アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

髪をとるか 命をとるか

2010年04月27日 | Weblog
20年ほど前になるが、個人輸入でアメリカからミノキシジルが入った発毛剤を取り寄せていた方がおられた。それからおよそ10年経って、日本でもミノキシジルが1%入った発毛剤が市販されるようになった。個人輸入氏は、日本のものを使わず、個人輸入を続けていた。理由は、「アメリカのものはミノキシジル5%、日本で市販が許可されたものは1%」だったから。日本では、1%を越えるものは劇薬に指定されており、販売されていなかったから。(5%のものの個人輸入は、1回につき1ヶ月分の分量に制限されていた)

 とにかく、「ミノキシジルは効く」これは、個人輸入氏の頭髪が、クリリンからサイヤ人へと変化したことからも確認できた。使用を中止すると元のハゲに戻るので、ミノキシジルは止められない。

 1年前、個人輸入氏は個人輸入を止めました。理由は、日本でも、ミノキシジル5%入りが発売されるようになったため(リアップX5、7,400円)。劇薬指定が解除されたのです。

 薄毛を気にする私が、なぜミノキシジル入り発毛剤を使用しないか…。医師に相談すれば、「ミノキシジルはやめときなさい。死んじゃいますよ。薄毛だっていいじゃないですが。毛があるだけでも幸せというものです」と、言われるに決まっているから。

 ミノキシジルの副作用は、個人輸入氏から聞いて学習しておりました。
「頭皮の痒み」「手、足、顔のしびれや痛み」「手、足、顔のむくみ」「目がかすむ」「重い低血圧」「急速な肥満」「赤ら顔」「ニキビ」「頭痛」「意識朦朧」「不整脈、動悸」…まだあるが、これだけ並べられて、「さあ、薄毛をとるか、副作用をとるか」と責められたら、「う、う、薄毛で頑張ります」と言ってしまいますよ。しかし、これほどの副作用が確認されていて、実際に死者も出ているのに、1年前から突如「劇薬ではなくなった」…このことが腑に落ちない。

 日本皮膚科学会が、「男性型脱毛症治療のガイドライン」を発表しました。ハゲ対策について、5段階評価したわけで…。
 ミノキシジルは、「強く勧められる」というA判定でした。ミノキシジル以外の育毛剤、発毛増進剤は、「単なる気休め」だという。道理で、私が特売日に798円で買って使っている、「血行を促進するから、育毛に結構…」というスプレー、全然効かないはずだワ。

 だけど、どうして日本皮膚科学会は、このタイミングで、ミノキシジルなんだろう?効くことは、私が知っているぐらいですから日本国民、赤ちゃん以外は皆が知っている。
 日本皮膚科学会のお墨付きをいただいたミノキシジルは、猛烈に売れますよ。10年前の大ヒット(品薄状態になった)の再来です。ゲスの勘ぐりとしましては、ミノキシジル5%の劇薬からの解除の時(例の1年前のこと)も疑惑がありましたが、今回も、「売り上げに協力してよ」と、頼まれたんじゃないのかぁ!

 10年前は6人が亡くなりました。今回は、5%のものを大量に使用する人がたくさん出るでしょうから…。製造元は、「持病等がある人は、医師又は薬剤師に相談してください」と謳っている。また、厚生労働省は10年前同様販売店に、「購入時に既往症などのチェックを強化するよう」指導すると思う。
 しかし、「ハゲからの脱出は、栄光への脱出」と考え、副作用も顧みずに使用に走る人たちが…。命と髪とどちらが大切か…「髪は女の命」という言葉がありますが、「髪は男の命」…これは、ないです。

 「ハゲチャビン」でも「ブッパゲ」でも「薄毛」でも命に別状がない。…自然の成り行きにまかせるのがいいと思います。ミノキシジルを使用できない健康状態の私が言っても説得力がないかな。所詮、イソップのキツネ。甘いぶどうを美味しく食べる人もいるわけで…まあ好きなようにしてください。