先日、多田に行ったのは平野水を見に行っただけではありませんでした・・・
その理由をお話しする前に一つのお寺を紹介!
そのお寺とは京都は伏見にある石峰寺です。
石峰寺と言えば多くの歴史ファンや美術ファンが思い浮かべるのが伊藤若冲!
先日もNHKでアイドルグループの嵐のリーダーが伊藤若冲の動植彩絵を紹介している番組がありましたが、たしかに伊藤若冲の絵はすごいの一言!
そんな伊藤若冲が晩年に住んでいたのが、この石峰寺なのだそうです・・・
黄檗宗のお寺らしく門は中華風
その門をくぐると
本堂
現在の石峰寺には伊藤若冲との関係を示すものとしてお墓と若冲の下絵を元に掘られたという五百羅漢の石仏群があります。
ですが、なぜか石仏は写真不可!
ということで写真はありません・・・
伊藤若冲の絵の一枚でも拝めるかと思いきやそれも叶いません・・・
でも私がここに来たのは伊藤若冲のお墓参りに来たわけでもなく、石像を拝みに来たわけでもないのです。
実は、この石峰寺・・・
江戸時代に建立されたお寺なので基本的に私が好むようなものは無いはずのお寺なのですが、創建にかかわるお話に興味があるのです!
現在の石峰寺の本尊は釈迦如来なのですが、創建当時は薬師如来だったのです。
摂津名所図会などによると、その薬師如来は多田の沙羅林山に源満仲が建てた石峰寺の本尊と言われていたものなのです。
沙羅林山石峰寺の本尊は戦火を避けるために地中に埋められ、その後、知る者もいなくなり、行方が解らなくなっていたそうなのですが、江戸時代になって山腹に夜な夜な光が現れるので光源のあたりを掘ってみると石棺の中から薬師如来像が見つかったのです。のちに、この像を本尊として建てられたのが今の石峰寺なのです。
なんかすごくないですか?
残念なのはその本尊が火事によって失われてしまったこと…
一目でいいから見たかった!
ということで多田に行った理由のもう一つはその沙羅林山(今は舎羅林山と書かれることが多いみたいです)に行って見ることでした。