『国民は程度に応じた政府しか持てない、と古来言う。だが日本国民の程度からすれば、もう少しましな政治はもてないものか』
これは6月24日の天声人語の一節です。前段の、国民の程度に応じた政府しか持てない、という言葉はよく言われることですが、後段の、日本国民の程度からすればもう少しましな政治はもてないものかという指摘に納得される方は多いことと思います。
選挙を通じて国民が政府を選択するという仕組みがある以上、国民のレベルが政府に反映するのは当然のことです。しかし後段では政府のレベルが国民のレベルより低いことを嘆いています。そうだとすると国民が政府を選ぶ過程に問題があることを示しています。
マスコミの好意的報道に支えられて誕生した民主党政権ですが、2年近く経ったいま、マスコミも国民の多くも民主党政権に失望しているようです。国民は総選挙で大きく選択を誤り、B級政権を誕生させてしまいました。まあ国民は見事に騙されたという他ありません。
首相と前首相がペテン師だの嘘つきだのとやりあっておられましたが、もともと民主党そのものがペテン師のようなものであったというわけであります。お二人の争いはペテンをかける相手が国民から仲間同士にかわっただけということなのでしょう。
騙したのは民主党ですが、まず騙されたのはマスコミの連中です。不偏不党、中立を標榜するマスコミが民主党の宣伝機関となり果て、国民にB級政党に投票させるようそそのかしました。その結果が現在の政治状況ですから、マスコミの力はまことに「偉大」であります。国民のレベルに対し、低レベル政権の誕生はB級マスコミのおかげと考えてよいでしょう。
昨年11月28日の毎日新聞のコラム、反射鏡における与良正男論説副委員長の発言がこのあたりの事情をよく表しています。
「政権交代から1年2カ月。臨時国会は、閣僚の失言、陳謝、撤回のオンパレードで、確かに菅内閣の体たらくは目を覆うばかりだ」とした上で、
「『日本の政治には政権交代が必要』と長年書き続けてきた私も自省を続ける毎日である」
しかしこのようなマスコミ自身による懺悔の言葉は極めて例外的であります。B級政権を生み出した責任は大いにあると思うのですが、反省の弁はほとんど聞かれません。これはコラムなどではなく、一面に載せた社説で「堂々」と不明を恥じ謝罪すべきレベルの大罪です。B級政権が4年間も政権を担当すれば国の損失は計り知れないものになります。
ついでながら、シリコンバレーではこんな「格言」があるそうです。
『Aクラスの人はAクラスの人と一緒に仕事をしたがる。Bクラスの人はCクラスの人を採用したがる』
Bクラスの人は自分より優秀なAクラスの人を採用すると自分の無能がバレる、あるいは自分の地位が危うくなるため、Cクラスの人を採用するというわけです。これを現在の菅首相にあてはめて考えると納得できるところがあるのではないでしょうか。
人事権のある首相は是非ともA級人間でないといけないことがわかりますね。党内にB級人間しかいない場合はどうしようもないともいえますけどね。もしそうなら、首相が代わってもあまり代わり映えしないということになりましょうか。
関連記事 マスコミの政治責任
これは6月24日の天声人語の一節です。前段の、国民の程度に応じた政府しか持てない、という言葉はよく言われることですが、後段の、日本国民の程度からすればもう少しましな政治はもてないものかという指摘に納得される方は多いことと思います。
選挙を通じて国民が政府を選択するという仕組みがある以上、国民のレベルが政府に反映するのは当然のことです。しかし後段では政府のレベルが国民のレベルより低いことを嘆いています。そうだとすると国民が政府を選ぶ過程に問題があることを示しています。
マスコミの好意的報道に支えられて誕生した民主党政権ですが、2年近く経ったいま、マスコミも国民の多くも民主党政権に失望しているようです。国民は総選挙で大きく選択を誤り、B級政権を誕生させてしまいました。まあ国民は見事に騙されたという他ありません。
首相と前首相がペテン師だの嘘つきだのとやりあっておられましたが、もともと民主党そのものがペテン師のようなものであったというわけであります。お二人の争いはペテンをかける相手が国民から仲間同士にかわっただけということなのでしょう。
騙したのは民主党ですが、まず騙されたのはマスコミの連中です。不偏不党、中立を標榜するマスコミが民主党の宣伝機関となり果て、国民にB級政党に投票させるようそそのかしました。その結果が現在の政治状況ですから、マスコミの力はまことに「偉大」であります。国民のレベルに対し、低レベル政権の誕生はB級マスコミのおかげと考えてよいでしょう。
昨年11月28日の毎日新聞のコラム、反射鏡における与良正男論説副委員長の発言がこのあたりの事情をよく表しています。
「政権交代から1年2カ月。臨時国会は、閣僚の失言、陳謝、撤回のオンパレードで、確かに菅内閣の体たらくは目を覆うばかりだ」とした上で、
「『日本の政治には政権交代が必要』と長年書き続けてきた私も自省を続ける毎日である」
しかしこのようなマスコミ自身による懺悔の言葉は極めて例外的であります。B級政権を生み出した責任は大いにあると思うのですが、反省の弁はほとんど聞かれません。これはコラムなどではなく、一面に載せた社説で「堂々」と不明を恥じ謝罪すべきレベルの大罪です。B級政権が4年間も政権を担当すれば国の損失は計り知れないものになります。
ついでながら、シリコンバレーではこんな「格言」があるそうです。
『Aクラスの人はAクラスの人と一緒に仕事をしたがる。Bクラスの人はCクラスの人を採用したがる』
Bクラスの人は自分より優秀なAクラスの人を採用すると自分の無能がバレる、あるいは自分の地位が危うくなるため、Cクラスの人を採用するというわけです。これを現在の菅首相にあてはめて考えると納得できるところがあるのではないでしょうか。
人事権のある首相は是非ともA級人間でないといけないことがわかりますね。党内にB級人間しかいない場合はどうしようもないともいえますけどね。もしそうなら、首相が代わってもあまり代わり映えしないということになりましょうか。
関連記事 マスコミの政治責任