2023年1月2日 14:56 富田林市宮町3丁目 美具久留御魂神社(みぐくるみたまじんじゃ)
富田林市の北部に位置する美具久留御魂(みぐくるみたま)神社。地元では喜志の宮さんと呼ばれています。すでに平安中期には鎮座していた式内社です。
喜志地区の宮町にあり、石川左岸の毛人谷(えびたに)、新堂、富田林、中野、喜志、そして羽曳野市尺度の鎮守社です。
旧石川郡の式内社はここをクリックしてください。(ウィキペディア「河内国の式内社一覧」より)
なお旧錦部郡には式内社はありません。
下拝殿右側に、どっしりと歴史を感じさせる手水鉢があります。
元禄六年(1693)の手水鉢で、縁には多くの盃状穴(はいじょうけつ)があります。これは後の時代に人為的に作られた穴です。
江戸中・後期以降の安産信仰もしくは授かりものすべてに対しての民衆信仰か思われます。
盃状穴についてさらにお知りになりたい方は、ここをクリックしてください。
(金剛公民館講座 イチオシ富田林百景第3回 「人々の祈り」より)
富田林市の盃状穴をご紹介します。
〈喜志 平 安楽寺 太神宮灯籠〉 〈喜志 宮 月光寺 水盆〉
〈伏山 安楽寺 太神宮灯籠〉 〈須賀 旧神宮寺 太神宮灯籠〉
北緯34度32分 太陽の道が通る喜志の宮
〈太陽の道についてはここをクリックしてください〉
下拝殿 お詣りを待つ参拝者。
巫女さんの舞いでお祓いを受ける方々。
奥拝殿
急な階段の登り詰めたところが奥拝殿。
本殿
お正月は本殿の前で参拝することができました。
新たな「なみだれの梅」の碑ができました。富田林の民話にある悲しいお話。豊臣秀吉の根来攻めでここが焼打ちにあったのは史実です。この民話はその頃のお話のようです。
☆お話の内容については下のブログをご覧ください。
《リバイバル・アーカイブス》涙垂の梅 2015.3.5
☆以前からあるなみだれの梅の碑は下のブログの中ほどにあります。
「なみだれの梅」の碑~美具久留御魂神社 2022.5.17
朝鮮通信使の絵馬 富田林市の指定文化財です。
奉納された清酒。新たに神社からの日の出の絵が掲げられました。
新春のたき火のために作られるとんど穴。あったかくて、助かります。
1月15日のとんどにも使われます。
美具久留御魂神社は「下水分社」と呼ばれ、錦織神社は「水郡(にごり)天王宮」とも呼ばれていました。
その背景には水が大きく関わっています。といっても、河岸段丘上にあるため石川の水を直接利用することができないので、上流で川の水をせき止めて(井堰)、農業用水として人工の水路(井路)ではるばる数キロ流れてきます。
両神社はその経路にあり、水分(=水配り、用水を司る神社)神社として鎮座し、そしてその氏子の村々が水争いをすることなく、お互いに話し合いで解決していくように祈念し、五穀豊穣を祈願しています。
ここをクリックすると両神社と井路の位置関係がわかります。
それでも下手の村は日照りが続けば水が足りなかったようです。「毛人谷やけ(日照り)」、「中野やけ」、「阪田やけ」の言葉が残ります。
関連記事:初詣 春日神社2023 2023.1.6
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佐備神社 初詣2023 2023.1.9
写真撮影:2023年1月2日
2023年1月10日 (HN:アブラコウモリH )
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