんから、そんな実証を直ちに
挙げる事は出来ませんが、時間が経つと、必ず債務者も
隠し切れずにボロを出し手来ます。其の見極めが出来るまで、
何もせず放っておくことが我々回収をする者のコツです。」
泳がして隙を見せれば襲い掛かる、此れがサービサーの
戦法だったのです。
Lにはこの言葉が強烈に焼きついています。Lには資産など
何もも無いから、其れをどう突かれ様が大丈夫です。
しかし第2会社の事は全く債権者には内緒で作ってきました。
今でも社名は違うし、場所も違う、役員も違う、同じ会社とは
思われませんが社名はある程度似て居ます。
其れと働いている人が前の会社のメンバーで仕入れ先・得意先に
ついては全く同じです。Lが其処に帰り咲けば、直ちに今までの
Lの計画は解かってしまいます。
第2会社のことで詐害行為になることは殆どないとは聞いていますが、
けちを付けて若し裁判沙汰などになれば負ける可能性が充分です。
そうで無くても、若しLがこの会社に勤務していることが解かれば
給料の差押など直ぐのことです。Lが此処の代表者に返り咲いたと
わかれば6000万の和解はともかくとして、相当多額な和解金で無いと
和解は不可能でしょう。
しかしLは自分が復帰せねばならなくなってきたのを自覚して居ます。
あれから2年、Lは第1線を離れています。得意先に対しても、仕事に
対しても此れ以上離れて居れば、使い者にならないでしょう。
それに第2会社の社長にした人間が大政奉還が近いと思って仕事に
精を出さなくなってきたのです。社内がたるみつつあるのもわかります。
社員の中にはLの復帰を1日も早くと望んでいる人も少なくありません。
Lはサービサーに泳がせられていると自覚して居ります。
しかし正直、2年も何も無ければ其の緊張感も正直少なくなって
居ります。一方では怖く不気味ですが、ついに第2会社に復帰を
決めました。株主総会まで直ぐです。
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