アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

3Kの職場は嫌…そんなこと言っていられるのが日本

2010年04月12日 | Weblog
 車で通りかかったら、官庁通りが渋滞…人口4万人の田舎の町で…大人の大半が集まったかのように混雑する通り。さて、そこはどこでしょう?「ハローワーク」の通りでした。ハローワークの駐車場に入りきらない車が、100mにもわたって路上駐車する。関係ない車も徐行しなければならない…。
 「ハローワークで、何かイベントでもあるのか?」並んでいる人がいると、つられて並ぶのが私の長所…。

 イベントでも何でもなかった。ハローワークは通常の業務…。職を求める人が溢れていた。この田舎でも、このようなことになっていたとは…。

 日本の失業者は347万人で、5.2%。凄い数値だと思うが上には上がいる。アメリカの5.5%、カナダの7.2%、ドイツの9.0%、フランスの10.0%に比べると低い…。喜べないけど。
 問題は中国で、2009年末には、4.2%と発表していた。と、ところが
温家宝さんが、「中国に2億人の失業者がいる」と…。細かく見てみると…中国の人口は、13億1400万人。労働人口を8億5000万人とすると、失業率は23%を超える計算になる。これは大変なことですよ。4人に1人が失業者!

 田舎のハローワーク。「パソコンでの検索待ち」「相談窓口の順番待ち」両方とも1時間近く待つ…!不思議なのですが、求職のみなさんに「切迫感」がない。穏やかな雰囲気が流れているのです。私は、その穏やかさが不満でした。
 「20万円にならない」
 「朝が早い」
 このような言葉が耳に入ってきました。結局、「なんとしても収入を得なければ餓えてしまう」という状況ではないらしい。親元にいれば食うには困らない。月給で20万円ほしい。勤務時間は、朝早いのは嫌だ…。

 失業率23%超の中国で…ある会社の元従業員の話として紹介されているものは…「ロバより働き、豚より悪い物を食べ、鶏より早く起き、水商売のホステスより遅く退勤し、孫よりもお利口に振る舞い、見た所誰よりも健康で、5年後には誰よりも老ける」…。
 このように言われている会社…春節で故郷に戻った従業員で、復帰しない人が5万人だという。その補充で、従業員を募集したところ連日数千人が集まってきたという。ロバだ、豚だ、鶏だ…故郷へ戻ったら二度と会社へは戻らない従業員が多い…そういう会社へ就職したい人が連日数千人…。

 上海市の葬儀業界が、初めて大学卒業生の就職希望者を募集した。418人の求人に対して、3,220人の応募者があった。
 杭州市で火葬場の焼却炉の作業者1人を募集した。100人以上の応募者の殆どが、大学卒だった。
 北京市の葬儀関係部門が若干名の大学卒業生を募集したところ、500人の応募があった。(うち、125人が大学院修士コース)。
 1か月前のこと、山東省済南市で、「糞尿汲み取り作業員」として大学卒業の5名を採用した。
 職業に貴賎はない。葬儀関係だろうが、糞尿の汲み取りだろうが…なくてはならない仕事。中国で、これらの仕事に大学卒が就くことがニュースになる…と、いうことは、大卒に似合わない仕事というとらえ方があるということ。「大学さえ出れば、貧乏から抜け出せる!」と、早朝から深夜まで勉強する高校生の姿が日本に紹介されたのはつい3~4年前。「大学さえ出れば」から、「大学は出たけれど」になってしまっている。

事実、中国でも嫌われる職業の3Kがあるのだそう。
 「苦労する、くたびれる、汚い」この3K…。中国オマエもか!

 それで、日本の失業者ですが…3Kだからいやだ、就職しないというのならそれでもいいです。…就職しなくても暮らしていけるのでしょうから…。