明日の朝どうする? 三々五々でお別れしますか? そだねー、いつも春は、そだねー。
朝7時、ガン先輩とヤスにメールを残し、ホテルを出た。
去年同様、天気は申し分ないんだけど、「さあ!何処へいこうか。」とはいかない。
それでも岩手山を拝まないことにはと、開運橋越しの岩手山をカメラに収めた。
あとは、帰巣本能に任せて、西に走るだけだ。
萌黄色の仙岩峠を楽しみにしていたはずなのに、どうだったか、今もって印象がない。
帰り道のテンションじゃあ、ボクの気持ちが芽吹かないってことだ。
休憩のため駐車帯でバイクを降り、安全柵に手を掛けた瞬間、思わずのけぞった!!
なに!マムシだあ?!! もう、ほんとにヤダよ。勘弁してよ。
なにかあ? それで「蛇沢橋」だってかあ・・。冗談じゃねーよ、笑えるかあ!!
オサムちゃん、姫神山は大丈夫? クマよりマムシの方が出る確率高いよ。
小岩井農場、田沢湖、刺巻、角館・・、前走車が次々ハンドル切って道を折れていく。
角館の桧木内川ほど名は知れていないけど、ここの桜並木もいいよ。
国道105号大仙市「道の駅なかせん」の裏手を流れる斉内川。この先で玉川に落ちる。
ここでは、花と川面とそれを愛でる人たちがひとつに調和して、穏やかな風景になる。
免許取りたての頃、盛岡へ向かって走った当時の道が旧道として所々に残っている。
当時から、国道105号は国道というよりも、そこに暮らす人たちの生活道路だった。
好きな道でした。時々、当時の記憶を呼び戻しながら、時間旅行を楽しみます。
特に印象深かったのは、ここにあった大曲市立中山小学校。
当時は廃校になったばかりの木造校舎が残っていて、いい雰囲気を醸していたんです。
ボクの入った小学校にはなかったけど、ボク等の親の世代ですね。二宮さん。
出張の帰り通った時、門柱の前で職場の先輩に撮ってもらった写真、どこかにあるはず。
現道との交差を繰り返しながら時間旅行を続けようとしたけど、なかなか難しい。
一度現道に出た後、その先、旧道への入口を見落としてしまう。
ほんのわずかタイムスリップしただけで、再び現実の世界に引き戻されてしまった。
よくよく考えれば、高速道路もバイパスも今のボクにはあんまり必要ないんだ。
昔走った思い出深い旧道をチンタラ走っているのが、ちょうどいい居場所なんだ。
二日間、ぐるーっと走ってみて、そう感じました。