秋田県旧大内村(今は由利本荘市)野球場。国道105号沿いの小高い丘陵地にあります。
清々しい静寂さを満喫して、ここから国道107号方面へ南下することに決めました。
この辺りは、標高300~600mのなだらかな起伏が続く笹森丘陵のど真ん中。
木漏れ日の中を走る静かな山道。正面の小屋の奥は閉館となった滝温泉。
昔、「天下の名湯」の看板に導かれ、一度だけ入湯したことがあった。
ここがいい。バイクも一緒に描いちゃおうか・・・。
じーっと風景と向き合う・・・。無理です、ボクの手には負えない。
もっと手近なところで練習しないといけません。気持ちだけじゃあ、手も足も出ない。
目的のひとつは諦めたけど、今日のこの道、のんびり走るだけで十分満足。
緑の光に香りがある・・・ってんですか? ホントはしないけど、してくるような感じ。
国道105号から県道に入り、17キロほどで峠を越えました
眼下の集落は旧東由利町の「道の駅」あたりでしょう。
峠道を下りて山手の方に目をやると、今抜けてきたトンネルの坑口が見えました。
東由利町蔵地区。蔵・・・、ちょっと気を惹く名前でしょう。歴史がありそうです。
小さな集落ですが、昔からの商店があったり、結構、活き活きした感じがします。
食堂があれば昼食でもと思っているところに、「岩館のイチョウ」ですと。
田んぼ道の奥の小さな社叢。小さくても、鄙びていても、凛とした風格ありますねえ。
鳥居の扁額には「諏訪神社」とあります。あの諏訪大社の流れをくむんでしょう、きっと。
ご神木として前面にドーンと構えているのかと思ったけど・・・、イチョウはどこ?
出たあ! 秋田県天然記念物 岩館のイチョウ。
いくつかの幹に分かれたような感じは、鳥海山麓のブナの巨木「あがりこ大王」のよう。
社殿の後方で、静かに控えめに息をしている。
これでは杉木立と社殿の陰に隠れ、正面からは確認できないはずだ。
イチョウの後方は、僅かの畑と丈の低い草地が山際まで広がっていました。
とにかく、静かです。爽やかです。 超・気持ちいい!!
この草、ただの雑草でもなさそうです。もちろん稲じゃない。なんだろ。
風に揺れる緑の波は、湖沼のようにも見えるし、湿原のようにも見えてくる。
ふと振り返り、驚いたねえ! すんげーっ!! イチョウだあ。
ファインダーを覗きながら後ずさり。それでも、てっぺんが見切れた。
足元を見たら、後ずさりしたところだけ草が生えていない。みんな、同じことやってんだ。
バイクを停めた時、駐車場を用意するほどのもの?と「下」に見てたけど、ゴメンナサイ。
僅かですがお賽銭を奉納し、参拝してまいりました。
そしたら、なんと、すぐに、ご利益があって・・・、助かりましたあ!!
往年のマラソン・ランナー君原選手によく似た親切なお父さん。ありがとうございました。
今回の走行距離は、240キロ。8時過ぎに出て、イチョウと出会ったのが正午ごろ。
帰りに「ちどり」で遅めの中華そば食べて、午後3時前には帰ってまいりました。