おんなじ空とは思えない・・・・
パワァーーーーーーーーッ!!! もう切れたわ。
ありきたりな冬木立の雪景色に見える? いやいや、そうじゃない。
雪が強風に煽われるこの地方では、こんな繊細な冬景色との出会いはとても嬉しいことだよ。
重々しい冬の川の色合いも好きだし。
こころを落ち着かせてくれるのがいいね。
冷たい季節風がようやく収まりだすと、走りたいなあという気持ちになるんだね。
まだそんな気持ちがボクに残っていたんだあ ・・・、まんざらでもないね。
ザッ、ザッ、ザッツ、凍てついた雪面を踏みしめる度に、乾いた音が響き渡る。
久しぶりの感触を足元に感じながら、羽黒橋を折り返す。
今までユルかったからなあ、この冬は。といっても、今朝だってギリ氷点下程度だよ。
往路で走った街路の雪面はツルツルに凍り付いて、強く踏み出すと足を取られてしまった。
この程度の積雪ならこっちのほうがまともに走れると思い、復路は赤川堤を走ってきた。
まあ、どっちにしても腰に来るなあ。
今朝は冷え込んだけど、午前中は驚くほど穏やかな空。
明日からは、10年に一度あるかないかの寒波が来るんだってよ。
「10年に一度」のフレーズを耳にタコができるほど聞かされているけど、ホントかよ。
こっちとら、毎年、10年に一度の冬ん中を暮らしてんのかよ!
内川堤の路肩には、ホントに薄い氷が張っています。
今朝がたの放射冷却の名残り・・・と言っても、ギリ氷点下といった程度ですけど。
今日は、鳥海山が綺麗ですね。
この一週間ほど、冷たい雨と風で走られなかった。
暖冬は嬉しいけれど、雪じゃなくて雨が降るのも善し悪しだよね。
走り終えた後、赤川さくらハウスのデッキの上で青空を仰ぎながらストレッチ。
春のような陽気にほだされたのもあるけど、腰の痛みがまだ残っているんだよね。
相変わらず肩も痛えーし・・・、もうこの左肩は絶望的かな。
帰路、いつものように内川のカモの群れに目をやると・・・、見つけたぞ!!
去年の夏、やはりここで初めて見つけた謎の鳥だ。
その後、何回かここで見かけたけれど、調べても分からない。
もうカワウかマガモの幼鳥ということにしておいたんだ・・・明らかに違うけどね。
そして、つい最近のことです。
偶然、ある方のブログでこれとそっくりの鳥の画像に遭遇、鳥の名は「オオバン」
国内各地に生息していますが、絶滅危惧種に指定している県も少なくないようです。
内川で見つける時も、いつも一羽だけですもんね。「オオバン」に間違いない。
この青空も今日だけ。
明日からは今季最大、10年規模の寒波が下りてくるらしい。
でも、ジーーーっと待っていれば、必ず春は来ますもんね。
待ちましょう。
昼食摂りながらテレビを観ていたら・・・、びっくり!!を越えて、笑ってしまった。
ニューヨーク・タイムズが、世界で最も行きたい町の二番目に「盛岡」を選出したんだとさ。
伝えているMCの表情に、「なんで? 眉唾じゃねえ?」感が透けて見えるぜ。
NY紙に推薦文を寄稿したのがこの人らしい。
僭越ながら、とてもいい感性をお持ちの方とお見受けしました。
隠された宝石、気の流れがいい町かあ・・・、うん、うん、ボクもそう思う。
ボクにとっての「盛岡」はここだよ・・・、もうボクの記憶の中にしか存在しないけどね。
「隠された宝石」とまでは言わないけれど、今に思えば、いい気が流れていた場所だった。
それにしても、何に驚いたと言って・・・食いすぎだよ、この人。
ボクが現役時代のラグビー部にあっても、150杯は堂々トップの成績だよ。
ちなみにその時のボクは74杯、場所は「直利庵」だったけどね
女だてらにとは言わないよ、禁句だからさあ・・・ でも、この人が一番の驚きだよ。
この時季二枚重ねるウィンドブレーカーを一枚脱いで走ってみたけど、それでも暑かった。
川面の照り返しがもう春を感じさせるような陽気だけど、いやいや、まだまだ・・・
月山も春の霞の中かあ・・・と思っちゃう。
そういえば、この景色に春を想うボクの感情は、あの紀貫之の刷り込みによるんだってさ。
昨日観たテレビ番組で、どっかの先生が話していた。
桜が梅に代わって春の象徴になったのも、紀貫之のおかげだってよ。
スラムダンクの桜城花道と流川楓のライバル関係にも、紀貫之の影響を見るんだとさ。
春夏秋冬四季折々の風情に思いを寄せる時、したり顔の紀貫之が現れそうで・・・、ウザい。
バッテバテーー・・・、バテたぜえ!!
雪面の変化に順応しようとする緊張が、両方の腹斜筋に集中しているのを体感した。
ほんとうに今日はバテた。
大きく息を整えながら、「それでも走ってよかったなあ」という気になった。
そう思えるうちは、もう少し続けたほうがいいよ。
田んぼの落ち穂が雪に隠れてしまえば、そのうちここにも来てくれると期待していたんだ。
そして、今日、内川橋のあたりの川面に雪と見まごうほど白く浮遊する複数の・・・いたあ!
まるでカモたちに護られるように、白鳥が静かに内川を上っていく。
この冬も来てくれたぜ・・・・、ため息が出るほど見惚れちゃうねえ。
言葉が出ない・・・
どうしてこんなに優しさの塊のような造形が生まれたたんだろう。
優美という言葉は、白鳥の姿を表現するために生まれたとさえ思ってしまう。
9羽の白鳥が舞い降りただけで、この辺り一帯が特別の光に包まれたようだね。
年々、冬を受け入れ難くなるボクだけど、この出会いは冬だけのもの。
冬もまんざら悪くないね・・・・
走ってみれば、外はそんなに寒くなかった。
時折吹き付ける風の音に気後れし、薄手のセーターを着こんだことに少し後悔した。
モノトーンの世界に架かる羽黒橋の朱色が鮮やかだね。
このコントラストの妙は、この時季でしか観られないんだぜ。
誰もいない赤川堤で、ひとり悦に入る。
警報級の大雪が降るとテレビの人が言うから、元旦から覚悟して待っていたのなあ。
あと二か月ほど残ってはいますが、この冬って「暖冬」じゃねえかな。
年々、ボクの正月気分は薄れてきていますが、とりあえず今日が今年の走り始めだぜい。