皆さんお久しぶりです!
個人的にいろいろあって、ずいぶん間が空いてしまいました・・・
これから、またチョロチョロと行った先々での事を書いていきたいと思います。
二月に伊賀の新大仏寺に行ってまいりました。
伊勢から大阪に帰る際、高速代をケチって国道を走っていると新大仏寺と書かれた案内板を何度か目にしていたのですが、無知な私は、また怪しい新興寺の成金趣味のお寺だろうと勝手に決めつけて、暇なときにでも寄ってみようと先延ばしにしていたのです。
それが、この日は他にめぼしい目的地が無かったので、ちょっと寄ってみることにしたのです。
着いてお寺の雰囲気、案内板を見てビックリ!
無知というか知ったかぶりというのは罪というか損しますねぇ~
まぁ、私の場合は暇さと好奇心が救ってくれて、このようなお寺に参拝することが出来ましたけれど…
この新大仏寺はあの重源が創建したと伝えられていて、東大寺に敬意を払って新の文字を付けたそうなのですが、なぜ新東大寺にしなかったのかは謎!
ともあれ東大寺の別所として、この新大仏寺は造られたのです。
で、東大寺別所と言われて思い浮かぶのは播磨の浄土寺で、浄土寺と言えば国宝!浄土堂と快慶作の阿弥陀三尊ですよね・・・私はあの浄土堂と阿弥陀三尊は浄土寺に唯一無二の物と思っていたのですが、それがこの新大仏寺に来て覆されてしまいました。
その訳は後ほど・・・
まずは境内を散策です。
大仏殿とされている現在のお堂↑は浄土堂とは全くの別物・・・
本尊が快慶の釈迦如来ということなので、兎に角、中を覗いて見ようと・・・
ん??
無い!
厨子に入っているのか?
否!大仏でしょ!厨子に入らないでしょ?
取り敢えずウロチョロ!
裏に行くと
不動像!
ん!これは私が捜しているものではありません!
と、宝物館らしきものがありました。
大仏殿と書かれているし、どうやらこれっぽいぞ!
でも鍵がかかっているし、有料のようなので、お寺の人を探してみると、下の受付に人は無く護摩堂でお勤めの声が聞こえる・・・
仕様がないので待つ間、境内を一周する三十三ヶ所参りをしてみた。
これがちょっと怖かった!
先に進んでいくと犬の鳴き声と鈴の音・・・
もしかして猟の最中?
あわてて自分の服装をチェックして蛍光色のダウンであることに気付き、これなら獲物と間違って撃たれることもないだろうと一安心!
と、それもつかの間
すぐ先で猟犬とバッタリ!
流石に犬好きの私でも猟中の猟犬はちょっと怖い!
近くに猟銃構えた猟師はいないかと焦っていると猟犬はちゃんと訓練されているらしくて、さっさと走って行ってしまった。
そうこうしていると霊場めぐりも終わり!
お勤めから戻られていたお坊さんに宝物館のカギを開けてもらう。
宝物館の一階には石造の基壇、二階に快慶の釈迦像がありました。
実は快慶作なのは頭部だけ、現在は坐像なのですが元は立像、しかも本来は釈迦像ではなく阿弥陀像だったとのこと・・・
石造の基壇に阿弥陀立像って浄土堂と一緒!
と言うことは、ここに浄土堂と同じものが建っていたとしか考えようがありません!
さらに、七カ所あったとされる東大寺別所には快慶作の阿弥陀三尊像を収めた浄土堂がそれぞれにあったと考えるのが普通でしょう?
鎌倉時代にはあんなにすごいものをいくつも造っていたんですねぇ~
あと、重源坐像と僧形坐像があって、どちらも重文指定!
でも重源坐像は東大寺や浄土堂にあるものと比べると、さすがに少し落ちる・・・
お堂が残っていないだけに当時の境内の姿が思い浮かばないのですが、すごいお寺だったんだと思います。