単気筒ライダー(だった男)のひとりごと

愛犬チビ と CB400SSライダーだった前期高齢者の日々

雨降り

2023-05-29 | 暮らし・ジョギング

 

雨が降っているのに、川辺の方からは、たくさんの野鳥の快活な鳴き声が聞こえてくる。

チキチキ、チッチッ、チュッチュッ、カッコー・・・聞き分けられるのは四種類ぐらい。

鳴き声で判別できるほど詳しくないけど、モズ、セキレイ、カッコウ、ヒバリもいるかなあ。

 


 

梅雨入りを思わせるほど、ここんところ雨降りが続いている。

あいつの思いと重ね合わせるような、そんなベタな発想なんかするもんか。

あいつはそんな柄じゃない・・・、あいつには似合わないよ。

 


 

雨にかこつけて、走らないだろうなあ・・・と思っていたら、そばであいつが突っついた。

 大した雨じゃないぜ。行けよ・・・

そうだよね、これからもそうやって、ボクの尻を叩いてくれよね。


早乙女が裳裾ぬらして・・・

2023-05-20 | ちょこっと旅・温泉

 

雲の上からちょっとだけ顔を出す鳥海山。

日常ボクが眺める南側からとは反対の、秋田県由利本荘市(国道107号)からの姿。

仕事が休みの奥サンにチビを任せて、遅ればせながら今シーズン初めてのツーリングです。

 


 

♪さ~みだれの そそぐ山田に 早~乙女が裳裾ぬらして・・・ですね。

男性である田の神様の機嫌が良くなるよう、若い娘さんが田植えをした・・・、知らんけど。

とれた米は「雪若丸」だったり「あきたこまち」だったり、その性別はどっちでもいいんだね。

 


 

横手市街に入る手前、平鹿町あたりの見覚えのある風景に、思わずバイクを停めた。

ちょうど一年前ですね、工事中のお兄さんに、圃場整備ですか?と声をかけたのは。

今年の作付には間に合わなかったようですが、工事はほぼほぼ出来上がっていますね。

 


 

長くても二時間ほどで引き返すつもりでしたが、思い切って岩手県湯田まで来ました。

次回はいつになるかわかんないし、冷えた身体がここまでボクを引っ張ってきた。

静かな「穴ゆっこ」の湯でのんびりしたいと思っていましたが、一抹の不安が脳裏をかすめた。

 


 

湯夢プラザで観光協会の方に、「穴ゆっこ」は営業していますか?と尋ねた。

「閉業しました」の答えを二度聞き直して・・・、そうなんですかあ。

最後に行った時から四年経つけど、その時、そんな心配がよぎっていたんだよね。

だって、とっても静かなんだもの・・・、だから、好きだったんですよ。

 


 

じゃあ、湯本温泉の「丑の湯」は? 「午後二時からです(今、十二時)」

だったら、もっと手前の巣郷温泉福寿荘だったなと後悔しつつ、「ほっとゆだ」に体を沈めた。

でも待てよ、来るとき「福寿荘」の看板に気が付かなかったなあ。そこも閉業かな?

 


 

なくなって15年以上経つけど、薬師温泉中山荘の露天風呂もすごく気に入っていたんだよ。

「ほっとゆだ」の浴室は綺麗にリニューアルされていたけど、風情がなくなった気がする。

なんか寂しいね・・・、ボクの好きな湯田が少しずつ消えていくような気がしてさ。

 


 

湯上り後、いいお山の風景だねえ・・って眺めていたら、ふっと違和感を覚えた。

バスがない・・・、ヤスと一緒に訪れた鶯宿かどや旅館の女将さんの話しを思い出す。

「湯本温泉も昔は賑やかだったんだよ。今は盛岡行きのバスも無くなったし・・・」

 


 

帰路、去年の秋、あまりの混雑に大好きな立食いそばを諦めた「道の駅さんない」に寄った。

店の前で注文した蕎麦を待つお客さんが数人しかいないのを見て、バイクを停めた。

「冷かけ大盛り」を注文・・・! ケチ臭いことは言いたくないけど、また値上げしてるよ。

 


 

コロナ前は大盛りでも500円を切っていたのが、去年が550円、そして今は620円。

いろいろ大変だよね・・・でも、値上げの事なんか忘れてしまうほど、美味い!!

細くてもコシがあってさ、蕎麦の甘さも味わえてこの値段は、とってもリーズナブル。

でも、ここでもちょっとした違和感・・・、お椀が発泡スチロール製に変わっている。

これはコロナの影響かな。食器は使いっきりにしたんだね。味気ないけど。

 


 

久しぶりのツーリングだったのに、いまひとついい気持ちになれなかったね。

その原因は、「穴ゆっこ」の閉業に象徴されることなんでしょうね。

時の流れは受け入れざるを得ないけど、時の流れたあとには寂しさが残るよ。

今回一番寂しかったことは、西和賀町の町長さんの名前が変わっていたことかもね。


きんぽうげ

2023-05-18 | 暮らし・ジョギング

 

この黄色い花はよく耳にする名前だったけど・・・、キンポウゲだったかな?

ジョギング途中にある、今はあるじの居なくなったお宅の庭先に咲いています。

あるじなしとて・・・かあ、律儀だなあ。

 


 

九日ぶりに走ります。

チビのことがどうしても気にかかるし、気持ちも上がらなかったしね。

 


 

早く戻らなきゃという思いがあるから、いつもよりピッチが速くなる。

そのせいで呼吸が荒くなるのはいいんだけれど、右股関節周りの筋肉が相変わらず痛いよ。

ガン先輩の痛みとは別物だと思うけど・・・、手術はうまくいったよね、きっと。

 


 

羽黒橋でインターバルを取っていたら、突然、すぐ後ろから笑い声がした。

さっき橋のたもとで一人佇んでいた彼女は、友達との待ち合わせだったんだね。

もう夏服だよ・・・あの制服だとボクの後輩だね。

 


 

今日は、けっこう疲れたね。

この次、ここを上るのはいつになるかなあ・・・

おまえ、何でもかんでもチビのせいにしたら、承知せんぞっ!!


チビに寄り添う

2023-05-14 | 犬との暮らし

 

言葉を選びながら書こう・・・

そうでないと気持ちがどんどん落ち込むからね。

 


 

盛岡から帰ってきた頃から、チビのおじいちゃん化現象が顕著に現れるようになった。

プラス数年の年齢不詳のところはあるけれど、自然の成り行きと言われれば、そうだ。

ただ、クッキーやチャチャのように、静かに歳を重ねるのかなと思いきや・・・

 


 

足腰が相当弱くなっているのに、しょっちゅう意味なく動き回る。例のあれです。

獣医さんの助言もあり、ボクんち来てから初めてケージ暮らしの憂き目を経験している。

今まで嫌々応じてくれた目の洗浄や目薬を鬼の形相で拒まれると、ボクも辛いよ。

 


 

チビを一人にしておけないので、どうしても家にいる時間が多くなる。

ならばと、その時間を利用し、いつかやらねばと思っていた作業に取り掛かる。

ミシン掛けしているのは、三代目んちから持ってきた厚手の大きなシーツです。

 


 

チビに振り回されながら二日掛けて仕上げたのは、間口一間半分のカーテン。

35年間吊るされたままのオーダーメイドのカーテンが、いよいよお釈迦になった。

縦も横も汎用品にはない長さだし、再びオーダーメイドじゃあ、懐がもたない。

いいのが見つかるまでは、これで・・・、いや、ずーーーっとこのままでしょうね。

 


 

今はツーリングに出かけようとも、チビのことが気がかりで楽しめない。

カミさんの休日と調整しながら、当分はゆるゆる走ることにしましょうか。

出来ることなら、チビを入れたリュックを背負い、チビと一緒に走りたいんですけどね。


こころの山

2023-05-09 | 暮らし・ジョギング

 

こうやって四季折々の月山を眺め、自然の美しさに心打たれ、穏やかな気持ちになる。

でも、違うんだよなあ・・・、岩手山と対峙した時にボクの心に去来する思いとは。

岩手山は、ボクの「こころの山」って呼んでいいんですかねえ・・・、登ったことないけど。

 


 

楽しみにしていたことが過ぎてしまうと、楽しかった思い出とともに虚脱感も残るんだよね。

その思い出を日記(このブログですが)に記している時に、じわーーっと感じたよ。

さっさと虚脱感から抜け出して日常に戻らないとね、次の楽しみを心待ちにしながら。

さあ、行きますかあ。


盛岡の思い出を辿るガン先輩がいい

2023-05-05 | 盛岡・岩手・ラグビー仲間

 

日本海沿いに国道7号を北上し、秋田県由利本荘市から内陸部に入る。

国道105号周辺の里山には、まだ早春の風景が残っています。

 


 

ヤスから「足はどうする?」のメールを受け、盛岡までの足を二輪から四輪に変更した。

一緒に行かない?というせっかくのお誘いだし、ボクにもその気持ちがあったしね。

10時22分到着の電車で行くというヤスとJR大曲駅東口で落ち合うことにした。

 


 

列車が到着するたび、駐車場に秋田弁と標準語が賑やかに行き交うのがいいね。

ヤスが着く時間より30分も早く着いたボクの前に、突然ヤスが現れて、ビックリ!

帰省中の息子さんに車で送ってもらったとかで、ヤスコさんにも会えたし良かったよ。

 


 

心配だったヤスの体調も、すっかり回復したと聞いて安心。さて温泉はどこにしようか。

国見温泉どう?・・・国道46号から温泉への道の先は「全面通行止め」の完全封鎖。

さて、網張は前回行ったし、繋はデカすぎるしねえ・・・じゃあ、鶯宿温泉かどや旅館。

 


 

ボクは(もう10年も経つんだね)、一度訪れたことがあります。

小さい浴室がひとつだけの湯治宿。先客の女性が上がるまで帳場で待たせてくれた。

女将さんは80代の元気なおばあさん。待つ間、超ディープな南部弁を堪能したよ。

 


 

先客の女性は女将さんと同年代の顔なじみで、黙っているといつまでも上がってこないとか。

ボクらに気遣って、女将さんは帳場と浴室を何度も行き来してくれるけど、大丈夫ですよ。

おばあさんとオオタニ君の話やらたっぷり30分間ほど世間話をしたあと、階下の浴室へ。

 


 

懐かしいなあ・・・、あの日も今日のように日差しが射しこんでいたなあ。

先に足を突っ込んだヤスが、熱っ!!と叫んだ。そうかあ・・・ヤスは苦手だもんなあ。

ヤスはほぼほぼ半身浴で、かけ湯を繰り返していた。

 


 

ボクはいつまでも入っていられるけど、女将さんが心配しないうちに上がった。

鶯宿のお湯は熱いので、飲酒して入る高齢者の事故が何件かあったんだって。

風呂から上がった後も、缶ジュースをいただいたり、女将さんのおもてなしが続いた。

ボク等、南部ことばを聞けただけで十分だし、これで300円じゃ元を取れないよ。

 


 

小岩井入り口の渋滞を予測し、その先で国道46号に戻ったのに、渋滞に巻き込まれる。

道路事情が激変して、ボク等の記憶にある地図がもう通用しないんだよね。

オサムから現役が12時頃から試合をすると聞いていたので、様子を見に大学に寄った。

 


 

試合は終わっていると思って来たけど、砂埃の中から鈍い激しい衝突音が聞こえてきた。

現役と若いOBの激しい試合を観て、よくあんなことをやっていたなあとヤスに話した。

やっぱり、もうできないなあ。

 


 

久しぶりのキャンパス内をブラブラしているうち、ほどなく午後三時。

遠くをぶらつくヤスに戻るよう電話を入れ、仙台から来るガン先輩を盛岡駅にお出迎え。

ガン先輩を乗せ、今度は一足先に宿に着いているキクちゃんを迎えにホテルへ。

大人四人を乗せた庄内ナンバーのボロ軽は、ガン先輩がときめきそうな思い出の地を辿った。

 


 

高松の池、高松マンション跡、合宿所だった高松亭、上田通りでは上田会館跡を探した。

岩手大学に戻り、キャンパス内の車両規制に惑わされながら、農学部あたりをうろうろ。

ガン先輩にこの辺は初めて来たと言わしめるほど、岩大のキャンパスは広いんです。

あの時代を人一倍色濃く残すガン先輩の思い出のエピソードは、もう面白すぎて楽しい。

アメリカ帝国主義粉砕!! 授業料値上げ絶対反対!!の大看板は、遠い昔の彼方ですね。

 


 

ガン・コン両先輩が暮らした同胞寮416号室は、いつも入り浸っていたボクにも思い出深い。

ボクが盛岡を離れる日までの一週間ほどは、416号室にしけこんでいた。

盛岡を離れる朝は、416号室から盛岡駅に歩いて行った。416は忘れないよ。

ガン先輩が自分が暮らした部屋を見上げて、「エアコンが付いているんだあ」とつぶやいた。

 


 

ホテルに向かおうとしたら、ガン先輩とキクちゃんの思い出の地が大通りあるという。

駐車場に車を止め、残っていて欲しいと願いながら、さわや書店二階の喫茶店を探した。

お互いを知らない二人が同じ時代の盛岡に共通の思い出の場所があるって、いい話だね。

 


 

喫茶店「オンディーヌ」、店内に入ると昔懐かしい純喫茶の静かな雰囲気に感動した。

ブレンドコーヒーの深くても後を残さない優しい味がいい。味覚音痴ですが。

この界隈でのガン先輩とキクちゃんのそれぞれの思い出話が、もう愉快で愉快で!

静かな雰囲気に気遣いはしたつもりでも、ジジイとババアたちのお喋りですから。

キクちゃんと店のオーナーの息子さんとの50年ぶりの再会も素敵でしたね。

 


 

盛岡組はオサムだけと聞いていたけど、「いかり」には酒席が六つ・・・あと一人はフク君。

ホヤ酢の物、カマス塩焼き、旬のタケノコ、カツオ刺し、カキフライ、そして「菊の司」

「いかり」の味を堪能しながら交わした楽しいお話は、今回も遠く記憶の彼方、残念。

 


 

ボク等の思い出話に10歳若いフク君が付いてこられるように、ボクが所々解説する。

ヤスとキクちゃんがニヤニヤしながらその様子を見ている・・・なんだよ、それ!

キクちゃんは橋本聖子に似ていると言ったら、ヤスが「俺は・・・に似ている」に吹き出した。

・・・が思い出せない。ボクは?とキクちゃんに尋ねると、宮沢賢治だってさ。

 


 

夕方5時で始まった「いかり」を出たのは(画像データによると)9時を過ぎていた。

フク君と別れたあと、オサムに言われるがまま、開運橋を渡った。

 


 

開運橋と旭橋の間の右岸沿いに小洒落た居酒屋群が出来たのは知っていたけど、初めて来た。

レモン・サワーを二杯飲んだことまでは覚えているけど、何を食ったか記憶がない。

北上川の川風が心地よかったことと、意外に静かな環境だったという印象はあります。

 


 

くいしん坊のカウンターに空徳利並べて飲んでたボクが、洒落たテラスでレモン・サワーかあ。

今の盛岡を楽しみつつ、ボクの盛岡はぼやけはじめたボクの遠い記憶の中に残るだけだね。

行きたい街世界第二位の騒ぎに、そーっとしておいて欲しいなあとヤスがつぶやいた。

正直、ボクも同じ気持ちなんだ・・・、ボク等の居場所がなくなるようでさあ。

 


 

翌朝、コンビニのコーヒーを片手に開運橋に立ち、岩手山と対峙した。

昨日のことの記憶が断片的に脳裏によみがえってきた・・・妙な気分だね。

「Oさん、いつまでも元気でいてくださいね。」

念を押すようにガン先輩に話していたキクちゃんの言葉が、ボクの心にも響くよ。

 


 

岩手山だけは、いつになっても変わんないね。

受験で盛岡駅に下り、開運橋から見た岩手山に圧倒されて、51年の月日が過ぎた。

すべてはそこから始まった縁が、今も繋がっていることに感謝だね。

 


 

楽しかった姫神山からもう四年も経つんだね、栗駒山も楽しみにしているよ。

カマさんも来るだろうし、ガン先輩には須川の湯がいいリハビリになると思うしね。

じゃあ、またね。


ワル乗りの先

2023-05-01 | 暮らし・ジョギング

 

二日前に初めて足を伸ばした鶴羽橋に、また来たよ。

今度は、この先の黒川橋まで行けるんじゃないかと思ってさ。

 


 

Googleマップ上では、鶴羽橋までより7キロ長い、自宅から往復16キロの距離だ。

黒川まで走るなんてボクの日常ではありえないけど、16キロのランなら経験済みさ。

 


 

手前が母狩山で、後ろが湯ノ沢岳ですね。

この辺りに来ると、羽黒橋からの眺めに比べ、ぐーーんと山が近いね。

 


 

河川敷にある赤川市民ゴルフ場は、30年ほど前に行政主導で造成された。

当時、「上司と上手くやるにはゴルフ始めないと」とボクに勧めるやつがいた。

未だゴルフクラブは持ったことない。多分、一生やらないだろうね。

 


 

スイジン、ミズガミ、読み方はどっちでしょう。

稲作に水は大事だもんね・・・でも、「水上安全」と刻まれています。

この辺りに「渡し」でもあったんでしょうかねえ。

 


 

まるで時代劇に出てくる街道筋の風景だね。

ボクの住む鶴岡も田舎町ですが、こんな牧歌的な風景はボクの生活圏にはないなあ。

 


 

まだかまだかの黒川橋がやっと見えてきて、正直、ほっとした。

後悔はしていませんが、少しばかり甘かったかなと思い始めています。

当然の事、同じ距離を戻らなきゃなんないからねえ・・・

 


 

十年ぶりの再会は、こじんまりしちゃったなあという印象の黒川橋。

高欄には「昭和十年五月完成」の銘板があります。

王祇橋が上流に完成し、この橋は撤去される予定でしたが、住民の要望で残ったとか。

 


 

ここにも川幅いっぱいの堰と右岸側には魚道らしきものも確認できました。

堰上げられた雪解け水が勢いよく落ちる光景は、爽やかな空気感でいっぱい!!

 


 

羽黒橋から6キロ遡っただけですが、ここは鶴羽橋からの光景をも越えています。

二日前にアップデートされたばかりの赤川の印象が、再びアップデートされてしまった。

 


 

日本の河川はヨーロッパの河川と比較するとまるで滝だ!と言われるわけが理解できるよ。

ボクは堰を見ると灌漑用を連想するけど違うね。見てきたものは河床の洗堀防止だと確信した。

 


 

あらあら・・・、随分ひっそりと佇んでいらっしゃいますね。

黒川集落に農民芸能として受け継がれているのが、黒川能。

国の重要無形文化財で、海外でも公演したことがあるとか・・・知らんけど。

 


 

黒川橋を振り返った時の景色は、まるで橋詰君とこの信濃を流れる千曲川のようじゃん。

な~んて感激しながらも、右の股関節から大腿直筋あたりが尋常じゃないよ。

 


 

心惹かれる風景に出会うたび、何度も立ち止まってシャッターを切ってきた。

ここにきてそれが限界に近い右脚の大事な休息時間になっています。

 


 

鶴羽橋が見えてきても、もうボクの感情は何の反応も起こさない。

かといって、来るんじゃなかったなんて1ミリも思っちゃいないよ。

辛いとか、やめようとか、この野郎!とか・・・、喜怒哀楽の感情なんて湧いてこない。

 


 

60代最後の一か月となるこの五月に、今のボクの限界をしみじみと実感しているだけ。

落ちたなあ・・・とか、少しずつ取り戻そう・・・って、一歩一歩足を運んでいるだけ。

 


 

往路は黒川橋まで予定通り一時間で行けたけど、復路はその1.5倍を超えてるね。

徒歩より遅いかもしんないけど、歩いちゃいないよ、走っている。

やっと羽黒橋が見えて、「千里の道も一歩から」を思ったけど・・・まだまだ先がある。

 


 

いつもの折り返し点の羽黒橋から見慣れた風景を見ていたら、不思議な感情を味わった。

もしかしたら、これは竜宮城から戻ってきた浦島太郎の心情に似てんじゃねえかと。

この鶴岡は街と呼ぶには違和感があるけど、この風景を見ていたら都会だと思ったよ。

 


 

ようやく赤川堤の出発点に戻ってきたら、七人のおばあさんたちが仲良く日向ぼっこ。

  「おかあさんたちは、何かのお仲間グループなんですか?」

  「いや、バラバラ。たまたまよ・・・、で、おとうさんは近くなの?」

おとうさん・・・? ボク、みなさんと一緒じゃないから。一回り以上も若いんだからね。

その証拠に、60代のうち、この一か月のうち、今日のリベンジはしてみせるからね。