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<日本酒メーカー> 新潟 ふじの井酒造

2024-12-25 08:32:31 | 日本酒

 「ふじの井酒造」

 歴史的大火を乗り越えて

 じつはこの年、蔵のある藤塚浜一帯が大火に襲われ、現存する一号蔵以外の建物が全焼。
 蔵の創業年などが記された寺の過去帳も損失したため、同年を創業年とした背景がある。
 幸い難を逃れた一号蔵は、その後江戸末期~明治初期の建物と判明。今なお現役で使われており、厳寒期には大吟醸酒や純米大吟醸酒の仕込みが行われる。
 波乱を乗り越えて歴史を繋いだ先人に感謝し、当時の造り手に敬意を払いながら丁寧に醸す。ふじの井酒造の酒には、そんな造り手の誠実さがあらわれている。

 岩船産の「越淡麗」や「五百万石」を使った酒造り

 良質で豊富な水量を誇る「不二の井戸」は、蔵内にある
 地の米、地の水、地の技。銘酒『ふじの井』は、まさに「オール新潟」で醸された地の酒だ。  原料米には、コシヒカリの三大産地のひとつに数えられる岩船産の「越淡麗」や「五百万石」を使用。
 酒に滑らかな口当たりとまろやかな味わいを与える水は、この地に古くから伝わる「不二の井戸」から汲み上げた豊富で良質な軟水が用いられている。
 そして、これら風土の恵みが「越後杜氏」の技を受け継ぐ蔵人によって丁寧に醸し上げられ、その多くが新発田市を中心とする下越地区で愛飲される。

 地の米、水、技で醸す真の地酒

 江戸末期~昭和の時代に建築された蔵が立ち並ぶ、ふじの井酒造
 「これこそが、私たちが目指す『地酒の中の地酒』なのです」と、小林社長は、胸を張る。一杯の酒に凝縮された地域の風土や文化を味わう。そんな地酒の醍醐味を表現した銘柄こそ、「ふじの井」なのだ。
 小林社長:『ふじの井』を醸しているのは、製品管理部部長の小池悟(冒頭写真左)をはじめとして、40~60代の蔵人5人。全員が酒造技能士もしくは新潟清酒学校の卒業生で、酒造経験は20年以上を誇ります。また、このうち1人は大吟醸酒などに使う原料米「越淡麗」の栽培も手掛けています。
 歴代の越後杜氏から学んだ技を大切にするのはもちろん、「毎年が一年生」との謙虚な気持ちを忘れずに、これからも良酒を醸し続けます。

 「オール新潟」で醸す贅沢を、日常酒に

 「『ふじの井』の認知度は決して高いものはありません。だからこそ、飲み手が心から美味しいと思う酒を醸していきたいのです」。銘柄への想いをこう語った小林社長は、“オール新潟”で醸す贅沢な酒を手ごろな価格で提供し続けてきた。
 中でも本醸造酒は価格こそリーズナブルだが、原料米は精米歩合60%と吟醸酒並みに磨き込むなど、造り手のプライドが垣間見える。
 蔵には最新鋭の設備こそないが、この地の恵みを存分に受け、飲み手のためにと真摯に打ち込む酒造りに、小林社長や蔵人たちは大きな喜びを感じている。
 日々の食事とともに味わう楽しみや、お気に入りの酒を大切な人に贈ることができる幸せを、ふじの井酒造はこれからも酒に込めて届けてゆく。
 蔵元が勧めるお酒を紹介しよう。

 ふじの井酒造株式会社 新潟県新発田市藤塚浜1335

 代表銘柄

ふじの井 大吟醸

分類 大吟醸
容量 720ml
度数 16度
特徴
ゆっくりと長期低温醗酵させたふじの井の最高峰。優雅な香りと芳醇で気品のある味わい

*https://www.niigata-sake.or.jp/kuramoto/fujinoi/ より


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