噛みつき評論 ブログ版

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ワルとバカとズルの民主党

2011-08-01 10:00:58 | マスメディア
「この世で一番悪い小沢と、この世で一番バカな鳩山と、この世で一番ずるい菅を、世の中にさらしてしまった」

 渡部恒三・民主党最高顧問は今回の一連の騒動に対し、このように発言されたそうです。この世で一番などというと、冗談に聞こえますが、誇張を差し引けば、なかなかよくあたっていると思います。

 小沢氏、鳩山氏、菅氏は民主党のトロイカ体制の枢要部を占めているわけですから、ご三方の特質は民主党の特質だといってもよいでしょう。つまり悪くて、バカで、ずるいのが民主党の三大特質ということになりましょうか。

「三人寄れば文殊の知恵」といわれます。その一方、山本夏彦は「バカが三人寄れば三倍バカになる」と言いました。どちらになるかは三人の人物次第でしょうけど、さてこのトロイカ体制の三人がどちらになるかといえば、少なくとも文殊の知恵の方ではなさそうで、どちらかというと夏彦流に近いような気がします。

 ご三方についての多くの情報がマスメディアから流された現在、渡部氏の名言は多くの人が納得するものと思います。しかし2年前はそうではなく、政権交代を夢見たメディアが流す人物像はおよそ違ったものでした。それ故、民主党が政権を獲得できたわけで、メディアは民主党政権の生みの親と言うことができます。つまり製造者の片割れであり、それならば製造物責任を負わなければならない立場ですが、反省の弁すらほとんど聞こえてこない現状では、無理な高望みと言うほかありませんが。

 またダメだったかと、首相に選んだのが間違いであったことが、やらせてみて初めてわかるということが繰り返されました。1年程度しかもたない首相の輩出はこの事情を物語ります。党の、あるいはメディアの事前評価は決してあてにならないということがわかりました。あるいは適任者が全くいなかったのかもしれませんが。

 もうひとつわかったは、野党というのは一流の人材がほとんどいなくてもやっていけるものだ、ということです。大雑把な言い方ですが、野党の主な仕事とは、非現実的な理想論を、あるいは支持団体の利益を擁護する主張を声高に言うことであり、実際に責任をもって国の運営をする立場とは大きな隔たりがあるということです。好き勝手をいう評論家と責任ある実務者との違いに似ています。当然、要求される資質も大きく異なるわけです。

 まあもともと無責任な評論家の集まりのようなものであったのが、突然の政権交代で、急に責任ある仕事を請け負うことになり、バラバラになって右往左往しているといった観があります。

「民主党には政権担当能力がない」というかつての小沢氏の発言は卓見です。党代表の、自党に対する発言だけに信用できる筈であり、いま思えばもっと謙虚に耳を傾けておくべきであったと、メディアの方々は思っておられるのでしょうか。