INSIGHT（明察）

　エコカー補助金とエコカー減税に目が眩み、愛車の買換えを検討していたが、肝心の資金調達を巡って思惑が外れたので涙を呑んで断念した。たった数日間の“幻の終(つい)の車”となった。

　手持ちの余裕資金はないのでマイカーローンを描いていた。融資にあたっては組合員なのでＪＡを最優先して交渉を進めて来たが、審査段階で「年金生活者」ということで、前年収入が引っ掛かった。1月が誕生日で、昨年2月から年金受給資格者になったのだが、1カ月分支給が足りなかったばかりに最低年収をクリア出来なかった。

　当初当てにしていた年1.45％のマイカーローン（変動）金利が、別名目の融資で、しかも年2.4％になるという。大した差ではないが、翻って再考すれば、現段階での新車購入は時期尚早ということ。
　次善の策として、10年後に満期になるＪＡ共済を中途解約すれば、丁度新車の購入資金に充てられるのだが、試算をするとここで解約すれば見す見す130万円の実質損の上、更に保障が切れてしまう。となれば新車への買換えは諦めざるを得ない。

　冷静に考えると先日も話したように、今の愛車マ○クⅡは燃費が多少悪い以外は全く何の不具合もないので愛着が残る。グレードから言っても、乗り換えしようとしていたインサ○トよりは上で、「一度慣れるとグレードを落とせない」の言葉通り。

　奇しくもINSIGHTには日本語で「洞察、 明察」の意味がある。皮肉にも、文字通り今一つ自分の置かれた状況を「はっきり見極める力」が足りなかったと自省している。

俄か主夫

　かみさんが腰痛で今朝から起き上がれなくなった。3、4日前から前兆はあったのだが、連日の田草取りが災いしたようだ。ムシムシ天気も影響しているのか。

　止む無く俄か主夫となり、厨房に立ち朝食を作った。といってもメニューは有り合わせの材料でホットドッグだが、これとてもかみさんの指示に従って。

　結婚して39年、二度目の経験である。一回目はかみさんが風邪で寝込んだ時で、精々1～2日間のことだった。その折苦になったのは、料理もさることながら、後の皿洗いであった。あの教訓を生かし、今は食洗機があるとはいえ、食後を気に掛けながらの朝食をとり、お陰で極力少量の皿洗いなので手洗いで済ませた。

　傍らで一部始終を見守っていたかみさん曰く「今までで一番美味しかった！（心なしか）腰も軽くなりゆっくりとなら体を動かせる！」と、苦痛に歪んでいた顔が満面の笑みに変わった。

　朝食を済ませたばかりなのに、もう昼食のメニューに心を砕かなければならない。自慢じゃないがこれまでインスタントラーメンかカップラーメンくらいしか作ったことがないので、冷蔵庫の中の食材で何が作れるのか誠に心もとない。先ほどのかみさんの言葉通り、少しでも腰痛が癒え、昼には復帰してくれることを唯唯祈るばかりだ。

（続報）
　昼ごろには快方に向かいソロソロとなら動けるようになったのだが、大事をとって昼食は「そばめし」に初挑戦してみた。
　「底が厚手のフライパンをよく熱し、手早くやるのがポイント」のアドバイスに従い、思ったより簡単に出来上がった。序でに「やきめし」や「やきそば」を作る時のワンポイントも聞いた。こうして自ら手掛けた料理の味は、シンプルメニューながら格別であった。

　かみさんは「こうして共に作る料理は、あたかも友達と一緒に作っているようで楽しいわぁ！」とのたまう。