国道47号山形と宮城の県境。空模様と路面状況は、ここを境に変化する。
去年より路肩の雪の量は多いけれど、裏も表も天候はそれなりにまずまず。
途中、鳴子温泉街に寄り道。
鳴子駅近くの銀行の駐車場をこっそり拝借した。
午前十時の温泉街は、一段落ついたなあ~的な風情が漂う。
鳴子まんじゅうの製造元、西條菓子舗。
一朝一夕では醸しえない老舗の香りは、どこの町を歩いていても何故か感じ取れるものですね。
8個入り650円を二箱、購入しました。
一箱はコン先輩んち、もう一箱はボクんち。
いつの頃からか、自分でも驚くほど、小豆あんこ好きの甘党になった。
個人的な印象ですが、国道4号の入ると、どこか垢抜けた伊達藩の領域感を感じます。
ここ築館町は、シロトリ君の町だ。
今に思えば、一瞬の間の付き合いだったけど、ここを通れば必ず彼が現れる。
築館町の郊外、突然、黒い鳥の群れが上空高く、視界を横切って行った。
一瞬、カラスかと思ったけれど、カラスには出来ない編隊飛行だ。
門外漢にはよく分かりませんが、雁でしょうか。伊豆沼も近いしね。
いつの間にか、岩手山に代わり、ボクの岩手入りを迎えるお山になった栗駒山。
いつか、みんなで登頂しましょうよねえ。
雪道の影響もあり、岩手県との県境まで4時間ほどかかりました。
仙岩越えの岩手入りとは随分趣が違いますが、コン先輩んちまではあと数キロです。
坂の途中の空き地に車を止め、先輩んちのインターホンを押した。
タケシ君の嫁さんと入れ替わりで、コン先輩とキクちゃんに去年十月以来のご挨拶。
身近にコロナ禍を感じながら、お互い無事でよかったね。
お構いなくと言いながら、いつも通り、昼食をごちそうになった。
揚げたての天ぷら、玄人はだしの出汁と返しの味は、お世辞抜きにマジおいしかった。
先に挨拶に来たというカマさんが、自宅から愛子の駅までの16キロを歩いたという話。
カマさんのチャレンジに触発されたけど、カミさんには迷惑かけないようにしないとね。
ガン先輩の古希の話をしたら、オレ等も今年、いや、来年かあ? そんな歳なんだねえ。
空気も栄養になるというキクちゃんに、脇腹の肉を落とす体操を伝授した。
午後一時を目途に帰ろうと一度は腰を上げたけど、結局、二時近くになってしまった。
二代目から引き継いだものに何かと愚痴をこぼすボクに、キクちゃんが金言をくれた。
そうかあ、そういうことだよなあ・・・と頷きながら、帰りの空を眺めていた。
暖かくなったら、また、みんなで集まって一杯やりましょう。
みんなとの縁をボクに作ってくれたのは、コン先輩なんだよなあ・・・
札幌のコン先輩と鶴岡のボクを繋いだのは、岩大ラグビー部。この縁も奇跡だよなあ。
さあ、気を付けて帰ろう。山の向こうも、穏やかでありますように。