アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「好意」は、強要されて示すものではない…

2010年04月04日 | Weblog
 ホームレスに食事を提供するのはいいことなのか?
 ホームレスではないが、お金を使わずに日本一周をしている女子大生がおられるそうな。お金を使わずに?と、いうことは、「0円」「無料」「タダ」「1円も遣わない」…そんなことが出来るはずがないだろうがぁ!?
 
 人にカンパをしてもらいながらの日本一周。「カンパ」というと聞こえはいい。「恵んでもらう」ということ。カンパはロシア語の「カンパニア」が語源。元々は、政治的な活動のことだった。
 お金を使わずに日本一周する…女子大生のローカルルールは、「移動、宿泊、食事などすべてを他人の金銭に頼る」ことだそうで…。日本中のホームレスのみなさんが、この「0円日本一周」をすればいいんじゃないか!ひきこもり360万人は、ひきこもっているわけだから日本一周は無理。しかし、失業中の340万人で雇用のアテが無い人は、「0円日本一周」に挑戦するという選択肢がある。いいよコレ!

 女子大生には…食事をごちそうしてくれる人、泊めてくれる人、車に乗せてくれる人…たくさんおられるのだという。(これが女子大生でなく、62歳のオヤジならどうだろう?鼻水もひっかけていただけないでしょう。くやしいなあ)
 支援者のすべてを、インターネットで見つけて依頼している。「依頼→受諾」こうなると、女子大生が「恵んでもらう」という構図ではない。対等の関係です。そんなわけで、女子大生は、大切な客として迎えられる。食事も豪勢…。女子大生は、1月31日に出発しました。順調だと、今頃は北海道からの復路かと思います。
 しかし、インターネットでの情報発信が隘路になっている現象もある。
 「0円旅行上のルール違反(細かなルールをネットで公開しているので、ネットユーザーがチェックしている)」から、ネットユーザーの攻撃を受けているらしい。ともあれ、構想を練って、実践しているところが凄いかも…。

 0円旅行を支援する側と似ているなあと思うのが、「ハイチ大地震の被災者に千羽鶴を贈る活動」。21歳の女性が、インターネットでよびかけた。このよびかけ、ヘビ玉をつついたような事態になった。非難の嵐。(ヘビ玉は、マムシなどが冬眠の際、数十匹がだんごになること)
○ ハイチで鶴は「悪魔の化身(ホントカ?)」。贈るのは嫌がらせ
○ 折り紙を買う金を募金した方がいい(そりゃそーだ)
○ 食料がない現地に、折り鶴を贈ってどーすんの(紙は食えんぞなもし)
 アグネス・チャンがソマリアへ行くというニュースの後みたいな状態に。

 0円旅行の女子大生に、「折り鶴を贈ることで、一人じゃないよという気持ちを伝えたい」と、折り鶴をあげたらどんな反応が返ってきますか…。
 支援というのは、「食事をごちそうしてくれる、泊めてくれる、車に乗せてくれる」…?折り鶴ってのは…。
 ホームレスも、引きこもりも、失業者も…折り鶴は…ほしくないだろうなあ。
 しかし、ほしくはないが、もらってしまったら捨てたりはしないでしょう。人が、時間をかけて折った鶴、時間をかけたと言うことは、「寿命を使った」ということです。

日本国、「ひきこもり360万人」「失業者340万人」「上野だけでもホームレス600人」…どうしよう?ホームレスのみなさんに「炊き出し」をすることが、ハチドリの一滴になるかなあ?
 結局、ホームレスのみなさんに食事を与えることには…賛成したくないです。食事より折り鶴のほうがいいような気がしてきました。
 0円旅行の人にも、折り鶴がいい。
 「ハイチへ折り鶴」の呼び掛け人の女性へは、世の闇に一石を投じたということで、「心が優しいで賞」をあげたい…腹はふくれないけど。