ニューヨークの下町で代々続く小さな靴修理の店を営むマックス
貯金もない、彼女もいない、冴えない単調な暮らし
家には認知症の年老いた母が待っている
だが、魔法のミシンの力で奇跡が訪れるという
「大人のためのおとぎ話」なのだ
父の代からの付き合いの隣の理髪店主とは
お互いが読み終えた新聞を毎日交換したり
ピクルスのお裾分けがあったり
古い街並みとユダヤ人、下町情緒が何だか懐かしい
コツコツと靴底を貼り替え、修理する毎日
色々な人たちが訪れる
ヤクザにオカマにマスコミ関係者、大きな足の子どもに老人
そして美人たちも
魔法のミシンで縫った10,5インチの靴を履いた時だけ
靴の持ち主に変身できるのだ
母の夢を聞くと
「お父さんとの夕食」との返事
ある日突然いなくなってしまった父に変身すると
素敵なディナーとダンスを楽しむ別人のような母
親孝行のつもりが
夢のかなった母は翌日亡くなってしまう~
ドタバタのコメディあり、ほろ苦く哀しい場面あり、
そうして人まで殺してしまうから恐ろしい
だが、死体も血の跡もなく警察は相手にしてくれない
我に返ったように自分の店に戻る姿が
大それたことのできない気まじめな職人なのだ
誰になってもコートに赤いマフラー姿で
おもしろすぎて笑ってしまうが
マックスの変身した誰もがおどおどしていて
キャストの演技力に感心しきりだ
(殺人現場や死体の)掃除屋、ゾンビは
やはりブラックユーモアなのかも・・・
最後の理髪店の地下のシーンや
お抱え運転手や高級車は
これからの彼の活躍と言うより
別の世界での暗躍が思いやられてかなりうんざりもの
考え過ぎては笑って見過ごせない自分にもうんざりだ
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