エリザベート 1878

第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で最優秀演技賞
原題「Corsage」

ヨーロッパ宮廷一の美貌と謡われたオーストリア皇妃エリザベート

なるほど、肖像画はどれも美しく
172cmの長身に、ウエスト51センチ、43キロのしなやかさだ

この映画は
1878年の
エリザベートの40歳の1年間にスポットを当てている。
今でこそ不惑の年だが
この時代では普通の女性の平均寿命だったようだ。


薄っぺらなオレンジのスライスを食みながら維持した体型を
コルセットで締め上げ
ドレスで着飾り
長い長い髪を結いあげて大勢の前に現れる。

皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に
16歳で見染められた名門出の彼女は
若さと美しさの象徴の王妃としてだけ存在する
コルセットで締め付けられるように
縛り付けられたうつうつとした毎日

時折　挟まれる
傷病兵士や、精神病院への慰問

それでも、きままに長旅を繰り返しながら
乗馬を楽しみ、湖で泳ぎ、
本来の大胆で自由な性格を垣間見れる。

旅先の　従兄ルートヴィヒの城での
「わたしの湖で死ぬなよ」
という彼のことばがとても印象的だった
きっと同類の彼も死ねないひとりなのだろう

何のために生まれてきたのだろうか・・・

孤独で大勢の中でポツンと浮いているような毎日
葛藤と抵抗の末、選んだ道は意外だった。

だんだんに分厚い黒いベールで顔を隠すようになり
髪を短く切ったり、ケーキをつまんだり
やっとけりをつけて諦めたのかと思ったのだが・・・

イタリアの旅に向かう真っ白の船から海にとびこんでしまう
影武者を残して

実際のエリザベートは大きな時代のうねりの中で
60歳で暗殺されたのだが
こんなふうに
自由に自分で死を選んだ方が幸せだったのかもしれない

もっともっと破天荒に生きていってほしかったが
どこかに流れ着き、
普通の一人の女として生きていたかもしれないと思わずにはいられない

アルベッキーナ

先日、ラインに届いたランチ風景
～桃のパスタ～

献上桃の桑折ツアーの時はピザは食べたけど・・・
パスタは食べたかしら・・・
ということで

夏季限定の人気メニュー
「冷製桃と生ハムのジェノベーゼ」を食べに訪れました。

先にテーブルに来たのは
オリーブオイルがたっぷり添えられた　フォカッチャ
ハーブとちょっぴりスパイスが効いています。
前回はオリーブオイルはなかったような・・・

サラダは　季節のお野菜がちりばめられていて
ひときわ映えるミョウガのピクルスが本当に美味しい~

そうしてパスタ登場
ひんやりとした くし形の桃がいくつかのっていて
さらに小さいものが添えてありました。

バジルは　送ってきた先日の写真とは
少しちがう感じがしました～～
バジルの葉っぱを散らした鮮やかな緑色が
かくれてしまったのかもしれません

生ハムはご自慢のスペイン産ハモンセラーノを
ふんだんに使っていて
しっかりした塩味が効いてます。

甘く程よく冷えた桃とのハーモニーを味わいながら
バランスよくいただきました。

パルミジャーノ・レッジャーノがたっぷりかかっていて

（と～んと昔、持て余された大きな塊のイタリア土産を思い出しました。
　ほとんどハードチーズになれていない時代だったのか
　色々トライしたものの癖が強すぎて観念したのでした・・・）

上品でジューシィな甘さとしょっぱさを繰り返しながら
だんだんしょっぱくなってくるけれど
桃を残しておけば大丈夫

ニンニクはさほど感じずに
美味しいオリーブオイル際立つソースが少し残ってしまいました。
フォカッチャは食べちゃったし、なんかもったいないなあ～
あのライムギパンがあったらと思いながら　ごちそうさまです。

デザートセットをつけたので
バスク風チーズケーキハーフサイズと
ホットコーヒーも味わいました。

おひとりでの調理なので少しお時間がかかりますが
きちんと丁寧に作っていらっしゃるので
パスタの加減ひとつとっても手抜きがありません。

ゆったりお食事できるので落ち着きますが
ひとりだとおしゃべりの相手もいないので
ただでさえ食べるのが早い私は
かえって気を遣わせてしまって申し訳ないくらいです。

ランチはすぐいっぱいになり
常連の方やご予約の方が多いご様子でした。

季節のパスタも魅力的なので　時々お邪魔したいお店です。

いつか
宮城県産のがぜウニで作る
クリームパスタもたべてみたいと思いました。

　　
　　

アルベッキーナ （ヨーロッパ料理 / 勾当台公園駅、北四番丁駅、広瀬通駅）

昼総合点★★★☆☆ 3.5