参院選の投票日、今度こその願いを込めて、朝一で清き一票を投じて来た。帰りがけに、投票所となった小学校の職員室前に並んでいるプランターの中に孫娘の名前を見つけた。ミニトマトが赤い実を付けている。他にはキューリやナスビも。
夕刻、塾の宿題を抱えてばあさんの所へやって来た孫娘トモに、
爺婆「立派なトマトを作っとったなぁ」
トモ「・・・・」
じじ「選挙の投票に行った折、みんなのプランターがあったわ」
トモ「・・・・」
ばば「職員室の前のプランター」
トモ「そんなん、作っとらんよ。何のことかさっぱり分からん」
爺婆「でもトモの名札が吊るしてあったんで、ちゃんと写真も撮って来た」
トモ「あぁ、そりゃ別人じゃ~」
こんなちぐはぐな遣り取りがあって、孫はとっくに小学校を卒業し、もう中学生だったことに気付いた。孫の作品が小学校にある訳がない。プランターのひらがなの名札は、同姓同名の全く別人だった。
「そりゃあそうじゃ、トモは中学生じゃった」と、家内と顔を見合わせて大笑いした。
これこそいつまでも若くいたいというアンチエイジング心理のなせる業か。それとも紛れもなく老化現象を起こしている証左なのだろうか。あろうことか夫婦揃って何の疑いも持たず、すっかり錯覚に陥っていたとは。大口を開けて笑っている場合ではない、背中にうすら寒いものが走るのを感じた。
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夕刻、塾の宿題を抱えてばあさんの所へやって来た孫娘トモに、
爺婆「立派なトマトを作っとったなぁ」
トモ「・・・・」
じじ「選挙の投票に行った折、みんなのプランターがあったわ」
トモ「・・・・」
ばば「職員室の前のプランター」
トモ「そんなん、作っとらんよ。何のことかさっぱり分からん」
爺婆「でもトモの名札が吊るしてあったんで、ちゃんと写真も撮って来た」
トモ「あぁ、そりゃ別人じゃ~」
こんなちぐはぐな遣り取りがあって、孫はとっくに小学校を卒業し、もう中学生だったことに気付いた。孫の作品が小学校にある訳がない。プランターのひらがなの名札は、同姓同名の全く別人だった。
「そりゃあそうじゃ、トモは中学生じゃった」と、家内と顔を見合わせて大笑いした。
これこそいつまでも若くいたいというアンチエイジング心理のなせる業か。それとも紛れもなく老化現象を起こしている証左なのだろうか。あろうことか夫婦揃って何の疑いも持たず、すっかり錯覚に陥っていたとは。大口を開けて笑っている場合ではない、背中にうすら寒いものが走るのを感じた。

